【おしごと拝見】グランドハンドリング ANA福岡空港

駐機場で石橋さん(右端)に話を聞いた。間近にみた飛行機は大きかった
駐機場で石橋さん(右端)に話を聞いた。間近にみた飛行機は大きかった
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飛行機に貨物などを積み込んでいた
飛行機に貨物などを積み込んでいた
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飛行機を誘導するマーシャラー
飛行機を誘導するマーシャラー
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飛行機を押し出す「けん引車」
飛行機を押し出す「けん引車」
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航空機けん引車のタイヤは大きかった
航空機けん引車のタイヤは大きかった
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飛行機の到着を見守る是石さん(左)
飛行機の到着を見守る是石さん(左)
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 ●誘導、荷物の搬出入… 飛行機の運航、地上で支える

 私たちが乗って旅する飛行機を飛ばすために、たくさんの人が関わり働いている。その中で地上で飛行機の運航を支える仕事の一つをグランドハンドリングという。この仕事を担う福岡市の会社「ANA福岡空港」をたずねた。

【紙面PDF】おしごと拝見 グランドハンドリング ANA福岡空港

 私たちは特別に駐機場へ案内してもらった。風が強く、飛行機のエンジンの音も大きく響いた。ANA福岡空港でグランドハンドリングの仕事に22年間たずさわる石橋昌三さん(44)は「冬は寒いけど、真夏は滝のように汗をかくよ」と笑う。

 ■時間との勝負

 東京・羽田からの飛行機が到着した。滑走路の方から大きな機体がゆっくりと地上を動き、私たちのいる方へ向かってきた。女性スタッフが飛行機の正面に立ち、オレンジ色のパドルを両手に持って振り、飛行機を誘導した。マーシャラーと呼ばれる人だ。飛行機を操縦するパイロットは、コックピットからは地面の停止位置が見えないため、マーシャラーがパイロットに合図を送り、飛行機をぴったりの位置に導くそうだ。

 マーシャラーを含めグランドハンドリングスタッフは4~6人が1チーム。主な仕事は飛行機の誘導や、手荷物や貨物などの搬出入だ。空港ターミナルと飛行機をつなぐ連絡橋を操作して取り付けたりもする。

 飛行機が到着し、次の目的地へ出発するまでの時間は約50分。「時間との勝負。お客さんが時間通りに旅立てるよう、ミスなく素早く作業します」と石橋さんは言う。私たちにも、てきぱきと動くスタッフたちの姿が見えた。

 ■飛行機を押す

 飛行機が出発する時間だ。自分ではバックできない飛行機を決められた位置まで押し出す作業もグランドハンドリングの仕事の一つ。大きくて力の強い「航空機けん引車」の出番だ。けん引車はタイヤが直径1・2メートルもあり、重さ50トンほど。車と機体を棒(トーバー)でつなぎ押すそうだ。私たちも特別に、けん引車に同乗させてもらった。車は飛行機に比べて小さいけれど揺れなかった。力強く飛行機を押していて、そのパワーに驚いた。

 飛行機が飛び立つときは、石橋さんたちはお客さんに「いってらっしゃい」と手を振った。「お客さんが手を振り返してくれると、うれしい」と話していた。

 ●女性も活躍

 荷物の積みおろしなど、グランドハンドリングは体力が必要な仕事ではあるけれど、実は女性も活躍している。ANA福岡空港の是石一恵さん(32)もその1人だ。

 入社12年目で、マーシャラーや連絡橋の操作など、グランドハンドリングの仕事全般をこなす。重い貨物を動かす仕事もするが、女性の体力で難しいときは男性スタッフが力を貸してくれるそうだ。是石さんは「この仕事はチームワークがとても大事」と言い「飛行機を定刻に出発させるという目標に向かって、みんな助け合うんです」と仕事のやりがいを話す。

 ANA福岡空港では、1日当たり100便近い飛行機の発着のために約130人が働く。出勤は早いときで朝の5時半。勤務は交代制で深夜1時半までの勤務もある。

 是石さんは、高校卒業後は航空関係の専門学校で勉強した。ANA福岡空港でグランドハンドリングの仕事を担う人のうち16%は女性。是石さんは「私のように飛行機好きの人が多く働いていますよ」と笑顔で話した。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼グランドハンドリングの仕事につくには グランドハンドリングの仕事をになう主な会社は全国の空港にある。ANA福岡空港の場合は原則、専門学校や短大、大学の卒業が応募要件となる。仕事に必要な知識や技術は入社後に研修・訓練制度があるそうだ。

【紙面PDF】おしごと拝見 グランドハンドリング ANA福岡空港

=2018/02/07付 西日本新聞朝刊=

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