優勝監督のひとこと

金鷲旗高校男子柔道で初優勝
国士館高校監督岩渕公一さん

 「うちが勝ったのか。それとも相手か…」。祈るような気持ちで見た審判の旗は赤一本、白二本。思わずガッツポーズで、初優勝の喜びを表現した。

 相手は、金鷲旗大会六連覇を狙っていた世田谷学園。両校とも東京都世田谷区内にあり、今年三月の別の大会決勝では敗退。「宿敵のライバル」を破った上で、日本一になったことがうれしさを倍加させた

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 決勝戦は大将同士の延長戦にまでもつれ込む接戦。「うちが世田谷学園に勝つなら、これしかないというような勝ち方だった。選手たちは本当によくやった」。試合後の記者会見で、同席した教え子たちを絶賛。あの斎藤仁選手を擁した昭和五十三年大会でも準優勝に終わっていただけに、選手たちが誇らしくてたまらない様子だった。

 岩手県内の高校を卒業し、国士館大へ。学生時代は名選手で鳴らし、昭和五十三年の卒業とほぼ同時に、国士館高のコーチに就任。十年間務めた後、監督になった。信条は「最後まであきらめない」。選手が練習で妥協したり、試合途中で気を抜いたりすると、厳しくしかる。

 練習は一日四、五時間。寝技の練習に力を入れているという。

 国士館中学から高校まで一貫して選手を指導できる強みがあるほか、国士館大学の協力が得られるメリットも生かす。選手を週に二、三回は同大に通わせ、大学柔道の迫力を肌で感じさせることで、実力アップを図っている。

 次の目標は八月に京都で開かれる全国高校総体。「これには世田谷学園も出場する。猛練習してくるだろうが、負けられない」ときっぱり。「(優勝が決まった)今日ぐらいは選手たちにのんびりさせるが、明日(二十五日)からはまた厳しい練習です」と気を引き締める。

 自宅は選手たちが生活する学校敷地内の合宿所のそば。妻と二男一女の五人家族。四十一歳。