【きょうのテーマ】ボランティアと博多まち歩き 豊かな歴史、不思議な伝説

博多に来た人を歓迎する博多千年門
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承天寺は大きく、歴史が感じられた
承天寺は大きく、歴史が感じられた
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東長寺には立派な五重塔があった
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龍宮寺には伝説を示す人魚塚があった
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内海光代さん
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 ●「うどん発祥の地」石碑も

 福岡市の博多の魅力を知っていますか? JR博多駅や周りのビル街は近代的ですが、そのすぐ近くに豊かな歴史や不思議な伝説が残る寺町があります。こども記者5人が福岡市観光案内ボランティアのガイド、内海光代さん(68)と一緒に「博多まち歩き」を体験しました。

【紙面PDF】きょうのテーマ ボランティアと博多まち歩き 豊かな歴史、不思議な伝説

 ビルが立ち並ぶJR博多駅のすぐ近く。脇道を少し入った所にある博多千年門から、まち歩きを始めた。千年前にできた門ではなく、市や地域住民らが協力して2014年3月に完成した。内海さんによると「博多を訪れた方々をおもてなしする気持ちを表したウエルカムゲート」だそうだ(増井瑠奈記者)。

 この門の様式は、古代の博多から大宰府政庁まで続いていた官道にあった門にならっていて、太宰府天満宮の樹齢千年のクスノキが使われている。内海さんはハート形に見える模様を指さして、「バレンタインデーには、ここでチョコを渡すのがおすすめだよ」と笑った(西村優輝記者)。

 ■山笠のきっかけにも

 次に訪ねたのは承天寺。約800年前の鎌倉時代、中国出身の博多商人が建て、中国留学から帰国した僧が始めたという。

 この僧が製粉技術を示す設計図を持ち帰ったことから、寺の境内には、うどん、そば、まんじゅうの発祥の地を示す石碑がある。樋口巧琉記者は「うどんが最初に伝わったのは(さぬきうどんで有名な)香川県だと思っていたが…。博多はすごいと思った」。

 内海さんは、この寺が博多祇園山笠の発祥の地であることも説明した。庭園は中国大陸と日本、玄界灘を岩や砂などで表している、と教えてくれた。

 ■真っ暗な“地獄”も

 さらに歩くと、木造では日本最大級の「福岡大仏」(高さ10・8メートル)がある東長寺に着いた。下野聖矢記者は「ろうそくの光が揺れるお堂の中に荘厳な大仏があるさまには思わず息をのんだ」。

 大仏の下に造られた「地獄・極楽めぐり」の通路も歩いた。木原萌記者は「真っ暗な中を手すりと壁を頼りに進んだ。途中にある金具に触ると幸せになる、と聞いたが、残念ながら触れなかった」と悔しがった。地獄や極楽を描いた絵もあって、ドキドキした。

 道路を渡って龍宮寺にも行った。鎌倉時代、体長140メートル以上の巨大な人魚が漁師の網にかかったという伝説が残る寺だ。境内には「人魚塚」と書かれた石碑があった。

 最後は、明治期の博多町人の暮らしや文化を紹介する「博多町家」ふるさと館にゴールした。歩いた距離は約2キロだったが、こども記者たちは大満足だった。

 ●「博多の歴史、伝えたい」 ボランティア10年 内海光代さん

 こども記者たちは福岡市観光案内ボランティアのガイド、内海光代さん(68)についても取材した。

 内海さんは福岡市で生まれ育ち、ボランティアになって10年。「地元のことを勉強したい」と思ったのがきっかけだという。これまでに案内したのは博多の寺町、福岡城跡、天神地下街など。東京や大阪などから来た人に一番紹介したいのは「静かで歴史がある博多の寺町」と言った。

 博多といえば、ラーメンなどの食べ物に目が行きがちだが、内海さんは「博多が(国内では)いろんなものの発祥の地であることを知ってほしい」と語り、国内で最初に禅寺ができたのも博多だと教えてくれた。そして、「子どもたちにも福岡、博多の歴史を勉強してもらって、友達に教えてほしいですね」と話した。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼福岡市観光案内ボランティア 市民ボランティアが福岡市の歴史や名所などについて研修を受け、ガイド役になる制度。1991年にスタート。博多、中洲、天神、福岡城跡などを案内する有料のコースと、無料定時ツアーがある。問い合わせは福岡観光コンベンションビューロー=092(733)5050(平日午前9時半~午後5時)。

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=2018/03/10付 西日本新聞朝刊=

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