巣を張らないクモ、どうやって獲物を捕まえる? 見えない“いのち綱”で大ジャンプ

糸を引きながら葉から葉へ飛び移る瞬間(しゅんかん)。この糸は道しるべといのち綱の両方の役割(やくわり)をしていると思われる。シャッタースピード2万分の1秒で撮影(さつえい)
糸を引きながら葉から葉へ飛び移る瞬間(しゅんかん)。この糸は道しるべといのち綱の両方の役割(やくわり)をしていると思われる。シャッタースピード2万分の1秒で撮影(さつえい)
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ツツジの花の中で羽アリを捕まえて食べている。頭の上には大小8個(こ)の目があり、周りを見ることができるようになっている
ツツジの花の中で羽アリを捕まえて食べている。頭の上には大小8個(こ)の目があり、周りを見ることができるようになっている
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隠(かく)れ家(が)で休んでいるところ。糸を張らないハエトリグモも、このときばかりは糸を使って、引き寄(よ)せた葉が動かないように固定している
隠(かく)れ家(が)で休んでいるところ。糸を張らないハエトリグモも、このときばかりは糸を使って、引き寄(よ)せた葉が動かないように固定している
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 クモの仲間には巣を張るクモと張らないクモがいます。このハエトリグモは巣を張らない方のクモで、地上から木の上にいたるまで、いろいろな場所を歩き回って獲物を探しています。

 巣を張るクモの方は空中に巣を張って、そこに飛んできて引っかかった獲物を捕まえて食べるのですが、巣を張らないハエトリグモのようなクモは、いつも自分で歩き回って獲物を探します。

 獲物を見つけると、少し離れた場所から観察しています。相手が自分より弱そうなことが分かると、数センチ離れた距離を一気にジャンプして飛びつきます。しかし、相手が強そうだと分かると、諦めて逃げて行ってしまいます。

 葉から葉へ、枝から枝へと1センチにも満たない小さいクモが、ときには10センチ以上もジャンプをして飛び移るのです。失敗したら落ちてしまうと思っていたら、写真を写してみて分かったことなのですが、どんなときにも尾端から糸を出して、それを必ずその場にくっつけてからジャンプしていたのです。この糸がいのち綱となっていて、もし失敗しても空中にブランとぶら下がり、決して墜落してしまうことはないのです。

 ところで、クモは虫と呼ばれても正確には昆虫ではありません。クモ類と呼ばれる別の生き物なのです。


=2016/04/19付 西日本新聞朝刊=

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