初球凡退のソフトB吉村に見る代打稼業の悲哀 もう一度ヒーローになるために…

8回無死、遊ゴロに倒れる代打・吉村
8回無死、遊ゴロに倒れる代打・吉村
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 【ソフトバンク それぞれのクライマックス】

 ◆パ・リーグCSファイナルステージ第1戦 ソフトバンク2-3楽天(18日・ヤフオクドーム)

 一振りでファンの歓声を一身に集めることもあれば、ため息を一身に受けることもある。代打とはそういう稼業で、この日の吉村は前者になれなかった。

 出番は2点を追う8回無死。捕手甲斐に代わって送り出され、この回から登板の楽天4番手・福山と対した。「福山とは対戦成績も良くなくて。コースをしっかり絞っていったんですけど、予想以上に甘いところにきて」。初球だった。真ん中高めの144キロに、やや虚をつかれた格好にもなり、遊ゴロに倒れた。

 直前の7回、チームは1死一、二塁と、ゲーム最大のチャンスを迎えていた。7番川島への代打で長谷川勇が登場。吉村は右の代打としてネクストバッターズサークルに控えていた。結果、長谷川勇は右腕ハーマンから代わった高梨の前に、二ゴロ併殺打。チェンジとなり、この回の吉村の出番はなくなった。

 頭の中をリセットし、8回の守備の間、その後の展開をイメージ。この回、登板した同僚モイネロの投球で「仮想・松井(裕)でタイミングを取ろう」と考えていた。すると2死となって、楽天は高梨がベンチ前でキャッチボールを始めた。続投をうかがわせたことで吉村は代打に備えたが、高梨はマウンドまで来た上で右の福山に交代。吉村がそのまま代打で登場した、という経緯がある。結局、8回は三者凡退。9回に1点差としたが、及ばなかった。

 レギュラーシーズンでは4月にごく短期間の昇格後、2軍暮らしが続いた。再昇格は柳田離脱後の9月末。10月6日の本拠地最終戦で代打サヨナラの2号アーチを放ちはしたものの、出場わずか8試合、3安打止まりだった。「チームは優勝したけど、力になれていない。(このCS出場選手登録外の)エガちゃん(江川)の方が貢献している。塚田もそう」

 一塁にヘッドスライディングした長谷川勇の気持ちも分かる。「ハセ(長谷川勇)と一緒に、下(2軍)でやってきた。こういうときにお互い、チームのために、いい結果を出せるように。短期決戦なんで、切り替えが大事。切り替えてチャンスを待ちたい」

 2014年のCSでは全6試合にスタメン出場し、チーム最多の6打点でMVP。昨年4月の楽天戦で9回に松井裕から代打同点3ランを放った後、延長12回にサヨナラ弾の離れ業も演じている。いつ来るか分からず、一瞬で終わるかもしれない打席を思い描き、舞台裏で懸命な準備が続く。

=2017/10/19 西日本スポーツ=

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