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【きょうのテーマ】能古島の甘夏加工 特産品を有効活用 ゼリーやマーマレードの原料に

ミカン畑にはたくさんの甘夏が実っていた
ミカン畑にはたくさんの甘夏が実っていた
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甘夏の実は大きさなどによって、出荷用と加工用に分けるそうだ
甘夏の実は大きさなどによって、出荷用と加工用に分けるそうだ
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加工場の機械に甘夏を入れると、しぼりたての果汁が出てきた
加工場の機械に甘夏を入れると、しぼりたての果汁が出てきた
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顔が甘夏の「のこのしマン」にふんした明石栄美子さん
顔が甘夏の「のこのしマン」にふんした明石栄美子さん
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のこのしまアイランドパークの「思ひ出通り」で竹馬を楽しんだ
のこのしまアイランドパークの「思ひ出通り」で竹馬を楽しんだ
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 福岡(ふくおか)市西(にし)区の博多湾(はかたわん)に浮(う)かぶ能古島(のこのしま)。市街地から近く、観光客にも人気がある島の特産品の一つが甘酸(あまず)っぱいミカン、甘夏(あまなつ)です。ゼリーの原料などへの加工が本格化(ほんかくか)したと聞き、島内の「のこのしまアイランドパーク」と合わせて、こども記者4人が取材しました。

【紙面PDF】きょうのテーマ 能古島の甘夏加工 特産品を有効活用 ゼリーやマーマレードの原料に

 ■自然の恵みを実感

 こども記者たちはフェリーで能古島(のこのしま)に渡(わた)り、最初に農家の明石栄美子(あかしえみこ)さん(46)のミカン畑に行った。明石さんは、甘夏をしぼったり、皮を切ったりする「のこのしま加工部会」の代表。メンバー7世帯のうち5世帯がミカン農家だ。

 明石さんは13種類のミカンを栽培(さいばい)していて、量でいえば約80%が甘夏。畑に入ると、緑の葉が茂(しげ)った木に、みずみずしい黄色の実がたくさんなっていた。西岡樹希(にしおかりき)記者は「まず枝(えだ)の分かれ目で切って、次にへたの所を切るのがこつ」と教えてもらい、はさみを使って実を収穫(しゅうかく)した。

 4人は、明石さんが皮をむいてくれた甘夏を食べ「甘酸っぱくて、おいしい」(竹元美結(たけもとみゆ)記者)と自然の恵(めぐ)みを実感した。

 ■後から広がる甘さ

 明石さんによると、能古島の甘夏は、新鮮(しんせん)でプリプリした食感が人気だという。ただ、出荷(しゅっか)できるのは、大きくて傷(きず)がないもの。だから、残りを有効(ゆうこう)に活用しようと、今年の2月ごろ、民家の倉庫を改修(かいしゅう)して加工場を造(つく)ったそうだ。

 こども記者たちは加工場にも行った。甘夏の果汁(かじゅう)をしぼる機械2台と冷凍庫(れいとうこ)などがあった。4人が機械に甘夏を次々に入れると、ホースの先からオレンジ色の果汁が出てきた。しぼりたては「実を食べるより酸っぱさがなく、苦味も少ないので、飲みやすい」(入江環(いりえたまき)記者)、「初めは酸っぱいけれど、後から甘さが口に広がり、おいしかった」(板木優季(いたきゆうき)記者)。

 明石さんは、甘夏の皮をスライサーで薄(うす)く切って凍(こお)らせたものも見せてくれた。この皮や果汁は、島外の食品加工工場でマーマレードやゼリーになるそうだ。

 ■収穫と草刈り大変

 明石さんは、とても元気で話しやすい人だった(竹元記者)。苦労していることを聞くと「収穫と草刈(くさか)りが一番大変」。野外の作業が多いので「日焼けして肌(はだ)の色が黒くなるし、暑い日も寒い日もあるからね。ハチが巣を作ったら、取り除(のぞ)くのが大変ですよ」と言いつつ、ほがらかに笑った。

 一方で、いいことは「自然の中で穏(おだ)やかに過(す)ごせること。鳥の鳴き声が聞こえるし、自分で休みを決められるのもいい」と教えてくれた。

 明石さんは変装(へんそう)して「のこのしマン」と名乗り、島の小学校などで地元の農作物を食べよう、と呼(よ)びかけている。こども記者たちにも「能古島の甘夏をよろしくね」と笑顔でPRした。

 ●昔の遊びが楽しめる アイランドパーク

 こども記者たちは、甘夏(あまなつ)の加工場からほど近い「のこのしまアイランドパーク」にも行った。園内には一年中、さまざまな花が咲(さ)いているが、今回は昔の遊びができる「思ひ出通り」を取材した。

 担当(たんとう)の松藤朋美(まつふじともみ)さんによると、この通りには明治‐大正時代ごろの博多の商家など6軒(けん)が移築(いちく)され、うち5軒が雑貨店(ざっかてん)などを営業(えいぎょう)している。その一つ「思ひ出屋」には、竹とんぼや輪投げ、スーパーボールすくいなど、家族で遊べるおもちゃがいっぱいある。

 こども記者たちは、竹馬に乗り、機械から吹(ふ)き出されるシャボン玉を追いかけて喜んだ。松藤さんは「園内できれいな花を見て、懐(なつ)かしい遊びや買い物を楽しんで、ゆっくりと過(す)ごしてください」と話していた。

 同園の入場料は小中学生600円など。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼能古島(のこのしま)の甘夏(あまなつ)の加工品 能古島の甘夏を加工したマーマレードやアイスキャンデーなどは、福岡市営渡船(ふくおかしえいとせん)の能古旅客(りょかく)待合所近くの直売所「のこの市」などで販売(はんばい)されている。また、福岡市内の小学校などの給食で年に数回、マーマレードやゼリーが出される。東京(とうきょう)の上野(うえの)動物園で売られているアイスキャンデーにも能古島の甘夏が使われているという。

【紙面PDF】きょうのテーマ 能古島の甘夏加工 特産品を有効活用 ゼリーやマーマレードの原料に


=2017/07/05付 西日本新聞朝刊=

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