【きょうのテーマ】世界最大の「寝仏さん」 南蔵院 福岡県篠栗町

すごく大きくて、やさしそうに見えた釈迦涅槃像
すごく大きくて、やさしそうに見えた釈迦涅槃像
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釈迦涅槃像の足のうら。不思議な絵などがかかれている
釈迦涅槃像の足のうら。不思議な絵などがかかれている
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いろんな表情をした「わらべ地蔵」もあった
いろんな表情をした「わらべ地蔵」もあった
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境内の通路には「三鈷の松」があった。松の葉が三つに分かれていて、伝説があるそうだ
境内の通路には「三鈷の松」があった。松の葉が三つに分かれていて、伝説があるそうだ
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 ●全長41メートル やさしく見守るようだ

 ブロンズ製としては世界最大級の横たわった仏像が、福岡県篠栗町の寺「南蔵院」にあります。地元では「寝仏さん」として親しまれているそうです。こども記者5人が取材しました。

【紙面PDF】きょうのテーマ 世界最大の「寝仏さん」 南蔵院 福岡県篠栗町

 ■自由の女神くらい

 南蔵院は緑豊かな山ぞいにある。こども記者たちは副住職の林覚竜さん(38)に案内してもらって、境内を歩いた。本堂を過ぎ、トンネルを抜け、ゆるやかな坂道を上っていくと、横たわった仏像が「どーん、と出てきた。インターネットの写真で見るよりも迫力満点だった」(倉掛愛奈(まな)記者)。

 林さんによると、正式には「釈迦涅槃像」。インドで仏教を始めたお釈迦さまが体を横たえ、右ひじをついて頭を支えていて、「亡くなる前、最後の説法(授業のようなもの)をしている姿なのだという」(堤愛富(あとむ)記者)。

 全長41メートル、高さ11メートル、重さ約300トン。アメリカの自由の女神像(台座を除く)と同じくらいの大きさだと教えてもらった。

 ■体の中に入ると…

 この涅槃像は体の中に入ることができる。こども記者たちはくつを脱ぎ、おそるおそる進んでいった。

 通路には番号を書いた石の板がしかれていた。その下には四国八十八カ所巡りの、それぞれの寺から持ってきた砂がおさめられているそうだ。甲斐翔太記者は「四国巡りができたみたいな感じだった」と喜んだ。

 林さんに続いて、通路の途中の階段を上り、小さな部屋に入った。ちょうど涅槃像の心臓のあたりだ。そこには「チケットを買うときの窓口のようなものがあった」(麻生鈴菜記者)。その奥の部屋には貴重な物が保管されているので入れなかったが、林さんによると、仏舎利という、お釈迦さまの骨とされるものなどをおさめているという。

 ■見る人に安心感を

 南蔵院は長年、ミャンマーなどの子どもたちのために医薬品などを贈り続け、そのお礼に1988年、ミャンマー国仏教会議から仏舎利を贈られたそうだ。それをおさめる所として、涅槃像が95年に完成した。

 それにしても、どうしてこんなに大きくしたのだろう。こども記者たちが質問すると「大きい方が見る人に安心感を与えるからです、と林さんが教えてくれた」(田上桜菜(たのうえさな)記者)。

 巨大な涅槃像の前には「五百羅漢」というたくさんの仏像が置かれていた。一つずつポーズや顔が違っていて、倉掛記者は「お地蔵さんたちがワイワイ言っているのを、涅槃像がやさしく見守っているようで、温かい感じがした」。

 ●わらべ地蔵、伝説の松も

 南蔵院には、釈迦涅槃像のほかにも見どころがいっぱいある。副住職の林覚竜さんによると、境内にある仏像は千体以上。こども記者たちは、口を開けて驚いたり、手を挙げたり、いろんな表情をした「わらべ地蔵」などを興味深そうに見て回った。

 七福神の一人、大黒天をまつったお堂もあった。食べ物や金運などの神様なのだという。大黒天の木像は「いろんな人にさわられて、おなかや小づちの色がはげていた」(甲斐翔太記者)。さわってみた麻生鈴菜記者は「石のようにつるつるで気持ち良かった」。

 「三鈷(さんこ)の松」という珍しい松の木も生えている。松のとがった葉は二つに分かれていることが多いが、この松は三つに分かれている。「伝説もあって、この葉を持っていると、いいことがあるといわれています」と林さんが教えてくれた。

 地元の篠栗町に住む田上桜菜記者は「景色がとてもきれいだったので、桜が咲いている時にまた来たい」と思った。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼南蔵院 福岡市のJR博多駅から篠栗線(福北ゆたか線)を電車で約25分行くと城戸南蔵院前駅。下車して徒歩約5分。1899年(明治32年)に和歌山県の高野山から移ってきた。篠栗四国八十八カ所霊場の総本寺で、第一番札所。宗派は真言宗。

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=2017/02/15付 西日本新聞朝刊=

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