フードバンク県全域化 福岡 食品提供増目指す

 まだ食べられるのに廃棄される食品を企業などから提供してもらい、困窮家庭や福祉施設に届ける「フードバンク」の活動強化に向け、福岡県内の3団体が2018年度に「福岡県フードバンク協議会」(仮称)を設立する。県全域で受け皿をつくり、共同で保管や配送をする。提供企業の倍増を目指しており、より多くの困窮家庭に食品が行き渡ることになりそうだ。農林水産省によると、県全域で活動するフードバンクの共同組織は全国で初めて。

 3団体は、NPO法人のフードバンク北九州ライフアゲイン(北九州市)、フードバンク福岡(福岡市)、エフコープ生活協同組合(福岡県篠栗町)。同県内の他のフードバンク団体にも参加を促すほか、食品や流通、運輸の各業界団体にも協議会への参加を呼び掛け、県全体の取り組みになるよう計画を進めている。

 関係者によると、福岡県内には食品を提供できる企業が約800社ある。食品廃棄には費用がかかり、フードバンクへの提供は社会貢献につながるため各企業は意欲的だ。しかし提供を受ける団体が近くにないなどの理由で、実際の提供は70社程度にとどまっているという。フードバンクの受け皿が拡大すれば、企業は提供しやすくなる。

 計画では、参加団体や支援企業から各地の冷蔵庫や倉庫を提供してもらい、協議会が共同管理。食品の衛生面はエフコープの技術を活用し、配送は参加団体や支援企業で調整する。福岡県が運営を支援する方針で、公益財団法人「県リサイクル総合研究事業化センター」が活動費を助成する。

 19年度の支援企業の目標は150社。食品の提供先は現在の約100カ所からの大幅増を見込む。

 ライフアゲインの原田昌樹理事長は「供給態勢の強化で、食品が必要な生活困窮世帯や福祉施設を掘り起こし、要望に応えることができる。持続可能な先進モデルにしたい」と話している。

=2018/01/03付 西日本新聞朝刊=

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