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「子ども食堂」自治体動かす 困窮世帯の学習支援も

 「子ども食堂」の取り組みが各地で広がる中、福岡市と大分県は12日発表した新年度予算案に、子ども食堂の運営団体を支援する事業費を盛り込んだ。北九州市も新年度、市内2カ所に子ども食堂を開設予定。民間主導の取り組みが行政を動かした格好だ。子どもたちの支援に取り組む関係者たちからは期待の声と注文が聞かれた。

 福岡市は子どもの貧困対策を重点項目に掲げ、2016年度当初予算案に子ども食堂を運営する7団体への助成金430万円を盛り込んだ。

 大分県も、ひとり親家庭などの自立促進対策事業費(1575万円)に食堂の支援事業費を計上。16年度はモデル事業として3団体に助成する方針だ。「ノウハウを得て県内全域に広く設置していきたい」(県こども子育て支援課)としている。

 子ども食堂は、福岡県の大野城市や那珂川町、久留米市、北九州市、行橋市、長崎市、熊本市など九州各地で設置や設置を目指す動きが広がっている。いずれも市民団体や地域住民らが運営主体となっている。

 福岡市城南区の子ども支援食堂「まごころ」は6日にオープンしたばかり。主催者の保護司波村真二さん(57)は「食堂を開くには電気、ガス代など必要経費が少なくない。行政の助成があれば助かる」と歓迎。地域で孤立しがちな世帯への周知が課題となるだけに、「本当に困っている子どもや母親に情報を届けるなど、役所を挙げて取り組んでほしい」と注文する。

   ◇    ◇

 虐待、不登校、成績不振…。困窮家庭が抱えるのは「食」の問題にとどまらない。福岡市は、親の所得と子どもの学力が連動する「負の連鎖」を断ち切るため、大学生や教員OBが放課後に勉強を教える新規事業に約3500万円を計上。困窮世帯を地域で見守る仕組みづくりのため、児童相談所やNPO法人、地域団体が連携するネットワーク構築にも480万円を充てた。

 福岡市こども総合相談センターの久保健二課長(弁護士)は「貧困世帯の悩みは表面化しづらいケースも多い。地域や関係機関が連携し、息の長い支援を続ける必要がある」と指摘した。

=2016/02/13付 西日本新聞朝刊=

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