| ■主力温存問題関連記事・2000年5〜6月 | |
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5月8日 J実行委で裁定委開催を検討 5月9日 きょう方向性決定 5月10日 5月中のJ裁定委決定 5月17日 「方向性出た」川渕氏明言 |
5月21日 サポーター有志がビラ配布 6月2日 13日に結論発表へ 6月14日 福岡制裁なしで始末書 |
| 4月18日 特集ピッコリ監督信念貫く | 4月の主力温存問題関連記事へ |
●J実行委で裁定委開催を検討
2000年5月8日付 西日本スポーツ
Jリーグ実行委で裁定委開催検討へ 控え選手起用問題〇…アビスパ福岡が4月12日から始まったヤマザキナビスコカップの1回戦で、控え選手を出場させ、ベストメンバーでの出場を義務づけているJリーグ規約に抵触する可能性があるとされている問題は、9日に東京都内で開かれるJリーグ実行委員会で進展する見通しだ。リーグ側は各クラブの代表者が出席する同委員会での意見も参考に、裁定委員会を開くかどうかを検討するものとみられる。アビスパから実行委員の真鍋純哲社長と柳善博専務が出席する予定で、クラブとしての意見を訴える。
●きょう方向性決定
2000年5月9日付 西日本スポーツ
きょう方向性決定 メンバー入れ替え問題 Jリーグアビスパ福岡がヤマザキナビスコカップ1回戦でリーグ戦とは大幅にメンバーを入れ替えた問題で、Jリーグは9日、都内で開く同リーグ実行委員会の意見を参考に今後の対応を決める方針だ。
同問題は福岡がナビスコカップ1回戦の湘南戦(4月12日)の第1戦でその前のリーグ戦から先発メンバーを10人も入れ替えたことなどが、リーグ規約第42条「最強のチームによる試合参加」に抵触する可能性があるとされている。
リーグ側はこれまで福岡の真鍋純哲社長ら幹部から事情聴取して、制裁に関する「裁定委員会」(筧栄一委員長)を開くことを明らかにしていた。
しかし、規約には明確な選手起用のガイドラインが示されていないことから、原則論だけでは処罰するのは難しく、リーグ側は各クラブの代表者が出席する同委員会での意見も参考に入れ、裁定委員会を開くかどうか検討することにしている。
福岡からは真鍋社長と柳善博専務が実行委員会に出席する。
●5月中のJ裁定委決定
2000年5月10日付 西日本スポーツ
アビスパメンバー入れ替え問題 5月中のJ裁定委決定
川渕チェアマン サポーター抗議に直接回答
ミニゲームで通常通りに熱血指導したアビスパ福岡のピッコリ監督 アビスパ福岡とジェフ市原がヤマザキナビスコカップ1回戦でリーグ戦とは大幅にメンバーを入れ替えた問題でJリーグは9日、都内で実行委員会を開き、リーグ規約第42条「最強のチームによる試合参加」に抵触する疑いで、両クラブに対し制裁に関する「裁定委員会」を今月中に開くことを正式に決めた。同委員会後、記者会見した川渕三郎チェアマンは同問題発覚以降、福岡のサポーターからJリーグに抗議の手紙が続々と届けられていることから、チェアマンの意見を記した異例の“説明文”を、抗議を寄せた各サポーターへ直接送ることも明らかにした。
Jリーグ側の考えは変わることはなかった。この日、開かれた実行委員会で、川渕チェアマンは従来の主張通り「客観的に判断して、福岡と市原は先発メンバーを著しく変えており最強チームとは言いがたい」として、裁定委員会の開催を各クラブの代表者にあらためて説明。これを受け、委員会はチェアマンに一任することで、同委員会の開催が正式に決定した。
同問題は、規約にベストメンバーに対する明確な定義がないため大きな波紋を広げ、Jリーグ事務局に福岡のサポーターからも約30通抗議の手紙が届いている。これに対して川渕チェアマンは、規約違反とする自分の意見を述べた説明文を、抗議のサポーター一人ひとりに送ることにしたという。
説明文はA4判で6ページに及ぶもので「その時点でのベストメンバーは監督でしか判断できない」「J1、J2の昇降格がかかったリーグ戦こそ重要な大会だ」「リーグ戦の間を縫ってカップ戦が行われるハードな日程が問題」などとしたサポーターの意見に、チェアマンが答える形で自身の考えをつづっている。
裁定委員会の開催は第1ステージ終了となる25日以降になる見通し。同委員会が開かれた場合、すべてのケースで制裁金が科されているが「どうなるか分からない。裁定委員会の意見を尊重する」と川渕チェアマン。どのような判断がなされるのか。福岡にとっては居ても立ってもいられない日々が続きそうだ。(田中耕)
裁定委員会メンバー
筧榮一委員長(弁護士) 下河辺淳委員(東京海上研究所理事長) 本林徹委員(弁護士)
クリストファー・マクドナルド(日本サッカー協会顧問、日本ロレックス社長)監督への支持をあらためて強調 町田常務
〇…情報を待ち構えていた福岡の居残り組には、Jリーグの実行委員会終了約1時間後、委員会に出席した柳善博専務から、町田勝彦常務に電話連絡があった。裁定委員会が開かれるとの連絡に、町田常務は「Jリーグの会員として、どんな結果も真摯(しんし)に受け止める」。それでも主張は従来通りで「ピッコリ監督の(メンバー)選択をクラブとして支持した。この問題は監督の問題ではなく、クラブの問題」と、ピッコリ監督を全面的に支持することをあらためて強調した。
サポーターの一部には制裁金(最高で1500万円)が科せられた場合に備え、募金活動を行おうという話もあるが、町田常務は「お気持ちはありがたいが、1人でもチケットを買って博多の森に足を運んでもらうことで、バックアップしていただきたい」と語った。
騒動におわび 真鍋社長
〇…実行委員会の冒頭で、真鍋純哲社長は「お騒がせしたことに対し、おわび申し上げます」と謝罪した。裁定委員会を開くことに対し、実行委員から意見はなく、川渕チェアマンに一任され、開かれることが決まったという。真鍋社長は同委員会後も「ベストメンバーの見識はJ側とは違う。今後もご理解いただくように努める」と従来のアビスパの主張を曲げることはなく、謝罪は文字通り、結果的にJリーグ界全体の問題を引き起こしたことに対するものだった。
しかし「最終的にはJ側の裁定の結果を尊重すべきものととらえています」とし、主張は突き通すものの、J側の裁定には従う意向だ。
ピッコリ監督は通常通りに指導
〇…ピッコリ監督はこの日、通常通りにチーム練習を指揮した。午前中は約1時間、ほぼ連続してミニゲーム。自らもゲームに入り、熱血指導した。監督には町田常務が練習前、実行委員会が開かれることを告げ「この問題はあなたの問題ではなく、クラブの問題となっているので気にしないように」と全面的に支持していくことをあらためて伝えた。
アビスパ側は「クラブの問題」ととらえているため、実行委後もピッコリ監督のコメントは発表しなかった。
リーグ在り方検討のプロジェクト設置へ
Jリーグは9日の1部(J1)実行委員会で、2002年以降のリーグの在り方について検討するプロジェクトチームを設けることを決めた。今月中にも発足させ、座長は木之本興三専務理事が務める。2002年に日韓が共催するワールドカップ(W杯)を契機に、プロジェクトでは(1)現在は春から秋での期間で開催しているシーズンを変更するかどうか(2)観客動員策―など全般的な問題などに取り組む。
●「方向性出た」川渕氏明言
2000年5月17日付 西日本スポーツ
主力温存問題「方向性出た」 裁定委開催、川渕チェアマン明言アビスパ福岡とジェフ市原がヤマザキナビスコカップ1回戦でリーグ戦とは大幅にメンバーを入れ替えた問題で、Jリーグの制裁に関する「裁定委員会」(筧栄一委員長)が16日、東京・虎ノ門の同事務局で開かれた。同委員開会の内容は明らかにされなかったが、川渕三郎チェアマンは「方向性は出た」と明言。第1ステージ終了となる27日以降に同委員会の答申を受けて、川渕チェアマンが最終判断をすることになった。
リーグ規約第42条「最強のチームによる試合参加」の疑いで開かれた同委員会は筧委員長ら4人全員の委員のほか、川渕チェアマンも出席。Jリーグがこれまで福岡、市原の幹部から事情聴取した内容などをまとめたリポートに基づき2時間にわたって規約違反かどうかや処分内容などが話し合われた。
規約違反と判断されれば1500万円以下の制裁金が科される可能性があるが、川渕チェアマンは制裁を科す法的根拠について「それが難しいところだ」と言葉を濁した。
同委員会はこの日の審議で終了、近日中に答申をまとめる見通しで川渕チェアマンは「答申内容を見て、リーグ(第1ステージ)終了後に最終判断をする。答申そのものを尊重する」と話し、今月中に結論を下す考えを明らかにした。(田中耕)
●サポーター有志がビラ配布
2000年5月21日付 西日本スポーツ
ベストメンバー問題 ピッコリ支持 ビラを配布 サポーター有志〇…試合前にアビスパのサポーターの有志が、「僕たちはピッコリ監督を支持します!」と書かれたB4判のビラを配った。内容は左半分でベストメンバー問題に触れ、「初めての来場者にもわかりやすいように」と「Jリーグの主張」とサポーターの「僕たちの意見」を掲載し、経過を説明している。右半分では8月26日のオールスター戦にピッコリ監督を選出しようと、投票の方法などを説明。さらに博多の森を満席にしようと呼びかけている。「多くの人にアビスパの現状を理解してもらい、応援してもらいたい」と、インターネットなどで呼びかけビラ1万枚を作製した。
●13日に結論発表へ
2000年6月2日付 西日本スポーツ
福岡市原のベストメンバー問題 13日に結論発表へアビスパ福岡とジェフ市原がJリーグのヤマザキナビスコ・カップ1回戦でリーグ戦とは大幅にメンバーを入れ替えた問題で、川渕三郎チェアマンは13日に結論を出す方針を固めた。同日、東京・虎ノ門のJリーグ事務局で行われる実行委員会で「裁定委員会」(筧栄一委員長)の答申内容を報告、処分についての結論を発表する。
リーグ規約第42条「最強のチームによる試合参加」の疑いで裁定委員会は先月16日に開かれた。席上、委員会からは先発メンバーの多くがリーグ戦の出場経験のないことから、規約の精神に反している点には同意する意見があったという。しかし、一方で規約にはベストメンバーについての定義が示されておらず、「(制裁金など)チームに不利益を与えることには疑問が残る」という意見もあったといわれる。裁定委員会では、近日中にも答申をまとめ川渕チェアマンに提出することにしている。
●福岡制裁なしで始末書
2000年6月14日付 西日本スポーツ
福岡制裁なし Jリーグ騒動して始末書1枚
「最強」の定義不明確 ナビスコ杯の主力温存問題
判断基準の具体化検討へアビスパ福岡とジェフ市原が4月のヤマザキナビスコカップ1回戦で「最強のチームによる試合参加」とのJリーグ規約第42条に違反したとされる問題で、Jリーグの川渕三郎チェアマンは13日、東京・虎ノ門のJリーグ事務局で記者会見し、両クラブに対して「第42条に関して疑いを持たれぬよう、最善の努力をする」との趣旨の始末書を求めることにしたと発表した。
今回の問題については、川渕チェアマンの諮問に基づいて、制裁に関する「裁定委員会」(筧栄一委員長)が3回にわたり処分を検討してきた。両クラブの行為が規約の精神に違反している疑いは強いとしながらも、規約には「最強」についての定義が明確に示されてないため、制裁という「チームに不利益を与えることには疑問が残る」との結論に至り、9日付で川渕チェアマンに答申していた。 このため、川渕チェアマンも1500万円を上限とする制裁金を含めた制裁措置を科すことはせず、チェアマンの権限を定めた規約第7条に基づいて「反省を踏まえ、今後の改善を求める」として福岡、市原に始末書の提出を求め、両クラブともこれを了承した。
答申では「最強」の定義付け、基準の具体化などの検討も必要としており、川渕チェアマンは再発防止に向け、第42条を補足するガイドラインづくりに取り組むことを明らかにした。過去の出場試合数を参考に人数で区分して「最強チーム」を定義づけ、違反すれば勝ち点を減点する―などの案を検討している。規約には盛り込まず、あくまでも判断基準とし、7月の実行委員会でまとめることにしている。
川渕チェアマン「(最強チームによる試合参加の)ルール化はあくまでも罰するためのものではない。明らかに見た目にもおかしいというときに判断したい。今回の問題はプロスポーツの基本的精神を問うもので福岡、市原も理解してくれたと思う」
ピッコリ監督「主張通り」 クラブ幹部はホッと一安心
ベストメンバー問題が決着した13日、アビスパは宮崎キャンプ終了から1日だけの休みをとり、第2ステージに向けた練習を福岡市雁の巣球技場で再開した。攻撃陣を中心に宮崎キャンプ並みの3時間半のしごき。練習後にクラブ側から決定内容を聞かされたピッコリ監督は「われわれは規約に違反していない。ベストメンバーだった」とこれまでの主張を繰り返し、制裁金までの措置に至らなかったことについては「J側が理にかなった行為でないから、何もできなかったのではないか」と自らの主張が通ったとの認識を示した。
裁定委員会による川渕チェアマンへの答申では「最強」の定義付けの検討も必要としており、アビスパの町田勝彦常務は「新しい基準ができれば(故障者などで主力を外すなど)どうしてもそうせざるを得ないときは、理由などを事前に話せる。Jとのコミュニケーションをとっていきたい」とした一方で、ピッコリ監督は「以前も違反していないし、新基準になっても同じ」と話した。
最高1500万円の制裁金を科されることも検討されていたが、「今の時期にすぐに出せるわけない。そうなったら(選手寮など)計画しているものを削るしかなかった。監督を指導していくことも、難しくなったかもしれない」とクラブ幹部。監督のモチベーションが下がることを、金銭面とともに心配していたようだ。(坂田恵紀)