九博の至宝 台湾へ 故宮南院特別展に貸し出し 狩野正信の水墨画など8件

 【台北・中川博之】九州国立博物館(福岡県太宰府市)は、台湾・嘉義県にある故宮博物院南部院区(故宮南院)で10日開幕する特別展「日本美術之最-東京、九州国立博物館精品展」に、国宝3件と重要文化財3件を含む計8件を貸し出すと明らかにした。国宝・重文を海外に貸し出すのは2例目で、6件中5件は初めてという。

 特別展には、東京国立博物館と共同で151件(国宝・重文計68件含む)を出展。「祭祀(さいし)と生活」「貴族の世界」「武家の文化」など6テーマに分けて来年3月5日まで展示する。

 九州国博が貸し出す国宝は、狩野正信の水墨画「周茂叔愛蓮図(しゅうもしゅくあいれんず)」(15世紀)▽写本「栄花物語(えいがものがたり)」(13世紀)▽「太刀 銘 来国光(たち めい らいくにみつ)」(14世紀)。重文は、磁器「色絵藤棚文大皿(いろえふじだなもんおおざら)」(17世紀)▽陶器「油滴天目(ゆてきてんもく)」(13世紀)▽陶器「緑釉四足壺(りょくゆうしそくこ)」(9世紀)。周茂叔愛蓮図以外は初の海外展示で、九州国博は「日本が誇る美術品の数々を、台湾のみなさんに本格的に紹介するのは初めて。本展を通じて日台の相互理解と交流を深めたい」としている。

 九州、東京の両国立博物館はそれぞれ2014年、台北市の故宮博物院が所蔵する中国歴代王朝の宝物展を日本で初めて開催。門外不出とされてきた「肉形石」は九州で、「翠玉(すいぎょく)白菜」は東京で展示された。


=2016/12/04付 西日本新聞朝刊=

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