【おしごと拝見】ごみ収集車(福岡県小郡市) 共栄資源管理センター小郡

荷台の中をのぞいた。車内のごみをごみ処理施設で出すときは荷台が持ち上がる
荷台の中をのぞいた。車内のごみをごみ処理施設で出すときは荷台が持ち上がる
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たくさんのごみ袋をいっぺんにかかえる道久さん
たくさんのごみ袋をいっぺんにかかえる道久さん
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ごみ収集車の車内を見学した
ごみ収集車の車内を見学した
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運転席にはバックモニターが付いている
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車の後ろをけると、収集車の回転が止まる仕組みになっている
車の後ろをけると、収集車の回転が止まる仕組みになっている
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 ●体力勝負、感謝を励みに 1台で約300軒分

 家庭から出るごみを集めて処理施設に運ぶ「ごみ収集車」。人々がきれいな環境で生活するために欠かせない、働く車だ。福岡県小郡市のごみ収集をになう会社「共栄資源管理センター小郡」を訪ね、収集車に乗って仕事をのぞいてみた。

【紙面PDF】おしごと拝見 ごみ収集車(福岡県小郡市) 共栄資源管理センター小郡

 小郡市では朝7時からごみの収集が始まる。共栄資源管理センター小郡のごみ収集車はオレンジ色。運転する人とごみを積み込む人の2人で乗る。この日は14台が出動するという。

 僕たちも特別に収集車に乗せてもらい、出発だ。この仕事にたずさわって18年の道久嘉朗さん(42)に「車内の臭いは気になりますか」と聞かれたが、収集車はきれいに掃除されていて、あまり気にならなかった。でも夏場は生ごみなどが臭うそうだ。

 出発してまず気付いたのは、座席が大きくゆれること。「車体が大きいからね」と運転する一ノ瀬武司さん(36)が教えてくれた。左右のゆれに慣れるまでが大変だった。

 この日の収集エリアである住宅街に着いた。ごみの収集開始だ。収集中だと住民に知らせるため、車からオルゴールが鳴り、回転灯が点灯。車のスピードは時速10キロぐらいに落ちた。助手席に乗っていた森上元樹さん(29)は素早く車を降りて、住宅の前に出されているごみ袋をぽんぽんと収集車後部の積み込み口に投げ入れていく。

 住宅街では数メートル間隔でごみが出されているため、森上さんは車に乗らずに、移動する収集車と並んで走りながらごみ袋を集めることもあった。ごみ袋は重さ5~10キロあるそうで「体力がつくよ」と、ごみ収集業務の副リーダー蒲原展之さん(44)。てきぱきと動く姿に圧倒された。こうして1台の収集車で約300軒分のごみを集めるそうだ。作業は昼ごろまで続いた。

 収集中、森上さんたちが住民に「おつかれさま」と、声を掛けられていたのが印象的だった。大変だけれど、住民の生活に深く結び付いている仕事だと分かった。

 「住民に感謝されることが、励みになる」と社員みんなが笑顔で話していた。

 ●事故防止に工夫 女性も活躍

 ごみ収集の仕事は、大変なことも多い。共栄資源管理センター小郡で働く若手社員の保家宇宙(ひろし)さん(29)と小関愛奈(えな)さん(25)に話を聞いた。

 「まずは事故を起こさないことが大事」と保家さんは話す。収集車後部の、ごみの積み込み口には「回転板」が付いていて、投げ入れられたごみを荷台の方へと運ぶ仕組みだが、「この回転板に作業服などがはさまれたら大変」(保家さん)。回転板は操作ボタンのほか、積み込み口付近を足でけっても回転を止められるようになっていた。緊急のときや手がとどかないときにも、すぐに止められるようにだ。

 収集車には周囲の音を拾うマイクも付いていて、「周りに小さな子どもなどがいたら気づくように」と保家さんは説明する。

 ごみを集めるときに社員さんたちがかぶっていた帽子は内側がヘルメットになっていた。なぜだろう。小関さんは「ごみ集めに夢中になっていると周りが見えなくなり、壁などに頭をぶつけてしまうこともあるから」と教えてくれた。小関さんのように女性もこの仕事を担っていることにも驚いたが、「大変だけど体を動かすことが好きだし、やりがいあるよ」と小関さんは笑顔で話していた。

【紙面PDF】おしごと拝見 ごみ収集車(福岡県小郡市) 共栄資源管理センター小郡


=2017/05/17付 西日本新聞朝刊=

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