| ■アビスパ関連記事・99年6月 | |
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サッカーで交流の輪を GET=山下芳輝さん 柳川高校・DF八田康介 アビスパ補強不調 事務所移転 マスロバル12日交渉 コソボ撤退を歓迎 篠田がアキレスけん手術 |
電話一本コーチ出前 マスロバルきょう交渉 磐田と引き分け マスロバル残留決定 アビスパ惜敗 U―15・大里晃紀君 生津 鳥栖へレンタル |
●サッカーで交流の輪を
1999年6月1日付 朝刊
サッカーで交流の輪を 青年チーム対象に来月英彦山青年の家サッカーを楽しみ、交流の輪を広げよう―。添田町英彦山の県立英彦山青年の家は七月十日から一泊二日の日程で、県内の青年を対象とする「ユースフォーラム in 英彦山」(県教委主催)を開く。現在、参加チームを募集中。
フォーラムの初日は、二田水節・整形外科医院院長の「とっさの時の救急法」実技や、森孝慈・前アビスパ福岡監督の「サッカーこそ わが人生」と題する公開講座。また「広げよう ネットワークを英彦山から」を合言葉に、親善交流会も開く。二日目は「英彦山杯」大会を予定。
募集するのは、二十歳以上の青年(原則)で編成した十チーム。参加費は一人当たり三千八百円。申し込みはチーム単位で、締め切りは七月三日。先着順。公開講座では、中学生以上の男女約二百人の参加も、無料で受け付ける。問い合わせは同青年の家=0947(85)0101。
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●GET=山下芳輝さん
1999年6月3日付 朝刊
GET=信頼されるプレーヤーに山下芳輝さん/晴れどきどきFUKUOKA
●信頼されるプレーヤーに
▼山下芳輝(やました・よしてる)さん(21)
Jリーグ・アビスパ福岡のストライカー。シドニー五輪予選代表候補26人にアビスパから1人選ばれ、代表20人に残るべく横浜で合宿中だ。福岡市出身、東福岡高卒。瞬発力、突破力のある鋭いグラウンドの姿とは一味違い、ぼそっとした語り口に「お姉さん」は心をくすぐられた。福岡市東区の雁の巣球技場で練習後、GETした。(匂)ーまずは代表候補、おめでとうございます。心境は?
山下:びっくりしました。球団事務所の人から電話でいきなり「コメントをください」って(笑)。バスで磐田へ向かってたときだったんですけど、何のコメントか全然分からなくて。「候補に入ったぞ」って後で聞きました。そこで終わらず代表になりたいですね。
ーいつもここぞというときに途中出場してますね。自分では初めから出たい?
山下:本当はスタメンで出たいというのはありますけど、途中からでも出たら点を取るぞって気持ちは変わらない。途中から出たら短い時間で結果を出さなきゃいけないのが本当にきつい。流れを変えなくちゃいけないし、期待がありますから。
ー試合では一気にガーッといっちゃうけれど、性格もそう?
山下:おとなしいですよ。おとなしいというか、マイペース。ぼくフォワードに合ってないんです。性格上ですよ(笑)。ぼくはガーッとにぎやかな、そういうやつじゃないんですよ。のんびり屋さんでもないんですけど。
ー試合では決定力はありますが、私生活では?
山下:うーん、ただマイペース…。
ーずっと福岡ですが、出たいなぁって思ったことはあるでしょ
山下:いや、離れたくないですね。離れられないですね。福岡って身近すぎて良さを言うのは難しいけど、ずっとここでいいっすよ。ずっといたいです。福岡。
ーそんなこと言ってたらだめなんでしょ。ほかの人は「世界に出るんだ」ってすごいじゃない
山下:いや、別に思わないですよ。そこまで達してないですから。段階がくれば考えるかもしれないけど、今は全然。今を大事に実力を付けて。
ー福岡では友達も多いし?
山下:少ないです。ぼく人見知り激しいから。
ーファンレターは多いでしょ
山下:少ないですよ。
ー休日とか夜は何してるの?
山下:寮でごろごろしたりテレビ見たりとか。
ーはまってることは?
山下:全然ないです。何か見つけないといけないんですけどね、趣味を。サッカー以外に。
ーこれからどんなプレーヤーになりたい?
山下:みんなから信頼されるプレーヤーですね。あいつが出たら何か起きるぞって期待されるような。
ーいまもそうじゃない?
山下:いま以上に。いまはちょっと裏切ってますから。
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●柳川高校・DF八田康介
1999年6月5日付 朝刊
J1チームが”熱視線” 柳川高校・DF八田康介
全国で14人の強化指定選手 打診は既に5チームJリーグから熱視線を注がれている男が柳川高(福岡)にいる。DFの八田康介(17)=三年。高校では全国の晴れ舞台を知らないが、今年、日本サッカー協会から強化指定選手に選ばれ、正式なオファーも含め既にJ1、5チームから声がかかっている。
現在、日本サッカー協会から高校生で強化指定されているのは全国で十四人。九州では今年の全国高校サッカー決勝でハットトリックを決めたMF山形恭平(東福岡高)と二人だけだ。
182センチ、77キロの恵まれた体からの強烈なヘディングと精度の高いロングキック。素早い判断力が八田の武器。指定選手に選ばれたことで、今はアビスパ福岡の練習にも参加している八田は「動きは速くて、当たりも強い。でも手ごたえもそれなりに」と自信をうかがわせる。
アビスパの花岡英光スカウト部長は「将来性十分。ぜひアビスパに」と獲得に意欲満々。同校サッカー部の池末穣監督は「今はプロではスピードや当たり負けしているが、慣れればいける」と期待を寄せる。八田の夢はもちろんプロ。その前に、チームと全国の舞台へ。五日はインターハイ県予選準決勝で、東福岡高と対戦する。(松尾正和)
●アビスパ補強不調
1999年6月8日付 朝刊
アビスパ補強不調 累積赤字30億円 マスロバル去就がカギ第2ステージ(八月七日開幕)へ向けた選手補強が本格化しているJリーグの中で、アビスパ福岡には目立った動きが見られない。シーズン当初からFWとDFを補強ポイントに挙げていたが、資金不足で身動きがとれない状況なのだ。
第1ステージ終了後の会議で、現場首脳陣はFWとDFの補強を強くフロントに要望した。だが、フロントは、チーム運営費の単年度黒字を「目標ではなく、そうしなければならない」と出費が無理な状況を確認するにとどまっている。
累積赤字は三十億円にのぼる。それでも、限られた予算の中での補強をあきらめたわけではない。現有選手を移籍させた資金で補強ポイントを埋めることなどを検討しているが、これは未知数でしかない。
「彼の残留こそが補強だと考えるしかない」(菊川監督)。現場としては十日までに意思を示すとしているマスロバルの去就がいい方向に決着するのを待っているのが現状だ。(坂田恵紀)
●事務所移転
1999年6月9日付 朝刊
アビスパ福岡が事務所移転 社長の机もリストラアビスパ福岡がリストラのため、クラブ事務所(福岡市博多区)を移転することになった。同じビル内ながら広さも賃貸料も三分の二のスペースに。そのため社長と常務の机も“リストラ”の対象となり、姿を消す。
最上階の九階から四階への事務所移転後、社長は専務と一つの机を供用。引き出しも二人で分け合う。さらに常務の机や、商談やマスコミとの応対用の四つあったブースは消滅する。
移転はこれまで何度も検討されてきた。入居しているビルはJR博多駅から徒歩二分たらずの一等地。だが、実は支援企業の協力で賃貸料は破格の値段になっていた。それでも支払いが厳しく、移転を決めた。
約三十億円の累積赤字を抱え、債務超過までも約三億円。クラブ幹部は今季当初から「本年度の単年度黒字と来年度のさらなる運営費削減」を公言しているだけに、聖域なしのリストラはさらに進むものとみられる。ちなみに事務所移転の作業は、株主でもある事務機器会社が社員を出し、商売抜きの実費だけで行う予定だ。(坂田恵紀)
●マスロバル12日交渉
1999年6月10日付 朝刊
マスロバル残留なるか 12日の試合後交渉 アビスパ契約更新の意思を十日までにはっきりさせるとしていたアビスパ福岡のMFマスロバル(32)が九日、去就について「(契約期間満了日の)十二日の(ナビスコカップの)試合に出る。試合後に交渉を行う」と語った。
三月中旬に三カ月契約で福岡入りしたマスロバルとアビスパ側は契約更新することで合意していたが、条件面で折り合わずに交渉が暗礁に乗り上げていた。資金難のアビスパは五月中旬に「これ以上は出せない」という最終の条件を提示、マスロバルが歩み寄るのを待っている。
マスロバルは十二日のナビスコカップ2回戦のホームゲーム、磐田戦(博多の森球技場)に向けた九日の福岡大との練習試合でもレギュラー組でプレー。菊川監督は「残ってくれると信じている」と語り、現場はマスロバル残留を想定している。 (坂田恵紀)
●コソボ撤退を歓迎
1999年6月10日付 夕刊
ユーゴ・コソボ撤退合意 九州の関係者も歓迎北大西洋条約機構(NATO)とユーゴスラビア軍の和平合意について九州在住の関係者はひとまず歓迎しながらも、多大な犠牲を生んだ空爆をあらためて批判、和平実現の難しさに懸念をのぞかせた。
ユーゴ出身のペイヨビッチ・チャスラブ九州大大学院法学研究科助教授は「空爆が終わることに気持ちが楽になった。平和が一番」と安ど。だが「(NATOがいう)ユーゴの民主化は空爆ではつくれない。今回の合意内容が空爆開始前に出ていれば、空爆は避けられたはずだ」と語った。
空爆開始後、ユーゴから妻と二人の子供を脱出させ、福岡に呼び寄せているプロサッカー・アビスパ福岡のマスロバル選手(32)はこの日午前中の博多の森球技場での練習後、合意文書調印を知り「空爆が止まるのはよかったが、コソボの難民が出ているし、街は空爆でボロボロ。それをどう解決するのか。まだまだ問題は多い」と複雑な表情だった。
九州各地でコソボ和平を考える市民の集いを開く木村朗・鹿児島大法文学部助教授(国際関係論・平和研究)は「勝者なき戦争だった。空爆で和平合意が実現したのではなく、国連やロシア、フィンランドの仲介なくしては実現しなかったことを認識すべきだ」。
木村助教授は「これですべてが終わりではない」と強調。「民族の平和的共存、空爆による民間人犠牲者らへの対応、難民問題などはこれから始まる。日本人の関心は遠のいてしまいそうだが、難民支援はむしろこれから本当に必要となることを知ってほしい」と続けた。
●篠田がアキレスけん手術
1999年6月11日付 朝刊
アビスパ福岡のMF篠田がアキレスけん手術 全治1カ月半アビスパ福岡の主将でMF篠田善之(27)が九日、東京都内の病院で右足の慢性アキレスけん炎の手術をしたことが、十日分かった。
球団の発表によると、約一週間の入院で全治一カ月半。順調に回復すれば八月からの第2ステージには復帰できる見込みという。
●電話一本コーチ出前
1999年6月11日付 夕刊
電話一本コーチ出前 アビスパ福岡 地域スポーツ振興へ仕掛け
ラグビーバレーも 交通費程度でOK
スポーツ講師団として指導に当たるアビスパ福岡の森孝慈ゼネラルマネジャー(中央)ら プロサッカー・Jリーグ一部のアビスパ福岡(福岡市、真鍋純哲社長)がスポーツ王国・九州の実現を目指して元日本代表監督の森孝慈ゼネラルマネジャーら輝かしい経歴を持つスタッフら八人を、要請を受けたチームに臨時講師として派遣する制度をスタートさせた。講師料は「交通費程度」で手続きは簡単。指導競技もサッカーだけではなくラグビーやバレーボールも対象とする。
“スポーツ講師団”と銘打った八人は「Jリーグの理念でもある地域のスポーツ振興のため、お手伝いできれば」(柳善博専務)と結成された。サッカー担当の講師は森氏のほか、元日本ユース代表チームコーチの河内勝幸強化部長、ワールドカップ(W杯)フランス大会日本代表チームにも同行した徳弘豊トレーナーら。
このほか、事業部の川内鉄心副部長は、九州電力ラグビー部の選手、監督としての経歴を持ちラグビーを担当。バレーボール担当は元国体選手の千代島隆利後援会事務局長が務める。
大物ぞろいとあって、気になるのが講師料だが柳専務は「交通費程度。講師の時間が許す限り派遣したい」という。手続きはアビスパに電話するだけ。現状を伝えれば、最適な講師が派遣される。内容も技術指導から指導の方法、講演まで幅広い。講師団への問い合わせは、アビスパ福岡事務所=092(413)4455=まで。
●マスロバルきょう交渉
1999年6月12日付 朝刊
マスロバルきょう交渉 アビスパ福岡残留問題アビスパ福岡は十二日、福岡市博多区の博多の森球技場で、ジュビロ磐田を迎えてナビスコカップ2回戦の初戦を戦う。契約更新交渉が難航し、同日契約が切れるMFマスロバル(32)は、同日試合終了後にクラブ側と交渉を行う。この場で結論がでなければ十三日午前に再交渉する。残留か退団かいずれの結果が出ても午後から福岡市内で記者会見を開く予定。
●条件歩み寄りに期待
マスロバルは以前から「アビスパに残りたい」と主張しているが、条件面で折り合わずに交渉は難航。アビスパ側は条件の上積みはしない方針で、十二日の交渉でマスロバルがどう歩み寄るかにかかっている。菊川監督は「絶対に残留すると信じている。もし決裂したら、自分が(交渉に)出ていく」とまで言い切った。倉田ヘッドコーチも「契約更新しない選手が十二日の試合にでることはないだろう」と、マスロバル残留に期待をかけている。(松尾正和)
●磐田と引き分け
1999年6月13日付 朝刊
Jリーグ・ナビスコ杯2回戦第3日=アビスパ磐田と引き分け
【福岡―磐田】前半23分、ボールを奪い合う磐田の名波(手前)と福岡のマスロバル(右)
▽2回戦 (1)博多球 福岡 1(1―1)1 磐田 (0―0)
Jリーグ・ヤマザキナビスコ・カップ第3日(12日・博多の森球技場ほか=8試合)は、ホームアンドアウエー方式の2回戦第1戦を行い、名古屋グランパスをはじめ、J2の大分トリニータなどが勝った。第1ステージ優勝のジュビロ磐田はアビスパ福岡と1―1で引き分けた。名古屋はすべての得点をアシストしたストイコビッチの活躍で、第1ステージ2位のヴェルディ川崎に3―0で快勝。大分は浦和レッズを1―0で破った。柏はセレッソ大阪を2―0で破り、横浜は3―2でサンフレッチェ広島に競り勝った。J2のFC東京はジェフ市原に1―2で逆転負けした。 大会第四日の2回戦第2戦は十九日に行われ、ベスト8が出そろう。(共同)●マスロバル去就きょう最終交渉 アビスパ
前半24分、左サイドに展開してゴール前に待ちかまえるFW上野優作にどんぴしゃりのアシストで先取点のおぜん立てをした。日本一・磐田を相手に1―1のドロー。後半9分にラフプレーで退場になったが、アビスパのMFマスロバルがあらためてその存在の大きさをアピールした。
十二日で契約が切れたそのマスロバルの去就がきょう十三日に決定する。以前から「福岡に残りたい」と言い続けてきたマスロバル。クラブ側も契約更新を望み、これまで何回も交渉を重ねてきたが、条件面で折り合わず、延び延びになっていた。
クラブ側は債務超過寸前でこれ以上条件の上積みはできないとしており、マスロバルがクラブ側が提示した条件面で折り合うかどうか。第1ステージ3戦目から出場してチームトップタイの4得点。芸術的なフリーキックでチームを何度も救うなど、もはや欠かせない存在になってきている。
町田勝彦常務は「彼(マスロバル)にはぜひとも残ってほしいので、歩み寄ってくれるのを期待するしかない」と望みをかけた。(松尾正和)
●マスロバル残留決定
1999年6月14日付 夕刊
マスロバル残留決定 アビスパ
アビスパ福岡に残留が決まり笑顔で会見するマスロバル =13日、福岡市中央区のイムズ7階の情報プラザ アビスパ福岡は十三日、福岡市内で記者会見を開き、契約更新交渉が難航していたMFマスロバル(32)と今年十一月まで六カ月間の再契約を交わしたと発表した。
マスロバルは第1ステージ開幕直後に加入し、チームトップタイの4得点をマーク。同ステージ11位とチーム躍進の原動力となった。しかし、財政面で苦しむクラブ側と十二日で切れる契約の更新の条件が折り合わず、交渉が長引いていた。
大幅譲歩でクラブ側の条件を受け入れたマスロバルは「欧州からのオファーもあったが、そこの土地に合うかどうかを考えながら残ることを決めた。決めたからにはJ1残留のため活躍したい」と語った。
●アビスパ惜敗
1999年6月20日付 朝刊
Jリーグ・ナビスコ杯1回戦第4日=アビスパ惜敗 王者に互角以上
【磐田―福岡】前半36分、オフサイドで得たFKからゴール前で中払がシュートを狙うが磐田DFに倒される 価値ある敗戦だった。王者・磐田を相手に福岡が互角以上の戦いを見せた。立ち上がりから、ゲームを支配した。前半37分に中山にPKを決められても、攻撃の手は緩めない。試合終了残り1分にはGK小島も参加する全員攻撃で最後の最後までゴールに襲いかかった。
シュート数は磐田の10本を上回る12本。後半に限っては8本対3本と磐田を圧倒した。
「勝ちたいという選手の気持ちが強くなってきた。いい内容だった」。累積警告、故障者の続出でマスロバルや三浦ら主力五選手を欠いても磐田を苦しめたことに、菊川監督は胸を張った。七月四日の練習再開までオフに入る。第2ステージのスタートは八月七日に地元で神戸と対決。J1残留へサバイバルレースが再び幕を開ける。
「選手層を厚くして、この負けを次への弾みとしなくては。うちもダイエーホークスみたいにならないといけない」と菊川監督。プロ野球で首位を独走するダイエーに負けじと、第2ステージでは、アビスパが大旋風を巻き起こすかもしれない。(田中 耕)
◇
▽2回戦 (2)磐田(磐田1勝1分け) 磐 田 1(1―0)0 福 岡 (0―0)
▲後半ロスタイム、GK小島も攻撃参加しヘディングシュートを狙うが惜しくも0−1で敗れる ▲前半23分、福岡のディフェンスをかわし、ドリブルで攻め込む磐田・名波
●U―15・大里晃紀君
1999年6月25日付 夕刊
フィールドの風=U―15日本代表に選ばれたアビスパ福岡U―15主将
大里晃紀君 ジーコに絶賛された中学生ストライカー
日本代表でイタリア遠征 世界のピッチ目標
サッカーの神様、元ブラジル代表のジーコをうならせた中学生が福岡市にいる。プロサッカーJ1リーグ、アビスパ福岡の十五歳以下ユースチーム(U―15)のFW大里晃紀主将(14)だ。五月にはU―15の日本代表に選ばれ、イタリア遠征に参加。U―16フランス代表戦で1得点を挙げた。「将来は外国でプレーしたい」。目指すは世界のピッチだ。
☆すごいテクニック
切れのあるドリブルと精度の高いパスが武器。五十メートル6秒7の俊足ストライカーは高校生相手でも、二、三人を突破してみせる。「中学生のレベルは超えていますよ」と、アビスパU―15の吉永一明コーチ(31)。
サッカーを始めたのは三歳と“早熟”だ。近くの小学生と遊んだのがきっかけで、通っていた幼稚園のチームに入った。小学六年のとき福岡市の選抜チームで、サッカー王国・静岡の藤枝市で毎年開催される藤枝JC杯に出場。ベストイレブンに輝いた。さらにJ1の鹿島アントラーズ主催のセレクションに参加。全国から集った小学生の精鋭百人の中から十人に選ばれ、「ジーコサッカースクール」(ブラジル)に派遣された。
「彼はすごいテクニックを持っている」。ジーコ=鹿島アントラーズテクニカルディレクター=の言葉は一生の宝だ。☆世界で1得点
五月にはアビスパのチームメート・DF小川久範君(15)とともにU―15の日本代表に選ばれた。九州からの選出は二人だけ。身長170センチ台が並ぶ代表で160センチに満たない大里君は一番小柄だ。イタリア遠征では欧州チーム対策で長身選手起用の方針を取ったため、スタメンから外されたが、そのことが負けず嫌いの男に火をつけた。
「出場すれば必ずゴールを決めてアピールするぞって思いましたね」
U―16フランス戦の後半にチャンスが巡ってきた。味方が放ったシュートのこぼれ球を押し込んでゴール。ゲームは3―6で敗れたが、ボールへの臭覚を世界の舞台でアピールした。「ドリブルは思ったほどいかなかったけど、スピードだけは負けなかった」。初めて日の丸をつけた遠征で、大里君は大事な教訓と大きな自信を得た。☆夢はセリエA
「世界で活躍する選手は幼いころから生活をかけてプレーしてるんです」。夢は世界最高峰リーグ・イタリアのセリエAで活躍すること。今回の遠征で、その思いはいっそう募った。「ヨーロッパの選手はディフェンスの裏の取り方がうまい。自分も頭では分かっているが彼らは実戦でちゃんとできるんですよ」
吉永コーチは「あとは周りの選手を生かすことができれば一皮むける」と期待を寄せる。「いまは身長を少しでも伸ばすことかな」。未来のエースストライカーの背中が大きく感じられた。(松尾正和)▼大里晃紀(おおさと・あきのり) 1984(昭和59)年7月27日、福岡市生まれ。ジーコの著書「ジーコのリーダー論」が愛読書。特技はピアノ、水泳、ソフトボール。好きな音楽グループはミスターチルドレン。食べ物に好き嫌いはない。159センチ、54キロ。
●生津 鳥栖へレンタル
1999年6月26日付 西日本スポーツ
MF生津 鳥栖へレンタル移籍 「V争いに貢献したい」
▼サガン鳥栖にレンタル移籍が決まった福岡の生津将司 アビスパ福岡は25日、MF生津将司(22)がJリーグ2部のサガン鳥栖に期限付きで移籍すると発表した。移籍期間は7月1日から来年1月1日まで。
生津は東福岡高から入団した4年目の攻撃的MF。身長162センチ、体重50キロと小柄ながらも非凡なパスセンスを持ち、1997年にリーグ戦8試合、98年に3試合出場。今季はシーズン前から攻撃の核として期待され、練習試合でも司令塔として起用されていた。 だが、豊富な運動量と守備力を要求される現在の戦術に合わないと判断され、今季はトップチームでの出場はなかった。
アビスパでは生津のケースのように、才能があるにもかかわらず埋もれてしまう選手をなくすため、今季からは積極的に選手の活躍の場を模索している。
生津はすでに鳥栖の練習試合にも参加し、「優勝争いに貢献できるように頑張りたい。一段とたくましくなってアビスパに帰ってきます」と話している。
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