西日本新聞

飾り山ができるまで

十五番山笠 「天神一丁目」(撮影は2007年度)

6月15日 地鎮祭
 福博の夏を彩る「博多祇園山笠」(7月1日-15日)の開幕まで半月を切った15日、今年の15番山笠「天神一丁目」の地鎮祭が福岡市中央区天神のエルガーラ・パサージュ広場であり、当番法被を着た関係者ら約50人が参加した。
 地鎮祭は、山小屋を建てるに当たり、その旨を神様に報告し、建設の無事を祈願する神事。櫛田神社の神職が祝詞を読み上げ、参加者は安全を祈った。
6月22日 山掛け
 十五番山笠・天神一丁目の小屋掛けが22日あった。小屋掛けは、山笠を納める「山小屋」を建てる行事で、工事用の足場を組み上げた山小屋の高さは3階建てのビルに匹敵する。
 通行人の中には、熱心に作業を見つめたり携帯電話で撮影したりする人もいた。

6月23日 棒締め
 十五番山笠の棒締めが23日、福岡市のパサージュ広場でおこなわれた。
 棒締めは山笠台に縄を巻き付け舁(か)き棒を固定する作業。山笠台は、釘を一切使用せず組み立てる。各部分には竹や縄を巻いて補強する。
 同山笠は今年、舁き棒を新調。同市の櫛田神社から運び込まれた舁き棒は、お祓いを受けたあと、法被姿の男たちの手で組み上げられた。広場には「棒締めたー」の掛け声が響き渡った。
6月26、27日 飾り付け
 十五番山笠・天神一丁目の飾り付けが26、27日、福岡市・天神のパサージュ広場であった。
 人形師の中村信喬さん、白水英章さんの指示のもと、山大工ら二十数人が山笠台の上に人形や背景を飾り付けた。
 今年の表の標題は「黒田長政関ケ原合戦」。関ケ原の戦いで徳川家康率いる東軍の武将として活躍した馬上の長政を描く。
 見送りは「鶴亀吉兆舞」。中国唐代、玄宗皇帝の即位式で鶴と亀が舞を披露して祝ったという故事を、厳粛かつ華やかに表現している。
 飾り山笠は7月1日公開、14日まで披露される。

飾り付けを早回しで
 飾り付けの様子を定点カメラで撮影。15時間に及ぶ作業を3分の動画にまとめた。
7月1日 お潮井取り・御神入れ
  十五番山笠・天神一丁目のお潮井取り、御神入れが1日、東区の箱崎浜と中央区のパサージュ広場であった。
 お潮井取りでは、若手を中心に約30人が参加。早朝の箱崎浜でお潮井(海砂)を手ですくってますに詰めた。
 このますを持ち帰り、山笠台の下に取り付けたあと、御神入れがあり、当番法被を着た関係者ら約50人に、祭神を迎え入れて完成した今年の山笠が初披露された。
 このあと、飾り山笠は一般公開された。14日夜まで福博の夏を彩る。

十五番山笠 「天神一丁目」(撮影は2007年度)

7月1日 披露パーティー
 十五番山笠・天神一丁目の完成を関係者らと祝う披露パーティーが7月1日、同飾り山の御神入れの後、西日本新聞会館16階の福岡国際ホールであった。
 直会には十五番山笠運営委員をはじめ、地元企業の招待客ら約120人が出席した。
 十五番山笠の川野康広総務は「今年は『祝いめでた』の飾り山。台座と舁(か)き棒を新調し、新しい気持ちで造りました。ぜひご堪能ください」と胸を張った。黒田長政を題材として飾り山の表を担当した人形師の中村信喬さんは「(長政のような)土地にまつわる人物を子供たちに知ってもらい、この土地を大事にして欲しいという思いでつくりました」と述べた。
 参加者は一時間ほど歓談した後、祝いめでたを歌い、手一本で直会を締めくくった。
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