

優勝監督のひとこと
玉竜旗高校剣道男子の部で優勝した PL学園の監督代行、川上徹さん
| 優勝は狙わなくていい。観客を沸かせる試合をしろ」。大会直前、選手たちにそう話した。十一年ぶりに果たした優勝の瞬間を「勝ったか、と思っただけで、冷静でしたよ」と振り返る。
玉竜旗大会では昭和六十一年に優勝、翌年準優勝したが、それ以降、同大会では低迷が続いた。今年は「選手同士が信頼し合い、気負いなく戦ったのが勝因」と分析する。
|
|
PL学園卒業後、鹿児島県の鹿屋体育大に進学。このときに実感したのは「九州の剣道は試合に勝つための技巧に走り過ぎている」ということだったという。「自分の剣道との違いが大きく、何度も試合で泣かされました」
その経験もあって、指導のモットーは「正しい剣道」。今大会の初戦では、つばぜり合いから離れるふりをし、相手をだまして引き技を何度も決めた選手がいた。「試合後、激しくどなりました。それで何人抜いても全く意味がない」と、「正統派の剣道」を徹底してたたき込む。
「メンだけで勝て」も口ぐせ。「小手先の技に頼っていては力が伸びない。選手たちには生涯剣道を続け、成長し続けてほしい。だから、試合でも練習でも、正面からのメンにこだわってほしい」と力説する。
指導は今年で九年目。監督で父親の岑志(たかし)さん(61)とともに選手を鍛える。一日の練習は三時間以上。休みは年に十日もなく、激しい練習に明け暮れる。
次の目標は八月のインターハイ。「玉竜旗大会で惨敗したときは、悔しさをインターハイにぶつけて好成績を残した。今回は選手に慢心が生まれないか心配」という。大会で優勝した翌日は選手たちに”ごほうび”の休みを与えるが、今回はなし。「てんぐにならないよう、鍛え直します」と、厳しさをみせた。
大阪府富田林市在住。妻友紀さん(21)と、生まれたばかりの長男晃司君との三人暮らし。三十歳。

|