子ども食堂のすすめ 開設者ら東京でシンポ

シンポジウムで体験談を語る子ども食堂の開設者ら=11日、東京都豊島区役所
シンポジウムで体験談を語る子ども食堂の開設者ら=11日、東京都豊島区役所
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 九州各地で「子ども食堂」開設の動きが広がる中、「私たちも始めたい」という声が次々と西日本新聞取材班に寄せられている。「どんな準備が必要か」「続けるにはどんな苦労があるか」。疑問や不安も多い。東京で開かれたシンポジウム「子ども食堂サミット」に参加し、開設の体験談を聞いた。

 シンポは11日、豊島区役所で開かれた。昨年に続き2回目で、主催はNPO法人の豊島子どもWAKUWAKUネットワーク、こども食堂ネットワーク(ともに東京)など。食堂ネットには昨年12月時点で33団体が参加している。

 「どうすれば子どもたちが来てくれるか」。食堂を始めたい人たちの多くの悩みだ。昨年4月開設の「ねりまこども食堂」(練馬区)の代表は「会場周辺でチラシを配り、児童館から出てくるお母さんにも渡したが、最初はあまり来てくれなかった」と開設当初の状況を紹介。

 「その後、マスコミに取り上げられたこともありどんどん増えた。昨年12月には78人まで受け入れたが、それ以上は限界だった。断ったことがすごくショックで、来てくれた人に手紙に書いて送った」という。食材は練馬区内で活動する五つの食堂がネットワークを組み、融通し合っていることも紹介した。

 不登校の児童の支援を続けてきたメンバーが2014年12月に始めた「石神井ゆうやけ子ども食堂」(練馬区)の代表は「食堂はきっかけでしかなく、そこから子どもや家庭への支援を始めないといけない。地域の人たちと連絡を取り合い、本当に必要な子どもへの支援を継続することが貧困や孤立の問題を解決していく」と語った。

 昨年9月開設の「ぞんみょうじこども食堂」(世田谷区)の代表は、開設の際、WAKUWAKUネット理事長の栗林知絵子さんに相談した。「当初は、どうやって貧困状態の子どもたちに呼び掛けようかと考えた。栗林さんから『10人の子どもが来てくれて、その中で1人でも(貧困状態の)お子さんを連れてきてくれたら大成功だよ』と言われて、勇気をもらった」

 その栗林さんはシンポで「声を掛けたら不審者だと思われる街から、“どんどんおせっかいしていいんだよ”という街になれば、困っている子どもだけでなく、すべての子どもが笑顔になるはず。ご飯を食べて安心して暮らす。この力を全国に広げましょう」と呼び掛けた。

=2016/01/21付 西日本新聞朝刊=

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