《交通》70路線、道路を席巻する西鉄バス 市民の足、信頼厚く

福岡都心100円循環バスの運行ルート
福岡都心100円循環バスの運行ルート
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通勤ラッシュ時、天神地区の道路をだんごになって走る西鉄バス
通勤ラッシュ時、天神地区の道路をだんごになって走る西鉄バス
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「赤バス」と呼ばれる路線バス
「赤バス」と呼ばれる路線バス
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■グループ保有台数は国内最多 
 通勤ラッシュ時に福岡市中心部の道路状況はどうなっているか。例えば主要なバス停「天神北」付近の道路状況を文字で表すとこんな感じだ。

←バス バス バス バス バス バス
←車 バス 車 バス 車  車
←バス 車 バス 車   車 

 10台近いバスが数珠つなぎになり、車の前後左右をバスで囲まれる―。そんな光景に驚く転勤者は多いだろう。

 福岡県内を走る路線バスの大半を運行するのは西日本鉄道。保有する「西鉄バス」は1828台(2014年度末)に上り、2010年に神奈川中央交通に抜かれるまで、33年連続日本一を誇っていた。関連会社を含む「西鉄グループ」が有する2836台は、今も国内最多だ。

■高速道も走る“福岡ブランド”

 あまりに数が多いため、渋滞の一因だと指摘する声もあるが、市内や近郊を70の路線で結び、創業100年を超す「市民の足」に寄せる信頼は厚い。

 日本テレビのバラエティ番組「秘密のケンミンSHOW」(2013年放送)でも、博多人形やソフトバンクホークスなどと並ぶ“福岡ブランド”として紹介されたほどだ。

 ワインレッドの横しま模様のデザインから、地元やバスマニアの間では「赤バス」とも呼ばれて親しまれている。

 福岡都市高速道路(都市高)を走るバスの中で、乗客がつり革立ちしていることもあるが、それも福岡では日常の風景。国交省の規制緩和の一環で、バスにデジタル運行記録計を装備し、時速60キロ以下で走ることなどを条件に認められている。

■初心者にはアプリがお薦め

 支払いは西鉄の交通系ICカード「nimoca」のほか、JR東日本のSuicaなども使える。現金の場合は整理券を取り、降車時に支払う。

 乗り方は「中乗り前降り」、運賃は「後払い」方式。東京の都営バス(23区内)の「前乗り中降り、前払い(均一運賃)」とは真逆なので注意が必要だ。

 また、路線が多いので乗りこなすにはコツがある。実は、天神地区には「天神」の地名が入るバス停が18もある。市民でさえ初めて使う区間では、バス停の時刻表とにらめっこするほど複雑だ。

 そこで、お薦めするのが、初心者でも手軽に使えるアプリ「にしてつバスナビ」。地図画面から乗車・降車のバス停、行き先番号、所要時間、料金などが一発で分かる。

 初めは市内のベンチャー企業が西鉄に断りなく開発したが、大ヒット。西鉄が公式アプリと認定し、2016年2月中旬で46万ダウンロードを達成している。バス車載の衛星利用測位システム(GPS)を用いた到着予想時刻も示され、バス待ちストレスが小さくなる。

 便利なお得切符としては「福岡都心100円循環バス」。JR博多駅前を発着し、キャナルシティ博多、天神地区、複合商業施設「博多リバレイン」を、通常運賃180円〜220円の半額(ワンコイン)で経由する。1日平均の利用数は約1万1千人。外国人旅行客もよく見かける。

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