■(2001.05.31付)おしえてQ&A=携帯電話のメールサービスは?
■(2001.05.17付)ドコモ最新型携帯 相次ぐ欠陥 「バグ 避けられぬ」
■(2001.05.12付)ドコモ携帯SO503i データ流出の恐れ認める
■(2001.05.11付)ドコモ携帯SO503i内蔵プログラムに欠陥
■(2001.05.10付)「IT取材班」より デジタルQ情報を募集
■(2001.05.10付)ソニー改善機も欠陥 ドコモ携帯 留守録機能作動せず
■(2001.05.03付)蓄積ソフト引き継げない新型携帯電話
■(2001.05.03付)おしえてQ&A=新しい携帯電話サービスは?



おしえてQ&A=携帯電話のメールサービスは?
=2001.05.31付 朝刊掲載
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 多様なサービスがあるが、今回はパソコンや他社携帯とやり取りできるサービスを紹介しよう。NTTドコモのiモードメールは、1パケット0.3円。送受信の上限は全角250文字。iモード契約には月額300円必要だ。料金は全角20文字で送受信0.9円。100文字なら受信1.2円、送信2.1円、250文字で受信2.1円、送信4.2円。

 J―フォンのロングEメールは月額200円で全角3000文字まで対応。全角64文字まではスカイメール(Eメール)となり送信は2円、受信は192文字まで無料。192文字以上のメール送受信は4円。必要なメールだけ受信することができるので、受信料金は節約可能だ。

 auのezweb@Mailは月額300円で、送信は全角500文字、受信は5000文字まで可能。cdmaOneは1パケット0.27円、デジタルは1分以内で1円(以後1分5円)という課金。100文字で送信1.35円、受信1.08円、250文字なら送信1.89円、受信は1.7〜1.89円。5000文字を受信すると22.14円かかる。機種によって違いがあるので、注意が必要だ。

 ドコモのアドレスは「電話番号@docomo.ne.jp」(7月に変更予定)、J―フォンも「電話番号@jp〓q.ne.jp」、auは「任意の名前@ezweb.ne.jp」となるが、前2社も任意のアドレスに変更することを勧めている。迷惑メールを避けるためにぜひ変更しよう。

ドコモ最新型携帯 相次ぐ欠陥 
「バグ 避けられぬ」 専門家通報ルール確立訴え
=2001.05.17付 朝刊掲載
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 携帯電話機から個人データが盗み出される可能性を確認―専門家からは驚きの一方、いつ起きてもおかしくなかったとの声も聞く。NTTドコモの携帯電話機SO503i(ソニー製)は、情報の安全性に欠陥が見つかり、販売停止と四十二万台の無償交換に至った。データ流出の実害は起きていないが、問題が専門家から指摘されても販売は続けられていた。利用者への危険性告知などを含め、今後に残す教訓はあまりに大きい。 (IT取材班・笠島達也)

●驚くべき迅速さ
 「利用者の安全が損なわれる可能性が確認されたため、すぐに告知とサービスの一部停止を決めた。当然のことをしたまでです」。約三十四万人に「リモートメール」というサービスを提供しているネットビレッジ社(東京)の飯田祥一社長は、国際電話を通じてこともなげに語った。

 十日、同社は取材班からの問い合わせを受け、米国出張中の飯田社長や技術スタッフと即座に連絡を取り、メールアドレスやパスワードなどの個人データが読み出される危険性を確認した。同端末の利用者向けの「リモートチェッカー」サービスを一時停止、端末にバグ(ソフトウエアの欠陥)があっても第三者に読まれないように保存データの暗号化を行うことも決めた。ホームページ告知を含む全対応は、連絡を受けて六時間半で完了した。米国は明け方の四時半になっていた。

●4月に問題報告
 NTTドコモは翌十一日、情報の安全上の欠陥「セキュリティーホール」を認め、無償交換などの対応を発表した。今回の欠陥はiアプリ開発者らのメーリングリスト「JavaHz」で四月三日に報告され、十日にデータ読み出しが確認されていた。

 ドコモは六日、端末に組み込まれているJava(ジャバ)基本システムにバグがあるとの通報を受けていた。ゲームや銀行振り込みなど高度な機能を実現したiアプリだが、同端末でバージョンアップという操作を行うと、保存されているiアプリデータが重複を起こし、保護の仕切りが取り払われることがある。同社は「特定の操作でシステムが不安定になる」ことを認め、同月十八日から制作者向けホームページで注意を呼びかけていた。

 これに対して専門家からは「ハッカー(悪意のある第三者)にとってみれば、データ読み出しの手口を明かしているようなもの。それより利用者へ危険性と回避方法を知らせるべきだ」と疑問の声が出ていた。  取材班から検証の問い合わせを受けた独立行政法人「産業技術総合研究所」情報処理研究部門の高木浩光主任研究員は「ドコモはiアプリのデータは保護され読み出せないと保証しているので、開発者も個人データを暗号化していない。この安全の前提が破られたセキュリティーホールだった」と指摘する。

●10万項目の検査
 「三、四年前のノートパソコンよりも高性能のハード、複雑なソフトの固まり」(NEC)である最新携帯端末。ドコモによると検査は十万項目に上るという。ある開発者は「バグは半ば必然」と打ち明ける。

 しかし、情報処理振興事業協会セキュリティセンター長の小林正彦氏は「情報家電は、パソコンのようにバグを前提とすべきではない。その一方でセキュリティーに関する欠陥が見つかった場合の対応はルール化しておく必要がある」と話す。さらに「組み込みソフトの欠陥により情報の安全性が大きく損なわれた場合、製造物責任法(PL法)に問われる可能性もある」(内閣府国民生活局消費者企画課)との指摘もある。

 情報セキュリティー問題に詳しい岩手県立大学ソフトウェア情報学部の山根信二助手は「ネットに接続する端末には悪意のある第三者を想定した安全性が必要。全端末が被害加害の対象になりうるという点で、告知や対応は時間との勝負でもある。この点ドコモの対応には反省点が多い」と話す。

●「次世代」の糧に
 携帯電話機のデータ流出を初めて確認したプログラマー杉本健一さん(26)は「ドコモとの取引関係などに遠慮して欠陥が報告されないことも多い。たとえば第三者機関を通じて通報できるようになればいいのだが」と話している。

 ドコモの503iシリーズでは、やはり内蔵ソフトウエアのバグで、今年二月に松下通信工業製の「P503i」二十三万台が無償交換となっている。一連のトラブルは次世代携帯サービス(FOMA)の「糧」になり得るのか、「事件」は全利用者や関係者に多くの教訓を提示し続けている。


SO503i問題の経過
2001年4月10日 プログラマーの杉本健一さんがセキュリティーホール(データ読み出し)を報告
同18日 NTTドコモが開発者向けに「システムが不安定になる恐れ」との注意を呼びかけ
同23日 取材に対しドコモがデータ読み出しの可能性を否定、再質問。総務省は「問題を確認できない」と回答
同25日 ドコモからデータの読み出しを否定する再回答
5月2日 ドコモ中央・ゲートウェイビジネス部責任者(開発部門)が、データの読み出しの可能性を否定。 産業技術総合研究所が読み出しを確認したとの報告
同10日 総務省は「携帯電話でのデータ流出は過去報告例がない」と回答。「リモートメール」のネットビレ ッジ社が危険性を確認、告知と対応を実施
同11日 ドコモがセキュリティーホールの存在を認め、SO503iの販売停止と42万台の無償交換を発表
▼Java(ジャバ)
 パソコンだけではなく各種の家電製品でも同じソフトウエアを実行できるよう配慮されたプログラム言語。米サン・マイクロシステムズ社が提唱。携帯電話機ではNTTドコモ 503iシリーズに初めて搭載され、iアプリなど高度なサービスを可能とした。次世代携帯サービスでもJava端末が主流になるといわれる。
▼セキュリティーホール
 本来備わっている情報の安全性が損なわれ、個人データの流出などを招くソフトウエアの致命的欠陥。従来サーバやパソコンのソフトで報告されてきたが、今後携帯電話機など情報家電でも増える可能性が高い。

ドコモ携帯SO503i 過去最大42万台回収
 データ流出の恐れ認める
=2001.05.12付 朝刊掲載
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 NTTドコモのiアプリ対応携帯電話機「SO503i」(ソニー製)に、パスワードなどの個人データが第三者に流出する可能性があることが指摘されていた問題で、ドコモは十一日、「内蔵プログラムの不具合が原因でデータ流出が起こり得る」として、販売済みのうち約四十二万台を、無償で回収・交換すると発表した。

 回収規模は、ドコモ・ブランドで販売された携帯電話機では、今年二月に回収を告知したP503i(松下通信工業製)の二十三万台を上回り、過去最大。九州・沖縄では約三万千台が販売されている。

 ドコモは今月末までに、聞き取りにくいとされている着信音や通話品質も含めて改善した端末を準備し、対象の利用者に文書で通知する。

ドコモ携帯SO503i内蔵プログラムに欠陥
=2001.05.11付 朝刊掲載
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 NTTドコモの携帯電話機「SO503i」(ソニー製)に、第三者によって個人データが盗み出される危険性があることが十日、分かった。総務省によると、携帯電話機でデータが盗み出されるハッキングの可能性が確認されたのは初めて。同機種については一部利用者から、着信音が聞き取りにくいなどの苦情が相次いでおり、専門家からも品質管理やトラブル対応などに疑問の声があがっている。

 新たな欠陥が指摘されているのは、今年三月から先月末までに販売された約四十万台。Java(ジャバ)というプログラム言語で作られた「iアプリ」によって、ゲームや銀行振り込みなどを実現したのが特徴。

 欠陥を発見したプログラマーらの実験によると、特定の操作を行うと個人データを保存しているメモリーに異常が発生し、保護されていたデータを読み出すことができるようになる。さらに、第三者がiアプリに備わっているネットワーク接続機能を悪用すると、不特定多数の個人データを収集できてしまう。

 同プログラマーは「原因は内蔵Javaプログラムのバグ(不良)」と話している。また、独立行政法人・産業技術総合研究所(前・工業技術院電子技術総合研究所)の検証実験でも、メールアドレスやパスワードの流出が確認された。十日、国内最大手の長文メールサービス「リモートメール」を提供しているネットビレッジ(東京)も危険性を確認、同日夜、ホームページで告知するとともに同機種利用者へのサービスを一部停止した。

 NTTドコモは「特定の操作をするとシステムが不安定になる」ことを認め、先月十八日から開発者向けに同社ホームページで注意を呼びかけている。しかし、データの流出については「その可能性はない」(NTTドコモ広報部)と否定している。

「IT取材班」より デジタルQ情報を募集
=2001.05.10付 「IT取材班」より
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ソニー改善機も欠陥 ドコモ携帯 留守録機能作動せず
=2001.05.10付 朝刊掲載
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 一部端末に不具合があるため、先月から改善機への交換などを行っていたNTTドコモの携帯電話機「SO503i」(ソニー製造)に、今度は改善機の留守録機能が作動しないという新たな不具合が見つかり、交換対応を停止していることが九日分かった。ドコモは近くホームページなどで告知し、再度改善した端末への交換を行う。

 不具合は五月製造の改善機に見つかり、電話に出られない場合に伝言をセンター側で預かり、後から再生できる「留守番電話サービス」が通常操作では受けられない。同サービスは月額三百円の料金がかかる。ドコモ側は「内蔵ソフトウエアにバグ(不良)があった」と認め、ドコモショップでの交換は停止した。五月製造改善機の出荷台数は二万台に上り、うち約五千台が交換対応で利用者に渡っているという。

 同社は「該当端末と交換した人には連絡し、再交換を行いたい」としている。
 同機種については「着信音の音量が足りない」「押しボタンが接触し液晶画面に傷が入る」などの問題が一部利用者から指摘され、全国のドコモグループ九社は先月中旬から預かり修理や改善機への交換をドコモショップに指示していた。

蓄積ソフト引き継げない新型携帯電話 著作権対応の不備露呈
高機能化に落とし穴 「利用者本位」の仕組み必要
=2001.05.03付 朝刊掲載

 携帯電話の世界が揺れている。最新型機種にトラブルが続き、夢の超高速通信を売り物にした次世代携帯電話も、商用サービスが延期となった。技術的な遅れもあるが、端末の不良による無償回収であっても著作権が絡むソフト類は一切引き継げないなど、仕組みの不備も大きな問題として浮上している。携帯電話をめぐるトラブルの深層を探った。 (IT取材班・笠島達也)

 ■情報料返還せず
 「故障による端末交換が続き、通信料金など失ったデータ類の損害は数千円以上」「端末の欠陥により無償交換となったが、それでも着メロを含むソフトの引き継ぎも補償もしてもらえなかった」―利用者の声だ。
 NTTドコモの503iシリーズは「iアプリ」と呼ばれる各種のソフトなどを通信により入手、端末に保存し何度でも楽しめるのが最大の特色だ。ドコモは、これら蓄積型ソフトも著作権を理由に一切の引き継ぎを認めていない。端末の故障など、利用者側に落ち度がなくても例外ではない。
 「携帯データ引き継ぎに関する苦情は以前からあった」(福岡市消費生活センター)が、今年二月に松下通信工業製のP503iで大規模なリコールが発生したことで、問題が一気に浮上した格好だ。利用者は再び通信費や情報料を支払ってソフトを入手するしかなく、「納得できない」という声は絶えない。

 ■保護技術が前提
 ソフト類の引き継ぎができない理由を「著作物の端末間転送は著作権法上できない。また五万以上といわれるiモード対応サイトの管理者や全著作権者に許諾を得ることも事実上不可能」とドコモは説明する。これに対し、電子商取引などに詳しい斉藤雅弘弁護士は「著作権法はあくまで著作権の保護が目的であり、一律に転送などを禁じているわけではない」と指摘。文化庁著作権課は「ドコモがリコールによる端末交換を想定し著作権者と許諾の契約を結ばなかったための問題ではないか」と話している。
 音楽を通信で入手できるPHSには、すでにコピーガードが組み込まれており、端末とパソコンでデータのやり取りができる。著作権保護技術が備わっていればデータの引き継ぎは可能だ。著作権に関する各種問い合わせに答えている著作権情報センターでは「インターネットにおけるデジタル情報の著作権管理は非常に難しい」と認めたうえで、「無償交換の場合は、手間がかかってもドコモ側がソフトを配信している事業者に許諾を得て『現状回復』すべきだ。著作権法は理由にならない」と話す。

 ■契約にも問題点
 「データ引き継ぎや情報料の返還ができないことは契約時に説明している」とドコモは強調している(別項参照)。これに対し斉藤弁護士は「消費者に不利な契約を禁じる消費者契約法(四月施行)に抵触する可能性もある」と指摘している。
 また、内閣府国民生活局消費者企画課は「違法かどうかは裁判にならないと確定しないが、訴えの対象にはなる」としている。ドコモ側は蓄積データ量の上限から見て、被害額は最大でも五百円台にとどまるとしているが、福岡市西区の会社員(32)は「もっと多額だ。そもそも少ない額なら我慢しろというのもおかしい」と話している。
 十月から本格的に始まるドコモの次世代携帯電話サービス(FOMA)では、データ速度(iモード)は一気に四十倍になる計画だ。iモードはスタートから二年余りで利用者が約二千三百万人に達した画期的なシステム。ドコモは全世界への技術輸出を目指しているが、著作権保護を含めた総合的な見直しが必要のようだ。携帯電話の蓄積型ソフトの配信サービスはJ―フォンも六月から実施の予定。「結果としてユーザー側に迷惑がかからないようにしてほしい」という声にこたえた対応が求められている。

●iモード利用規則(抜粋)
(9)(3)お客さまのiモード端末を通じて締結されたiモード情報サービス契約(お客さま以外の者が締結した契約を含みます)に基づく情報料は、いかなる場合であってもお客さまにお支払いいただきます。
(14)(5)iモード端末の交換について機種変更、故障などによるiモード端末の交換の際、端末に保存されたiアプリや着信メロディなどの情報は、当該情報が有料、無料であるかを問わず引き継がれませんのであらかじめご了承ください。

おしえてQ&A=新しい携帯電話サービスは?
=2001.05.03付 朝刊掲載

Q.新しい携帯電話のサービスについて教えて。

 A.携帯電話は、もうしゃべるだけの道具じゃないんだね。すっかりおなじみになったのがNTTドコモのiモード。パケット通信方式で即時に約1円からメールの送受信ができる。全角250文字が上限だ。インターネットも楽しめるが、ホームページなどを閲覧すると通信料金が高くなるので要注意。J―フォンのEメールは着信無料で送信は2円。auは着信無料、送信3円だ。画期的なのがDDIポケットのfeelH”(PHS)のメール。端末同士の短文通信だけが対象だが、なんと無料なんだ。

 最新のダウンロードサービスについても紹介しよう。ドコモ503iシリーズから開始したサービスでiアプリが代表格。Javaというパソコンと同様のプログラムで動く「ゲームソフト」などを通信で購入し端末に保存、遊ぶことができるというものだ。安全に銀行振り込みやリアルタイムの株価チェックなどもできるから、使い道は大きく広がるね。

 注意したいのはパケット料金と機種交換や紛失。使いすぎるとウン万円という請求が来るぞ。端末を交換するとソフト類の引き継ぎができない。お気に入りの着メロなんかも今のところ「使い捨て」と割り切るしかないね。こんなにいろんなデータが詰まった端末だから、紛失には特に気を付けて。遠隔操作で個人データをガードできるような機種の方が安心かもしれないね。