【復刻】強すぎた!2011年はセパ全球団に勝ち越し ホークス優勝へM4

リーグ優勝を果たし胴上げされる秋山監督=西武ドーム(当時)
リーグ優勝を果たし胴上げされる秋山監督=西武ドーム(当時)
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笑顔で記念撮影に納まる(左から)本多、松田、内川=西武ドーム(当時)
笑顔で記念撮影に納まる(左から)本多、松田、内川=西武ドーム(当時)
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 怒濤の勢いで減り続ける優勝マジックが「4」となったソフトバンク。目前に迫るリーグV奪回の前に、過去の歓喜の瞬間をプレーバック!

 【復刻ソフトバンクV】

 2011年のソフトバンクはとにかく強かった。ベテラン、中堅、若手とバランスの取れた戦力に、FAの内川、細川、またカブレラが融合。同率で首位ターンした日本ハムを大きく引き離し、10月1日に優勝を決めた。ダイエー時代の1999、00年以来の連覇。全11球団に勝ち越す「完全優勝」は史上初だった。シーズン後に和田、川崎が海外FA、杉内が国内FAで新天地を求めており、編成上の一つのピークでもあった。

(2011年10月2日の西日本スポーツから)

 秋山幸二監督(49)の体が6度、宙を舞った。今季133試合目、80勝目でのVゴール。2位日本ハムに13ゲームの大差をつけてのパ・リーグ2連覇だ。3月11日に東日本大震災が発生し、復興へのエールを込めて戦った今季。秋山監督は「勇気と元気を与えるということでスタートして、特別な思いがあった」と達成感を漂わせた。もちろん、まだまだ戦いは続く。悲願のクライマックスシリーズ制覇、そして日本一へ、再び走りだす。

 勝利の瞬間に込み上げたのは、興奮よりも充実感だった。感涙もガッツポーズもない。秋山監督はゆっくりベンチから歩み出ると、選手たちとハイタッチを交わした。かつて西武時代に本拠地だったスタンドに湧き起こる「秋山コール」。その歓声に促されるように歓喜の輪の中央に進み、宙を6度舞った。

 「選手が最初から全力で戦った結果。本当にうれしい」。今季80勝目。貯金36。2位日本ハムに13ゲーム差。9月17日の優勝マジック「17」の点灯後、11試合目でのゴールだ。「こういうのは最近ない。本当に早かった」。快ペースで選手たちは突っ走った。

 優勝決定ゲームで輝いたのは、今季の戦いを象徴する若い才能だった。「若い選手が伸び伸びやってくれた」。マウンドで躍動したのは21歳の岩崎だ。打線は6回先頭で26歳の長谷川が右翼フェンス直撃の二塁打を放つと、1死から22歳の福田が先制の中前打。25歳の明石が右中間三塁打で続いた。

 秋山監督が最大の勝因に挙げたのは、選手層の厚さだ。小久保、カブレラら故障者が続出しても、本多、松田の進化があった。若い主力は成熟し、福田ら次代を担う若手が台頭。投手陣も杉内、和田、ホールトン、摂津の4本柱に岩崎、山田、大場といった若手が結果を残した。「助け合い、カバーしながら戦力が落ちないようにやってくれた」。かつてのベテランに依存する体質はない。

           ◇       ◇

 現場では一貫して「鉄の監督」を演じた。「勝っても負けても過去の話。終われば次の試合のことを考える」。快勝でも辛勝でも、接戦でも凡戦でも、惜敗でも大敗でも、感情をのみ込んで前を向いた。

 とはいえ、ストレスはその心身を確実に重くした。球場でのマッサージに加え、自宅にもマッサージ師を呼んで体を整えた。「いつも野球のことを考えていた」。考えれば考えるほど眠れなくなり、睡眠導入剤を服用する日もあった。

 8月10日、母・ミスエさん(享年85)が他界した。翌11日、ロッテ戦でのウイニングボールを手に、試合後すぐにヤフードームから通夜が営まれる熊本県氷川町へ向かった。12日は告別式への参列を見送り、日本ハムと戦う札幌へと向かった。貫いたのは勝負の世界に生きる信念。「日本一になってほしいと思っていただろうから」。墓前への報告は日本シリーズを勝ち抜いた後だと決めている。

 もう一つ、東日本大震災で被災した東北の人々への思いも胸に刻み、戦ったシーズンだった。「今年は(被災者に)勇気と元気を与えるということでスタートした。特別な思いがあった」。さらに「活力を与えるということが使命だと思っていた。選手には全力でやってくれと伝えた」と振り返る。その思いを結実させた。

 だが、この日の胴上げで全てをやり遂げたわけではない。「今年は日本一になるんだということでやっている。最後まで目いっぱいいく」。いつもと同じように小さく笑っただけで、そう宣言した。

 【ソフトバンクの最終成績】

 88勝46敗10分 勝率.657

 【タイトル獲得者】

 最多勝利 ホールトン 19

 首位打者 内川聖一 .338

 盗塁王 本多雄一 60

 最優秀選手 内川聖一

 【チームスローガン】

 ダ(○囲みの「ダ」)

 【2011年のスポーツ界】

 3月11日に起きた東日本大震災の影響でプロ野球は、本来の開幕日だった同25日を4月12日に延期し、3時間半を超え新しい延長回に入らない取り決めで実施。オフに交流サイト運営大手DeNAが横浜球団を買収した。サッカーの女子W杯ドイツ大会で日本代表「なでしこジャパン」が初優勝。主将のMF澤穂希が最優秀選手と得点王に輝いた。体操の内村航平が世界選手権個人総合で前人未到の3連覇。大相撲は八百長行為で力士ら20人超を処分。春場所は中止、夏場所も無料公開の「技量審査場所」に。

=2017/09/13 西日本スポーツ=

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