農林業被害60億円超 日田市の8月末状況 避難生活の長期化懸念

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 日田市は、8月末までの九州豪雨の被害状況をまとめた。農林業の被害額は60億円を超え、観光業や文化財も被害を受けた。被災から2カ月過ぎても自宅に戻れず、みなし仮設住宅や市営住宅などで暮らす人は66世帯177人。5年前の九州北部豪雨を上回る被害で避難生活も長期化する見通し。被災者の心身のケアや住宅再建支援などが大きな課題になっている。

 6日の市議会全員協議会で報告。市によると、小野、大鶴、夜明、東有田の各地区を中心に被害が発生。3人が亡くなり、全壊45棟、半壊266棟など住家被害は1235棟に上った。

 ライフラインは上下水道や給水施設など17件が被災。市の管理する橋が流されるなど道路、河川、橋の土木施設被害は1350件。基幹産業の林業関連では、林道40路線の324カ所で被害が確認され、いずれも小野、大鶴、夜明など市北部に集中していた。農業被害は川沿いの田畑での被害が目立ったという。

 一方、「日田祇園祭」の関連イベント「集団顔見世」の中止などで、観光業も打撃を受け、旅館やホテルでキャンセルが相次いだ。唐臼などが被害を受けた小鹿田(おんた)焼の里では10月の恒例行事「民陶祭」の中止が決まり、今後への影響も懸念される。

 避難所は、最大61カ所に開設され1129人が避難。8月末に解消したが、再び起きる災害への不安などから元の自宅に戻ることをためらう被災者も多い。市は来年1月をめどに独自計画を策定し、復旧・復興を加速させる。

=2017/09/12付 西日本新聞朝刊=

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