迷ったら通夜より葬儀

抹香は指先3本でつまみ上げる
抹香は指先3本でつまみ上げる
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左手を添えて抹香を掲げる
左手を添えて抹香を掲げる
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鼻の高さで合掌し、哀悼の意を表す
鼻の高さで合掌し、哀悼の意を表す
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 猫の小町と申します。皆さんがお困りのことをたちまち解決していきます。第3水曜は、さまざまな場面のマナーについて「フィニッシングスクール インフィニ」(福岡市)副校長の三浦由加里さん(45)にお助けいただきます。

 急な訃報には誰もが戸惑い、悲しみに沈みます。前回、お悔やみに関する服装や不祝儀袋の扱い方を紹介したのに続いて、お葬式のマナーをお伝えします。

 「お通夜とお葬式はどちらに参列したほうがいいのですか」との質問をよく受けます。故人と特に親しい場合、またお世話になった方などであれば、どちらも参列します。どちらか迷うときは葬儀を優先し、やむを得ない事情で葬儀に参列できないときは、通夜のみに伺います。

 仏式の通夜や葬儀では、故人との別れの儀式として重要な「焼香」があります。神式の玉串奉奠(ほうてん)やキリスト教式の献花も同じ意味を持ちます。日本では現在9割が仏式の葬儀と言われていますので、焼香について詳しくお伝えします。手順は次の通りです。

 (1)焼香の順番が回ってきたら、遺族、僧侶にそれぞれ一礼します。

 (2)祭壇の遺影の前で数珠を左手にかけ合掌します。

 (3)粉末状の抹香(まっこう)を右手の親指、人さし指、中指の3本でつまみ、目の高さに掲げます。その際、左手を下に添えます。抹香を静かに香炉にくべます。ただし宗派によっては、高く上げずにそのまま香炉にくべます。

 (4)くべる回数は宗派によって1~3回と異なりますが、分からない場合は1回で結構です。

 (5)祭壇に向かって心を込めて合掌し、冥福を祈ります。その後、僧侶、遺族にそれぞれ一礼して静かに席に戻ります。

 線香の場合は、右手で線香1本を取り、ろうそくの火を移します。線香を左手に持ち替えて、右手であおいで火を消し、香炉にそっと立てます。人の息は不浄とされていますので、吹き消すのは避けます。

 焼香をするとき、バッグは可能なら席に残します。持つ場合は左腕に掛け、和室であれば、自分の左側に置きましょう。

 葬儀と告別式に参列した場合は、出棺まで見送るのがマナーです。外ではコートやショール類は脱いで腕に掛けます。霊きゅう車が動きだしたら合掌して祈りながら、普段のお辞儀より深く、長めに頭を下げます。

 先日、お寺で合掌の美しい形を教えていただきました。両手を前で合わせ、中指を鼻の高さにそろえます。手を合わせたままゆっくりと頭を下げる。それが一番美しいのだそうです。故人や遺族に哀悼の気持ちを表すときに、その礼の形はとても重要です。

 最近は家族葬が増え、しばらくたってから亡くなったことを知る場合もあります。自宅を弔問するときは、お供えを持参するのであれば必ずしもお金を包む必要はありません。葬儀でも、花などのお供えを贈ったら香典は持参せず「お供えは済ませております」と受付で伝えます。

 その他、お悔やみの手紙を送るなどのケースも増えています。遺族の気持ちも察して、最後のお別れに心を込めることを大切に考えたいですね。


※この記事は2017/09/20付の西日本新聞朝刊(生活面)に掲載されました。

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