優勝監督のひとこと

玉竜旗高校剣道女子の部で2連覇
阿蘇高校監督泉勝寿さん

 戦い終えた選手たちを観客席の陰に集め、ねぎらいの言葉をかけながら一人ひとりの 手を握った。正座して腕を組み、試合中の選手を見つめていた厳しい目は、すっかり優 しい目に変わっている。

 大将戦まで決着がつかず、二度の延長でようやく制した準決勝。続く決勝戦でも引き 分けが相次ぎ、大将の一騎打ちの末に決着、玉竜旗大会連覇を果たした。

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 大接戦に見えた最後の二戦だが、「昨年中堅だった興梠あゆみ選手が大将になって、 相手を止める場所が変わっただけ。他の選手が実力を出せていたら、もっと楽だったか もしれない」と笑みを見せる。

 今年のチームは上背があって体力的にも充実。「春の選抜、玉竜旗、インターハイ、 国体を制した平成五年のチームより強いかもしれない」と評価する。それだけに他校か らのマークもきつく、大会では「つばぜり合いからの引き技に対する警戒が強く、かな り研究されている」との印象を持ったという。

 玉竜旗大会の「顔」ともいっていいほど、すっかりおなじみになった白い髪とひげ。 優勝は今回で九度目を数える。選手たちは三年で卒業するのに、強さを維持し続ける秘 策は何か。「そんなものはありません。ただ、先輩が残した伝統を守りたい、という選 手の気持ちが続いているのでしょう。この気持ちが消えたら阿蘇高は終わりです」

 次の目標は八月に京都で開催されるインターハイ。選手には、準決勝で対戦した熊本 市立高を引き合いに出し「(相手は)自分の剣道で前に攻め続けた。攻撃の剣道がどれ ほど強いか。大会に向けて、もう一度考えろ」と言い聞かせた。だが、そのインターハ イにも三連覇への自信がのぞく。「自分の剣道に徹すれば、かなり上までいけるのでは 」

 日本体育大学卒。熊本県阿蘇郡阿蘇町黒川。五十四歳。