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■熱く走れ・駅伝県選手団<下>市民ランナー 〜時間見つけ脚力磨く 「自分の走り」見せる好機〜 ●「異色」 撤退した企業チームの穴を埋める頼もしい存在。それが「市民ランナー」だ。 走ることが好きで、仕事の合間を縫って練習を積みながら、走力を高めていく。欧米では主流の市民ランナーが鹿児島でも増えてきた。 練習場所の確保や、グループによる走り込みで互いに刺激し合うため、週に1、2回、同じ地域の仲間が集うこともある。中木原毅尚選手(中木原畜産)は「悩みを打ち明け合う仲間の支えが大きい」と語る。 永田亮選手(津貫小)引地剛選手(京セラ)千知岩紀博選手(イケダパン)なども自分で練習メニューを組み立てる市民ランナーだ。 異色は福岡祐作選手(九州大大学院)。県長距離競走鹿屋大会3位、国分記録会7位の好成績で初代表を射止めた。大学院では機械専攻で、午前9時から午後4時までは実験や授業。その後2時間を練習に充てる。 「教授から『君は勉強にきたのか、陸上をしにきたのか』と皮肉られるが、学生時代の集大成として1秒でも早くたすきをつないで、チームに貢献したい」 ●主役に 昨年に続き主将を任された宇都英雄選手(九州富士通)は「他県には30歳代の選手が多い中、県代表は平均25歳と若い。宮崎や福岡に気後れすることなく、自分の走りができる雰囲気をつくりたい」と若手を気遣う。 昨年、区間賞デビューで他県に衝撃を与えたモロッコ出身のアブドゥラ・バイ選手(第一工業大)。1万メートルのベストタイムは昨年より約1分縮め28分26秒。「今年は出走予定の2区間で区間賞を取る」ときっぱり。 神之門均総監督は「九州一周駅伝を経験した選手が地元に帰り、後輩に喜びや苦労を伝えることで選手の裾野を広げたい。企業に頼らない市民ランナーが主役になる日も近い」と語る。 「若者たちにとって魅力あるチームに育てるためにも、市民ランナーの力で最低6位までには食い込まなければ」。決意にさらに力をこめた。 × × (1)身長、体重/(2)所属/(3)5千、1万メートルの自己最高記録/(4)出身校(地)/(5)出場回数 ▽立石裕貴選手(20) (1)177センチ、55キロ(2)九州富士通(3)14分36秒、30分31秒(4)有田工高(5)2回目 ▽中木原毅尚選手(19) (1)170センチ、54キロ(2)中木原畜産(3)14分50秒、30分48秒(4)鹿児島実高(5)2回目 ▽鈴木竜二選手(25) (1)174センチ、65キロ(2)国分自衛隊(3)15分、31分30秒(4)志布志実高(5)初 ▽福岡祐作選手(24) (1)167センチ、55キロ(2)九州大大学院(3)14分41秒、30分5秒(4)九州大(5)初 ▽内村浩二選手(23) (1)172センチ、56キロ(2)国分自衛隊(3)15分1秒、30分51秒(4)大口高(5)初 ▽引地剛選手(21) (1)181センチ、62キロ(2)京セラ(3)14分52秒、30分52秒(4)頴娃高(5)初 ▽枦博幸選手(20) (1)170センチ、53キロ(2)第一工業大(3)14分54秒、30分49秒(4)阿久根農高(5)初 ▽野崎覚選手(20) (1)163センチ、50キロ(2)九州富士通(3)14分58秒、31分54秒(4)小林高(5)初 ▽田淵潤選手(19) (1)167センチ、51キロ(2)九州富士通(3)15分10秒、30分44秒(4)鹿児島実高(5)初 ▽神之門均総監督(53) (1)173センチ、63キロ(2)指宿商高(4)日本体育大(5)監督=3回目、選手=6回 ▽今村行夫監督(42) (1)162センチ、57キロ(2)イケダパン(4)伊佐農林高(5)監督=初、選手=15回 ▽桑迫千尋監督(37) (1)165センチ、64キロ(2)城山観光(4)鹿児島実高(5)監督=5回目、選手=3回 ▽下御領富夫監督(32) (1)168センチ、72キロ(2)九州富士通(4)鹿児島商高(5)監督=8回目 ▽田中行夫監督(46) (1)163センチ、56キロ(2)国分自衛隊(4)川内実高(5)監督=5回目、選手=2回 ▽岩元慎一監督(47) (1)173センチ、80キロ(2)第一工業大(4)福岡大(5)監督=4回目 [ 2001/11/02 鹿児島版掲載 ]
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■熱く走れ・駅伝県選手団<上>ライバル 九州・山口・沖縄9県と韓国代表の計10チームが、秋の九州路(72区間、1069・5キロ)をたすきでつなぐ第50回九州一周駅伝競走大会(九州陸協、西日本新聞社など主催)は2日、長崎市の平和祈念像前をスタート、10日間の熱戦の火ぶたを切る。県チームは昨年、企業陸上部の休部で有力選手が流出したこともあって36年ぶりに7位に転落。「最低でも6位奪還を」と意気込む今年のメンバーは、2回目と初出場が24選手中13選手を占める平均年齢25歳のフレッシュな布陣。期待の県代表を紹介する。 〜火花がチームを刺激 主力欠場の危機感に奮起〜 ●二本柱 代表メンバーが決まりかけた矢先、監督陣の顔色が変わった。今年の代表選考会を兼ねた県長距離競走指宿大会で優勝した松下泰平選手(国分自衛隊)が、10月13日に国分市で行われた記録会でふくらはぎを痛め、出場できなくなったのだ。 神之門均総監督に「出走計画が白紙に戻った」と苦悩の色がにじんだ。企業チームの活動縮小で、戦力低下が指摘される中、主力としての期待が高かった松下選手が抜ける穴は大きい。 だが、嘆いてばかりはいられない。松下選手と合わせ「三本柱」だった甲斐真一選手(九州富士通)と川畑成人選手(松元機工)は「二本柱」で踏ん張る覚悟だ。 甲斐、川畑両選手は互いを「最大のライバル」と言い合う。甲斐選手が「川畑選手の調子や記録は気になる。企業選手が市民ランナーに負けるわけにはいかない」と意気込めば、川畑選手は「練習のつらさを乗り切れるのも、甲斐選手を追い越しトップ選手になりたいから」と返す。 企業チームで確実に力をつける甲斐選手に対して、一人で練習を積む川畑選手は企業チームを訪ね、練習メニューを学んだり、宮崎代表の永田宏一郎選手(旭化成)の上り坂練習を取り入れるなど工夫を怠らない。「標高約400メートルの山頂まで往復約20キロを毎日走っている。脚力とスタミナがついたと感じる」。 ●緊張感 若手のライバル同士もいる。中木原毅尚選手(中木原畜産)と田淵潤選手(九州富士通)の同期コンビ。鹿児島実の陸上部時代からの友人でありライバルだ。 中木原選手は、昨年城山観光に入社する予定だったが陸上部が休部。しかし九州一周駅伝を目標に実家に戻って練習を積み、昨年県代表に選ばれた。ライバルに先を越された田淵選手は「昨年は脚の故障でまともな練習ができなかった。悔しかった」と振り返る。 今年は二人とも選ばれた。中木原選手は「今年から田淵との戦いが始まる。絶対に負けない」、田淵選手も「中木原にだけは負けたくない」と互い一歩も引かない。 下御領富夫監督は「ライバル同士が火花を散らせば、ほかの選手にもよい刺激になる。緊張感がチーム全体のレベルアップにつながってくれれば」と、チーム内の競争を歓迎している。 × × (1)身長、体重/(2)所属/(3)5千、1万メートルの自己最高記録/(4)出身校(地)/(5)出場回数 ▽宇都英雄主将(29) (1)162センチ、50キロ(2)九州富士通(3)14分52秒、31分21秒(4)東京農大(5)3回目 ▽村田敏博選手(36) (1)172センチ、55キロ(2)九州タブチ(3)14分37秒、30分2秒(4)鹿児島商工高(5)7回目 ▽甲斐真一選手(28) (1)165センチ、56キロ(2)九州富士通(3)14分25秒、29分24秒(4)高千穂高(5)7回目 ▽真鍋宏樹選手(31) (1)169センチ、59キロ(2)財宝温泉(3)14分12秒、29分49秒(4)鹿屋体育大(5)6回目 ▽上平久志選手(28) (1)161センチ、55キロ(2)国分自衛隊(3)14分47秒、29分57秒(4)志布志実高(5)5回目 ▽川畑裕二選手(25) (1)172センチ、58キロ(2)山川町役場(3)15分6秒、30分51秒(4)琉球大(5)5回目 ▽小倉千春選手(28) (1)176センチ、56キロ(2)ソニーセミコンダクタ九州(3)14分37秒、30分8秒(4)加治木工高(5)4回目 ▽川畑成人選手(24) (1)177センチ、55キロ(2)松元機工(3)14分37秒、30分7秒(4)頴娃高(5)4回目 ▽永田亮選手(22) (1)178センチ、55キロ(2)津貫小(3)14分45秒、30分11秒(4)鹿児島実高(5)4回目 ▽花田伸行選手(27) (1)172センチ、58キロ(2)阿久根市役所(3)15分、30分49秒(4)阿久根農高(5)3回目 ▽山下亮選手(24) (1)171センチ、49キロ(2)九州富士通(3)14分35秒、29分52秒(4)松陽高(5)3回目 ▽豊嶋美幸選手(29) (1)168センチ、50キロ(2)国分自衛隊(3)14分45秒、29分51秒(4)大東文化大(5)2回目 ▽松葉広司選手(28) (1)176センチ、57キロ(2)都城自衛隊(3)14分57秒、30分53秒(4)鵬翔高(5)2回目 ▽アブドゥラ・バイ選手(26) (1)177センチ、58キロ(2)第一工業大(3)13分58秒、28分55秒(4)モロッコ(5)2回目 ▽千知岩紀博選手(23) (1)167センチ、54キロ(2)イケダパン(3)15分、30分41秒(4)伊佐農林高(5)2回目 [ 2001/11/01 鹿児島版掲載 ]
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■監督の声 神之門均総監督 「昨年から実業団チームが減り、若手にはチャンス。やる気を前面に出して取り組んでいる。ライバルは大分。昨年の1キロ当たりのラップの差はわずかで、その差を一人ひとりの踏ん張りで埋めていけば逆転は可能だ。結束を固めて臨む」 [ 2001/10/27 運動面掲載 ]
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■監督イチ押し 第50回九州一周駅伝=鹿児島・甲斐真一(九州富士通)
精神力 〜計画的練習でベスト更新〜昨年の第49回大会の最終日、大切な1区を任された。中盤までは何とか食らいついたが、その後は足がついていかない。じりじり遅れ、結局8位に終わった。今も悔しさが脳裏をよぎる。 理由は、はっきりしていた。昨年は夏に足首を痛めた。「走り込みが足りない」との焦りが、無理な走り込みにつながり、体調までおかしくしてしまったのだ。 「去年の二の舞いはごめんだ」。昨年の反省から今年は「無理をしない」を念頭に、計画的な練習を心掛けた。一万メートル走で29分24秒が出た。自己ベストを10秒更新し、「がむしゃらに練習することだけが実力をつける道ではないことを知った。体調も精神状態もピークで大会に臨める」と言い切るほど心身ともに成長した。 宮崎県の高千穂高で陸上部に入部したが、毎日の練習が予想以上に厳しく、実家の農作業の手伝いを理由に2年で退部。「当時は走るのがいやでいやで…」と振り返る。 転機が訪れたのは、地元の建設会社に入社した20歳のとき。何げなく目を向けたテレビに、同じ年ごろの若者が懸命に走る姿が映っていた。九州一周駅伝のひとこまだった。「長距離走に自分の可能性をかけてみよう。今を逃すと、もう後はない」 陸上部がある鹿児島県阿久根市の食品会社に入社。今度は練習がつらくなかった。少しずつ実力をつけ、県の長距離走大会で10位以内に入るようになり、念願の九州一周駅伝出場も果たした。ただそのころから仕事が忙しくなり、「仕事か陸上か」悩んだ末、長距離を選択、九州富士通に移籍した。 鹿児島県チームは、京セラ、城山観光の両実業団陸上部が消え、昨年は36年ぶりの累計7位に甘んじた。今年も戦力は変わらない。だが「気持ちだけは負けない」という精神力はアップした。その先頭に立つつもりだ。 (土山昭則) × × ▼神之門均総監督 名だたる実業団選手に交じっても物おじしない走りが特徴。最近では「鹿児島チームの中核」という気迫と責任感が出てきた。実業団の縮小で選手層がやや薄いのは否めないが、鹿児島を引っ張っていく気概でチームリーダーとして頑張ってもらいたい。 [ 2001/10/25 運動面掲載 ]
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■九州一周駅伝 県代表24人が決定 若手中心の布陣「累計6位」目指す 11月2日に長崎市をスタートする第50回九州一周駅伝競走大会(九州陸協、西日本新聞社など主催)の県代表選手24人が決まった。24人中13人が初出場または2回目という若手中心の布陣。今年の県代表の目標は「10日間累計6位の達成」だ。宇都英雄主将(九州富士通)は「昨年は前半で上位に引き離され、出ばなをくじかれてしまった。今年は前半から若手を中心に積極的に走り抜く」と、闘志をみなぎらせている。 企業チームの京セラ、城山観光が活動を停止した昨年は、県チームは36年ぶりの累計7位に甘んじた。今年の県代表のうち昨年出場した選手は14人。戦力的には昨年と同様厳しいが、5人抜きで区間賞をもぎ取ったモロッコ出身のアブドゥラ・バイ選手(第一工業大)は1万メートルを昨年の29分20秒から今年は28分26秒へと約1分ベストタイムを縮めた。「昨年は言われるままに出場したが、今年はチームに貢献する」と意欲満々だ。 主力として期待される甲斐真一選手(九州富士通)も昨年より1万メートルを約30秒縮めた。「今年は受け持つ区間はすべて最低でも4位を狙い、チームを引っ張っていく」ときっぱり。 全国大学駅伝と日程が近いため、エースのバイ選手が出場できるのは6日目以降。それまでに残る選手がどこまで踏ん張れるかが、かぎとなる。昨年苦杯をなめた選手たちが、悔しさをバネに1秒ずつでも縮めれば、累計6位も見えてくるだろう。 下御領富夫監督は「今年は何としても累計6位を奪還したい。それには若手のフレッシュな攻めの走りが不可欠」と話している。 × × ●県選手団 【総監督】神之門均((9)指宿商) 【監督】今村行夫((16)イケダパン)▽桑迫千尋((8)城山観光)▽下御領富夫((8)九州富士通)▽田中行夫((7)国分自衛隊)▽岩元慎一((4)第一工業大) 【主将】宇都英雄((3)九州富士通)【選手】▽村田敏博((7)九州タブチ)▽甲斐真一((7)九州富士通)▽真鍋宏樹((6)財宝温泉)▽上平久志((5)国分自衛隊)▽川畑裕二((5)山川町役場)▽小倉千春((4)ソニーセミコンダクタ九州)▽川畑成人((4)松元機工)▽永田亮((4)津貫小)▽花田伸行((3)阿久根市役所)▽山下亮((3)九州富士通)▽豊嶋美幸((2)国分自衛隊)▽松葉広司((2)都城自衛隊)▽アブドゥラ・バイ((2)第一工業大)▽千知岩紀博((2)イケダパン)▽立石裕貴((2)九州富士通)▽中木原毅尚((2)中木原畜産)▽鈴木竜二((初)国分自衛隊)▽福岡祐作((初)九州大大学院)▽内村浩二((初)国分自衛隊)▽引地剛((初)京セラ国分)▽枦博幸((初)第一工業大)▽野崎覚((初)九州富士通)▽田淵潤((初)九州富士通) (敬称略、数字は出場回数)) [ 2001/10/24 鹿児島版掲載 ]
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