【きょうのテーマ】マジシャンの素顔にせまる 子どもを笑顔に、幸せに

本物のウサギを登場させるマジックを披露するテバッタさん
本物のウサギを登場させるマジックを披露するテバッタさん
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ボールを使うマジックもあった
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テバッタさんが初めて覚えたというハンカチのマジックを見せてもらった
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ショーの後、テバッタさんに話を聞いた
ショーの後、テバッタさんに話を聞いた
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 ●名前の由来は「てをつないで」 テバッタさん

 トランプや炎(ほのお)、動物などをたくみに操(あやつ)り、見ている人をあっと驚(おどろ)かせるマジックショー。福岡(ふくおか)県内を中心に活動し、子ども向けのショーで人気を集めているのがマジシャンのテバッタさん(49)=福岡県古賀(こが)市=だ。人気者の素顔(すがお)にせまろうと、会いに行った。

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 この日、テバッタさんは福岡(ふくおか)県内の学童保育施設(ほいくしせつ)に招(まね)かれていた。ショーは午前11時からだが、テバッタさんは8時半に会場に入って準備(じゅんび)をしていた。

 ショーが始まった。子どもたちの「テバッタさーん」の呼(よ)び声を受けて、黄色い衣装(いしょう)に笑顔で登場。ウサギのぬいぐるみが本物のウサギに変わったり、口から何個(なんこ)も何個もボールを出したり。びっくりするマジックだけではなく「笑い」もある。観客に手伝ってもらい、漫才(まんざい)のようなかけあいでも楽しませていた。最後は、観客の子どもを宙(ちゅう)にうかせる大技(おおわざ)も披露(ひろう)。見ていた小学生たちは立ち上がり、次々と「おー」「ええっ!」と声を上げて拍手(はくしゅ)していた。

 テバッタさんは、こうした子ども向けのショーを多く手がけている。幼稚園(ようちえん)や小学校などから依頼(いらい)を受け、年間160~180回のショーに出向いている。

 テバッタさんがマジシャンになろうと決めたのは、22歳(さい)のころ。その前は会社勤(づと)めをしていた。「仕事に不満はなかったけど、どうせやるならおもしろい仕事に挑戦(ちょうせん)したかった」そうだ。マジックの先生のもとで修業(しゅぎょう)を始め、一人前になってからはパーティー会場などで大人向けのショーを披露していた。

 子ども向けのショーを始めたのは13年前だ。マジシャンの衣装をぬげば、2人の子どもがいるお父さん。子育てに悩(なや)んだこともあったが、子どもが3歳のころ、マジックを見せると笑って喜んだそうだ。それをきっかけに、たくさんの子どもたちを笑顔にしたいとコメディーをまじえたマジックショーをやるようになったという。

 ショーだけではなく、子ども向けのマジック教室も開いている。「話すのが苦手な子でも、マジックができれば友だちをつくるきっかけにもなるでしょ」とにっこり。

 テバッタという名前の由来は何だろう。「博多弁(はかたべん)で『てばつないで(手をつないで)』幸せになった、という願いを込(こ)めた」と話した。

 ●基本のトリック組み合わせ、自分流に

 マジックにも実は基本(きほん)があるそうだ。「マジックの百科事典みたいなものがあるんです」とテバッタさんが教えてくれた。

 テバッタさんは、その基本のトリックをいくつか組み合わせ自分流にアレンジして、オリジナルの技(わざ)を生み出す。

 テバッタさんが初めて覚えたマジックは、手の中でハンカチを消す技だそうだ。取材した私(わたし)たちの中で特にマジック好きの森陽太(もりようた)特派員(とくはいん)はそのトリックを知っていたが、上手に見えるやり方を教えてもらった。森特派員は「これからも練習を重ねて上手になれるようにしたい」と思った。

 プロのマジシャンであっても、本番中に失敗してしまうことはないのだろうか。「めったにないけれど、万が一失敗しても、失敗に見せないよう、『そういうマジックなんだ』とお客さんに思ってもらえるようにしています」と笑う。多くの人を楽しませるには、とっさの機転も必要なのだ。

 テバッタさんにはマジックの“お手伝い”をするウサギが3匹(びき)いて、もちろん自分の家で飼(か)ってお世話をしているそうだ。「小さい動物と生活すると、心が優(やさ)しくなれるね」と笑った。

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=2017/09/06付 西日本新聞朝刊=

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