【きょうのテーマ】リカちゃん 親から子へ 誕生50周年 記念の展覧会を訪ねて

リカちゃんの家族や友人の人形を展示したコーナーも面白い
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リカちゃんの衣装は時代を先取りしていて、着せ替えを楽しめる
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子どもの成長を祝う福岡の行事も学んだ
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 1967年発売の着せ替え人形「リカちゃん」の誕生50周年を記念した展覧会が話題を呼んでいます。こども記者が母子で展示を見て、世代を超えて愛される魅力を探り、おもちゃに込めた親や家族の思いを語り合いました。

【紙面PDF】きょうのテーマ リカちゃん 親から子へ 誕生50周年 記念の展覧会を訪ねて

 ■こども記者がつづる思い出

 ●あこがれる心 母と重なった

 ▼大分県日田市・高瀬小6年 梶原 彩里記者

 私が2歳ぐらいの時に、赤ちゃんの人形を両親に買ってもらった。私は、ご飯を食べさせたり、だっこしたり、話しかけたり…。母の口調をまねしながら、自分がしてもらっているように、人形のお世話をしていたらしい。

 母はその姿を見て、人形を通して思いやりの心や優しさが私の中で自然に育っていると実感し、うれしく思ったそうだ。

 少し大きくなって、私はリカちゃんと遊び始めた。服を着せ替えながら「こんなふうになりたいなぁ」とあこがれながら遊んでいた。母も子どものころ、私と同じ気持ちでリカちゃんと遊んでいたと話してくれた。

 私にいつか子どもが生まれ母になったら、人形をプレゼントしたい。

 ●つながっている 女の子の夢

 ▼福岡市・原小5年 西井 彩記者

 世代を超えてリカちゃんが愛されている理由を母に聞くと「いつかリカちゃんみたいなファッションや暮らしをしたいという女の子の夢や理想がつまっているから」と答えた。会場にあるおしゃれな「リカちゃんハウス」を見て本当にそうだと思った。

 最初のリカちゃんは、当時の物の値段で考えると、すごく高かったと知った。私の家には2人のリカちゃんがいる。母が買ってくれた理由は、自分が遊んで楽しかった思い出を、私にも伝えたかったからだそうだ。

 リカちゃんを通じて、私と母、友達やそのお母さんと、たくさんの人が楽しい思い出と「女の子の夢」でつながっている。母の話を聞いてうれしくなった。

 ●母が込めた 思いを知った

 ▼福岡市・西都小6年 倉方 羽衣記者

 母は子どものころ、リカちゃんの家族や友だちを含めて20体以上の人形を持っていたという。だから自然と私にもリカちゃんを与えてくれた。

 私は人形におしゃれさせるのが好きだったので、母はいろいろな洋服やくつを買ったり、フリルがたくさんついたティッシュカバーを再利用してウエディングドレスを作ったりしてくれた。

 母はリカちゃんと楽しく遊んでいる私を見て、小さいころの自分を思い出したそうだ。リカちゃんとおしゃれのレッスンをしたおかげで、私のセンスもみがかれたかもしれない。

 いつの時代も親や祖父母は、私たち子どもに思いを込めておもちゃを贈ってくれているのだと感じた。

 ●母子で「おかっぱ」

 ▼福岡市・福岡雙葉小5年 関 理恵記者

 私のリカちゃんは髪形がおかっぱだ。それはどうしてかというと、私がはさみで髪の毛を切ってしまったからだ。私がふぞろいに切った髪の毛を、おばあちゃんがきれいに切りそろえてくれた。お母さんも小さい時にリカちゃんの髪の毛を切ってしまったことがあるそうだ。そのときもやっぱりおばあちゃんがそろえてくれたのだそうだ。

 展覧会に行くのを、母はとても楽しみにしていた。見たあとで「リカ」という名前のいとこが「同じ名前だから」とリカちゃん人形をたくさん買ってもらってうらやましかったことなど、たくさん話してくれた。

 ●3世代に愛されて

 ▼福岡市・若久小4年 中川路美南記者

 わが家には母の母校の高校の制服を着たリカちゃんがある。創立110周年を記念して作られた限定品で、母の宝物だ。

 私の5歳の誕生日プレゼントはリカちゃん人形だった。なぜリカちゃんだったのかと母に聞くと「着せ替え人形で遊ぶのが楽しかったから、娘が生まれたらリカちゃんを買ってあげたいと思っていた」と話してくれた。

 3世代にわたって愛され続けるリカちゃん。展覧会に来ていた人たちは、みんな笑顔だった。リカちゃんはこれからも進化を続け、さらにみんなに愛されるおもちゃになるだろう。

 ●「リカちゃん贈るのは、現代の風習のようなもの」

 博物館の常設展示室に、子どもの健やかな成長を祈る福岡の風習や玩具を紹介した一角がある。リカちゃん展を担当した野島義敬学芸員(34)に説明してもらった。

 旧暦の8月1日に行う「八朔」は男の子の成長を祝う行事。弓にたくさんの玩具をぶら下げて飾り、近所の子どもたちで分け合った。祝い物で目を引いたのが色とりどりの布に綿をつめ立体的に人物を表現した「押し絵」。親の思いが込められた人形のように感じたこども記者も多かった。

 野島さんは「子どもの成長につれ、風習や与えられる玩具も変わっていく」とし、リカちゃん人形について「3世代に愛されてきた50年の歴史がある。リカちゃんを贈ることは、親が娘の成長を認め前途を祝す、現代の風習のようなものかもしれない」と話した。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼誕生50周年記念 リカちゃん展 28日まで、福岡市早良区の市博物館。時代を反映しながらモデルチェンジを重ねてきた「リカちゃん」(タカラトミー)の歴史を約580体の人形を通じて紹介。入場料は一般1100円、高大生900円、小中生500円。月曜休館。テレビ西日本事業部=092(852)5520。

【紙面PDF】きょうのテーマ リカちゃん 親から子へ 誕生50周年 記念の展覧会を訪ねて

=2018/03/14付 西日本新聞朝刊=

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