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博多陥没、市議会厳しく追及 過去検証せず工事 なぜ情報公開拒む 地下鉄料金値上げは

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 福岡市議会12月定例会2日目の15日、一般質問が始まり、質問に立った市議6人全員がそれぞれJR博多駅前の道路陥没事故について市側に説明を求めた。高島宗一郎市長は「ご迷惑とご心配をおかけして大変申し訳ない」とあらためて陳謝。一方、事故の原因となった市営地下鉄七隈線工事に伴う陥没が過去に2回起きたにもかかわらず防げなかったことや、情報公開に後ろ向きな市側の姿勢に対し厳しい追及があった。

■教訓は

 一般質問では、過去の教訓を生かせなかったことへの批判が集中。2度目となった2014年10月、博多区祇園町の市道が陥没した事故では、交通局は地盤改良不足を原因と結論づけたが、詳細な要因は特定できていない。中山郁美市議(共産)は「まともな検証もされないまま工事再開した」と指摘した。

 交通局の阿部亨交通事業管理者は「地盤の調査を入念に行うなど必要な対策を取ったが、結果的に事故を未然に防げなかった」と謝罪した。

 復旧に際し、崩落した信号機などを埋め戻したことについて中山氏は「廃棄物処理法に抵触するのではないか」と指摘した。

■黒塗り

 市側が情報公開を拒み議場からヤジが飛ぶ場面も。平畑雅博市議(みらい)は事故当時にトンネル内にいた作業員の聞き取り内容や現場写真の提示を要求。これに対して阿部氏は「原因究明のため国の第三者委員会の審議資料となるので、委員会の報告がされるときに公表される。現時点では非公開」とし「部分的な情報が出ることで混乱を招く可能性がある」と理解を求めた。

 「議会として事実確認している。残念でならない」と平畑氏。中山氏は交通局から提出を受けた黒塗りの資料を示した上で「都合が悪いことがあるのか。第三者委を議会の上に置いてつまるもんか」と声を荒らげた。

■賠償金

 陥没事故による人的被害はほぼなかったものの、事故で休業を余儀なくされた事業者などからの相談件数は351件(12日現在)。ネット回線寸断などによるシステム障害など被害は広範にわたるため巨額な損害賠償額が見込まれる。原因究明後、発注者の市に瑕疵(かし)があれば賠償金の負担が生じることになる。

 古川清文市議(公明)は「仮に支払いが必要になれば、新たな税金の投入や乗車料金の値上げはないのか」と質問。阿部氏は「その場合(企業会計の)高速鉄道事業会計単独で負担することを考えているので市税の投入はない。乗車料金の改定もない」と答弁した。

 交通局は今回の工区の基本設計を日本シビックコンサルタント、実施設計を八千代エンジニヤリング九州支店に委託。設計に瑕疵があった場合、両社に損害賠償請求を行う可能性があることも明かした。

 高島市長が陥没事故当日の記者会見で「はらわたが煮えくりかえっている」と発言したことの真意を問う質問もあった。市長は「交通局、施工業者、自分自身に対し、もっとできることがあったはずという悔しさや腹立たしさがあった」と釈明した。

=2016/12/16付 西日本新聞朝刊=

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