

新聞広告のさらなる可能性を見出そうと、西日本新聞社が実施している「西日本新聞広告大賞」。
第6回を迎えた今年の応募総数は417点。
今年もオリジナリティーあふれる作品が全国から集まりました。
審査の時、ほかの審査員の方々といろいろなやりとりをしていて、やはり「企業が広告に予算を割くこと」がいかに難しい時代になってきているのかということをあらためて感じた。
僕の周りでも、「広告にお金を使う余裕がなかなかない」「ましてや思い切った広告表現を採用する余裕なんてない」という話は、飽きるほどに聞こえてくる。
だからだろうか。最近、僕たちコピーライターの大先輩である仲畑貴志さんの言葉をよく思い浮かべる。
「隣に張ってある別の10枚のポスターに、たった1枚のポスターで勝つ。それがクリエーティブの力という
ことです」確かこんなふうなことだった。
その通りだと思う。本来の広告クリエーティブとは、どれだけお金を使うか、ということではなく、どれだけお金を使わずに最大の効果を発揮するか、ということを託されていたのではなかったか。
こういう時代だからこそ、そのことにいち早く気付く、いい意味で目ざといスポンサーが少しでも増えてほしいと切実に思う。
そういった意味で、今回の最優秀賞を受賞したアビスパ福岡の作品、優秀学生賞を受賞した八ちゃん堂の作品をはじめ、受賞した作品どれもが、製作費ではなくアイデアこそが人々の気持ちに届く届かないを決定する、ということを大いに語っている気がする。
たぶん西日本新聞社はそういうことを分かっているのだろう。だからこそ、こういう広告賞を設け、決意を持って運営し続けているのだろう。
残念ながらこういう「きっかけ」はどんどん希少なものになりつつあると思う。若い才能も、かたやいろいろな企業も、このきっかけにもっと貪欲(どんよく)に参加し利用しなければ実にもったいないと思う。
新聞広告ならではの表現の可能性を追求し、あっと驚くような面白い新聞広告を作る優秀なクリエーターを育成したい―。こうした趣旨でスタートした西日本新聞広告大賞が、今年で6回目を迎えました。
個性豊かな力作を多数お寄せいただきました。その中から独創的なアイデアで審査員の皆さんの高い評価を集めた柳田香苗さんの作品「言葉にならない興奮」が大賞に輝きました。また、優秀学生賞に輝いた小金丸和晃さんの「冷凍庫の大物。」ほか学生部門にも創意工夫にあふれる作品が集まりました。
新聞広告を取り巻く環境が激変する中にあって、今回受賞された12点の作品をはじめとする応募作品から感じる豊かな感性と創造力は頼もしい限りであり、応募された皆さんがこれからも新聞広告の新たな地平を切り開いてくれることを願ってやみません。
最後になりましたが、西日本新聞広告大賞が今後も新聞媒体の価値を高め、新聞広告の可能性の扉を開き続けることを願いつつ、大賞の趣旨にご賛同、ご協賛いただきました皆さま、そして審査員の皆さまのご支援・ご協力に対し心から感謝を申し上げます。