【NIE 教育に新聞を】新聞使った学びを紹介 NIE福岡県大会

新聞写真から「笑顔」を集めた事例
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写真を使った「人生ゲーム」風の作品
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関口修司さん
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 新聞を授業(じゅぎょう)などに活用するNIE(教育に新聞を)の福岡(ふくおか)県大会が11月29日、福岡市南(みなみ)区の花畑(はなはた)中で開かれた。NIEコーディネーターによる講演(こうえん)や同校講師(こうし)による公開授業から、学校や家庭でも取り組める新聞を使った学びのヒントを紹介(しょうかい)する。

【紙面PDF】NIE 教育に新聞を 新聞使った学びを紹介 NIE福岡県大会

 ●やってみよう「新聞タイム」 無理なくこつこつと 講演 関口修司さん

 講演したのは、日本新聞協会NIEコーディネーターの関口修司(せきぐちしゅうじ)さん(62)。元東京(とうきょう)都北(きた)区の小学校長で、学校に「NIEタイム(新聞タイム)」を導入(どうにゅう)し、区内の全公立小中学校が新聞を使った学習に取り組む「新聞大好きプロジェクト」につなげた経験(けいけん)がある。

 関口さんは「NIEタイム」の進め方を紹介(しょうかい)した。子どもたちが新聞から気になる記事を切り抜(ぬ)いてワークシートに貼(は)り、コメントを書く。記事を読むのが難(むずか)しいと感じる小学校低学年の児童は、写真についての感想や説明を書く方法もあるという。グループで取り組む場合は、新聞から笑顔の写真を集めたり、写真を使ってすごろくを作ったりもした。新聞の4こま漫画(まんが)を元に、物語を書くという取り組みも、子どもたちに好評(こうひょう)だったそうだ。

 ポイントは授業(じゅぎょう)で行うのではなく朝学習など「隙間(すきま)時間」で週1回程度(ていど)行うことと、教える側は、ワークシートをその時間内に評価(ひょうか)すること。「コメントなどは書かず、良いところに丸をつけてあげるだけでいい」という。子どもたちの自信につながるし、忙(いそが)しい先生たちにもあまり負担(ふたん)がかからない。

 「子どもたちは(記事の)細かいことは分からなくていい。どうしてその記事が心に引っかかったか、などを考えてみることから始めて」と関口さん。無理なくこつこつ続けることが、学力につながるという。「教科書ではなく新聞を使う良いところは、リアリティーがあり、タイムリーな世の中の出来事を子どもたちに提供(ていきょう)できること」と話した。

 ●公開授業 福岡市の花畑中 1年生の社会科 記事で学ぶ「世界の今」 視野広げられる

 公開授業(じゅぎょう)は、福岡市の花畑(はなはた)中、村田理人(むらたまさと)講師(28)による1年生の社会科「世界の様々(さまざま)な地域(ちいき)の調査(ちょうさ)」。世界の出来事を伝える記事から、その国や地域について理解(りかい)を深めていく取り組みが披露(ひろう)された=写真。

 村田講師は生徒40人を9班(はん)に分け、(1)関心を持った記事を選び要約する(2)選んだ記事の国や地域の情報(じょうほう)や日本との関わりなどを、書籍(しょせき)やインターネットで調べる(3)調べた内容を模造紙(もぞうし)にまとめる(4)調査結果を班ごとに発表、発表を聞いて分かったことなどをまとめる-の手順で進めたという。

 生徒たちが選んだ記事は「ドイツのEV車(電気自動車)」「EUの難民(なんみん)」「パリ協定」などだった。発表を聞いた生徒からは「EVって何の略(りゃく)?」「パリ協定に参加する国の数は?」などの質問(しつもん)が出ていた。最後は「知らない言葉を新聞で知ることができた」「今、世界が抱(かか)える問題を知ることができ、国々が協力して問題を解決(かいけつ)しようと取り組んでいることも分かった」などの感想を出し合っていた。

 村田講師は「普段(ふだん)は新聞を読まない子も多く、『ネットでいいじゃん』と考える人もいるだろう。でも新聞は国際(こくさい)面、経済(けいざい)面などいろんな面があって、自分が興味(きょうみ)のないニュースも目に入ってくるので、視野(しや)を広げられる」と授業を締(し)めくくった。

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=2017/12/09付 西日本新聞朝刊=

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