西日本新聞電子版 1周年記念プレゼント

【和食のいろは】 箸使いは品格を表す

箸の持ち方を指導する三浦由加里さん
箸の持ち方を指導する三浦由加里さん
写真を見る
箸は親指、人さし指、中指で上1本を持ち、親指の付け根と薬指で下1本を固定する。上だけを動かし、鳥のくちばしのように開いたり閉じたりするのが正しい持ち方
箸は親指、人さし指、中指で上1本を持ち、親指の付け根と薬指で下1本を固定する。上だけを動かし、鳥のくちばしのように開いたり閉じたりするのが正しい持ち方
写真を見る

 猫の小町と申します。皆さんがお困りのことをたちまち解決していきます。4月から、第3水曜は「和食」の作法や文化について、マナーなどの教養を身に付ける「フィニッシングスクール インフィニ」(福岡市)の副校長で、和食検定実務1級認定者の三浦由加里さん(43)にお助けいただきます。

 私は、フィニッシングスクールで冠婚葬祭のマナーやおもてなし、茶道、着付けなど、主に日本の礼儀作法を伝えています。2歳と5歳の子育て真っ最中でもあり、子どもたちへ和食の素晴らしさを伝えていくことが必要だと実感し、和食文化についても学びました。

 「和食(日本人の伝統的な食文化)」は、2013年にユネスコの無形文化遺産に登録され、世界的に注目されています。縄文時代からの長い歴史の中で、大陸から入ってきた食材や文化が日本の気候風土や信仰に溶け込み、和食は発展してきました。国土の約7割が森林で四方を海で囲まれ、豊富な山の幸と海の幸、清らかな水があったため、「だし」をはじめ、素材を生かした料理法が可能であったことなどが、独自の食文化を育みました。

 和食の良さを何となく知っていても、毎日ご飯とみそ汁を食べている家庭がどれくらいあるでしょう。パンにパスタと洋食があふれ、箸を使わない日も珍しくありませんね。その箸についても、知らないことが多いのではないでしょうか。

 箸の語源は「嘴(くちばし)」、食べ物と口をつなぐ「橋」、神様や仏様が宿る小さな「柱」など、諸説あるようです。箸は使った人の魂が宿るとされ、家庭に個人用の箸があるのは日本くらいで、人をもてなすときには新しい物を準備します。ですから日常に使う箸と、正月や祝い事など「ハレの日」用は異なります。

 ハレの日に使う柳の白木箸は、日常用と違い両端が細くなっていますね。一方は私たちが食事に使うためですが、もう一方は神様が召し上がるためなんです。これは日本が古来大切にしてきた「神人共食(しんじんきょうしょく)」という神様と一緒に食事をいただき、力をいただくためとされています。取り箸に使うためではないのですね。

 箸と共にレンゲやスッカラ(スプーン)などを用いる国もありますが、和食では初めから終わりまで箸だけなので、上手に使えないと美しく食べることができません。

 箸使いはその人の品格を表します。私たちのスクールの「和食の作法講座」には、目上の人との会食や改まった席などできちんと振る舞いたいと、幅広い年代の方が参加しています。皆さんにもそのエッセンスをお伝えしていきたいと思います。 =次回は5月18日

※この記事は2016/04/20付の西日本新聞朝刊(生活面)に掲載されました。

→電子版1周年記念!1万円分賞品券やQUOカードが当たる!!

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]