いま、学校で 読者の声 「何もしないではいられない」

連載「いま、学校で」を読み、市民から本紙に届いた援助物資とメールの一部
連載「いま、学校で」を読み、市民から本紙に届いた援助物資とメールの一部
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 子どもの貧困を考えるキャンペーン「子どもに明日を」の第2弾連載として2月16日~20日に掲載した「いま、学校で」には、読者からファクスやメールなどで約50件の意見が寄せられた。連載はヤフーニュースにも転載され、9千件を超える書き込みがあるなど、ネット上でも大きな反響を呼んだ。学校で起きている貧困の実態に「信じられない」と驚く人。支援を申し出たり、食料を送ってきたりする人。シングルマザーの雇用改善を求める人。本紙に寄せられた声の一部を紹介する。

 連載では、満足に食べられず、学校でレトルト食品を受け取る子や、高校進学をいったん断念した子などの現状を描いた。

 目立ったのは、同年代の子を持つ親たちからの反応だ。福岡市東区の男性は「同じ年頃の男の子がいる。何もしないではいられない」と支援の方法を尋ねた。福岡市で次男を産んだという東京都の女性は「子どもは親を選べない。どんな親の元に生まれるかで人生が決まるのは胸が痛む」、京都府の女性は「親もいろんなことがうまくいかず、いらいらが子どもに向くのだと思う」と、それぞれ食料提供を申し出た。

 行政や民間の支援策の数は多いが、子どもたちにその情報が届いていないとの指摘も。大分県日田市の男性は、看護師免許を取るために奨学金を出して支援している地方病院などの例を紹介し、「日本を背負っていく若者の未来を、なんとか希望のあるものにしてやりたい」と訴えた。

 税制や労働環境の悪化など政治の責任を問う声もあった。茨城県の男性は「アベノミクスの陰で貧困にあえいでいる世帯が多数いると思うと切ない。消費税導入の趣旨は、貧困世帯や要介護者を援助するということだったのに…」と疑問視した。「まずは非正規雇用を減らして雇用と社会を安定化させることが必要」と提案する声もあった。

 制服が買えず入学式を欠席した中学生に触れた2回目の反響は特に大きく、制服購入にまつわる体験談も多数寄せられた。

 ある女性は「娘の中学の入学説明会で、学校から『お下がりはなるべくやめて』と言われた。制服には生徒の名前の刺しゅうが入っており『刺しゅうがないと入学後の合宿に参加できません』とも言われた」と紹介。制服のリユース(再利用)が進まない原因の一つに、学校の姿勢を挙げた。

 1995年の阪神大震災で自宅が全壊した大阪府の男性は「娘が転校した中学で制服を買えないでいると学校が卒業生の分をくれて助かった」。その経験から、自らが今、卒業生から新入生に制服を回す活動をしているとつづった。

=2016/02/25付 西日本新聞朝刊=

 ◆いま、学校で(1) 生徒の食「配給」が命綱

 ◆いま、学校で(2) 制服買えず入学式欠席

 ◆いま、学校で(3) 貧困が招く「10歳の壁」

 ◆いま、学校で(4) いつか高校に行きたい

 ◆いま、学校で(5) 担任が教室で子守代行

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