<21>「自分だけじゃない」 乳がん仲間が支えに

頬ずりしたくなるほどかわいい手編みパッド
頬ずりしたくなるほどかわいい手編みパッド
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 乳房を全摘した人が使う手編みパッドを作る体験会「mカフェ」に行ってきました。毛糸を触っていると気分がほんわか。いつか誰かのために編んでみたいものです。この日の参加者は全員乳がん経験者。初対面の人もいましたが、乳がんという共通項があるだけですぐに仲良くなれましたよ。そういえば、私いつも乳がん仲間に助けられてきたなあ。

 最初は患者会の相談会。乳がんの告知後、どうにも心細くて参加しました。会場に着いた途端「来て良かった~」と思いましたね。「自分だけじゃない」と思えるだけで体重が減ったかと思うほど心も体も軽やかになったから。アドバイスも良かった。「乳腺専門医のいる病院を選んで」とか「迷ったらセカンドオピニオンも」とか。本やネットでは分からない地元の医療事情を教えてもらえたのもありがたかったです。

 その後も積極的に乳がん経験者が集まる場へ。入院中は病棟のラウンジに足しげく通い、他の患者さんと情報交換に励みました。気付くと知り合いは増え、頻繁にやりとりしている友人も7、8人います。

 みんなすてきな女性です。薬の副作用や手術の後遺症、再発の不安…。悩みはあっても「それはそれ」と今を大切に生きている。仕事や患者支援に励んだり、趣味やスポーツに打ち込んだり。もちろんつらい治療に立ち向かう人も。

 「キャンサーギフト(がんがくれた贈り物)」という言葉があります。私にとっては、乳がん仲間たちの存在かな。サンタさんからのプレゼントがなくても何だかんだ幸せ。そう思える年の瀬なのでした。

 「mカフェ」については乳がん経験者グループ「magic ring」のホームページ(https://magicring.wixsite.com/magicring)を見てください。

(四十物恵妙=西日本新聞契約ライター)


 2017/12/18付 西日本新聞朝刊

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