
どんたく参加に向けパレードの練習をするがん患者や家族たち=福岡市
3日から福岡市で繰り広げられる「博多どんたく港まつり」に、福岡県内のがん患者や家族らでつくる「がん・バッテン・元気隊」が参加する。初参加した昨年のどんたくを機に患者同士のつながりが生まれ、これまでに、がん患者の環境整備を県に要望する活動にも取り組んだ。患者たちは「どんたくは、皆と出会えたきっかけの舞台。1人で苦しんでいる患者たちに、生きる喜びを伝えられたら」と話している。
隊は3日のパレードに参加。しゃもじをたたき「明日がある/希望がある/がんバッテン元気タイ」と歌謡曲の替え歌に合わせて練り歩く。参加は昨年より約40人多い約170人になる予定。
今回初参加の福岡市の会社員宮部治恵さん(40)は子宮頸(けい)がんを発症し、甲状腺などに転移。2005年春には、医師から「このまま治療法が見つからないと1年しか生きられない」と告げられた。現在は病状が落ち着いている宮部さんは「がんは決して怖い病気じゃない。元気に歩いている姿を見てほしい」と話す。
隊結成は、大腸がんを患った友人の女性から「あんな風に明るくどんたくでパレードできたらいいのに」と聞かされた隊の実行委員長で作家の波多江伸子さん(60)=同市=が、県内の複数のがん患者団体などに呼び掛けたのがきっかけ。
隊の患者や家族たちは、昨年のどんたく後も交流を続け、昨年8月に県の担当者や医師を招いて意見交換するワークショップを開催して、公共施設にがん患者が集まって情報交換できるサロンの設置を県に要望した。
波多江さんは「どんたくでは、がん患者を励まし、助け合える社会になるように呼び掛けながら、力強く歩きたい」と話している。
=2009/05/01付 西日本新聞夕刊=