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排せつ介護のコツ 失敗を分析、用具も活用

補高便座を手に「便器に取り付けると立ち上がりやすくなりますよ」と話す内藤久恵さん
補高便座を手に「便器に取り付けると立ち上がりやすくなりますよ」と話す内藤久恵さん
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 介護する上で避けて通れない排せつ。食事や入浴に比べて1日当たりの回数も多く、負担に感じる人が多いという。これから暑さが本格化すると、臭いもますます気になる。負担を軽くするにはどうしたらいいのか。排せつ介護に関するさまざまな相談に応じる福岡市介護実習普及センター(同市中央区荒戸3丁目)を訪ねた。

 「用具をうまく活用して、自分で排尿、排便ができれば本人の自信につながり、介助者の負担も減ります」。7月初旬、同センターで開かれた排せつ介護に関する勉強会で、講師を務めた同センター相談員で理学療法士の内藤久恵さん(37)が呼び掛けた。

 排せつ行為は連続したさまざまな動作で成り立っているという。尿意、便意を感じる▽トイレの場所を認識▽トイレまで移動▽下着を下ろす▽便器に座る▽排便、排尿▽後始末▽衣服を着ける▽部屋に戻る-。「漏れてしまうといった失敗で悩んでいるなら、どこでつまずいているか考えると対策が見えてきますよ」と内藤さん。

 例えば、移動に時間がかかっているなら廊下に手すりを付けるなど環境を整える。トイレには行けるものの、あと少しのところで漏れてしまうなら衣服のゴムを緩くして着脱を楽にする。認知症の人には「便所」とドアに大きく書くと場所を認識する上で効果的なこともあるそうだ。

 勉強会では、同センターに展示されている排せつをサポートする福祉用具も紹介。便器を数センチ高くして立ち座りを楽にする補高便座は、便器に乗せるだけで手軽に使える。ベッドのそばに置けるポータブルトイレは、木製で椅子のような形で室内のインテリアになじむものもある。

 補高便座は8千円ぐらいから、ポータブルトイレは2万円ぐらいからのものが多い。介護保険が適用され、所得に応じて1割か2割の自己負担で購入できる。ポータブルトイレで気になるのが臭い。内藤さんは「処理までに時間がかかるなら消臭剤を使うのがお勧め」と説明。液体タイプや顆粒(かりゅう)タイプなどいろいろな種類があり、尿や便がたまるスペースに入れると臭いが薄れるという。

 ●おむつは正しく当てて

 同センターに寄せられる相談のうち、こうした用具に関する以外に多いのが、おむつに関する内容という。「おむつから尿が漏れるという相談をよく受けます」と語るのは同センターで相談員を務める保健師の辻奈美さん(40)。漏れると着替えや洗濯の手間も増えてしまう。尿量が多くておむつが吸収できていないと訴える人が多いというが、辻さんは「誤解です。当て方次第で改善しますよ」と指摘する。

 「立体ギャザー」と呼ばれる横漏れ防止のひだが倒れたりつぶれたりしないように、きちんと立った状態で使う。おむつが下にたるんでいると、立体ギャザーが足回りに密着せず、漏れの原因になることもある。

 おむつの内側につける「尿取りパッド」を何枚も重ねる人もいるが、逆効果。尿取りパッドのかさで、足回りに隙間ができて漏れやすくなる上、重ねても吸収量は増えないからだ。

 サイズ選びも重要。通常S、M、Lといった表示がされているが「服のサイズと同じものを選んでいる」というケースが多いという。下着のようにはく「パンツタイプ」はウエスト、テープを腰回りに留める「テープタイプ」はヒップの目安が書かれている。辻さんは「大は小を兼ねる、と大きめを購入する人が多いですが、漏れの原因です」とアドバイスしてくれた。

    ◇   ◇

 同センターでは排せつ介護に関する講座を開いている。16日と8月24日は「おむつを知って上手に当てよう」(2日間とも同じ内容)▽8月2日は「ポータブルトイレの使い方と介助」▽8月17日は「心地よい排せつのために」。全て参加無料。事前申し込みが必要。同センター=092(731)8100。


=2016/07/07付 西日本新聞朝刊=

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