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●10円払い戻し昼休み。紙カップのジュースを飲み終えた生徒が、次々にカップ回収機の前に立った。ふたを開け、紙カップを逆さにして入れ、ふたをする。 「カッタン」 カップと引き換えに十円玉が出てきた。 福岡県甘木市にある朝倉高校。食堂のジュース自動販売機を「デポジット式」に替えてから、丸二年。生徒はみな慣れた様子でカップを入れ、十円を手にしている。 デポジットとは「預かり金」のこと。朝倉高校では、カップジュースの代金(八十―百円)に十円の「容器預かり金」が含まれていて、カップを専用回収機に入れれば、十円を払い戻す仕組みになっている。 「せっかく十円戻ってくるんだから、カップは捨てられない」「飲んだら必ず(回収機に)持っていく」。生徒は「当たり前のこと」と言わんばかりだ。 言葉を裏付ける数字もある。校内のカップの回収率は九九パーセント。二年間、ほぼ変わりない。回収したカップはトイレットペーパーの材料になる。
●回収率は90パーセント
●脱焼却炉から ※写真説明:デポジット式の紙コップの回収率は100%近い=福岡県甘木市の朝倉高校
2000/05/22朝刊掲載
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●予想外の反響福岡市に本社を置くクリーニング会社「きょくとう」。昨年秋から、業界の先陣を切って、クリーニングハンガーのデポジットを始めた。 仕組みは簡単。クリーニング代にハンガー一本あたり十円の「貸し出し料」を上乗せし、客がハンガーを店に戻してくれれば十円を返す。 「初めはお客さんの抵抗を予想して、ドキドキした。でも、逆にお客さんにほめてもらっている」。岩崎美恵営業指導課長は「予想外の反響」を実感している。 ハンガーはプラスチック製で、自社工場で殺菌、洗浄して再利用する。回収率は約五〇パーセント。標準的な工場で一カ所当たり、毎日数千本単位のハンガーが再利用されているという。 デポジット導入前は、針金のハンガーを店で無料回収していた。だが、形状が変わりやすく、さびやすい針金は再利用には不向きなので、すべて産業廃棄物として処分していた。産業廃棄物は、衛生的なリサイクル品へと変身を遂げた。
●1号は入来商
●大量廃棄社会
2000/05/23朝刊掲載
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●高校生も参加二月下旬の日曜日。福岡市博多区のビルの一室で、デポジット(預かり金)制度をテーマにした市民学習会が開かれた。会場いっぱいの六十人が集まった。 「デポジットしたいもの」について、十人程度のグループごとに意見を出すと、不法投棄やリサイクルが懸案となっている物が次々に挙がった。自動車、家電、ペットボトル、弁当容器、食品トレー、電池、布団。どれも、生活に身近な大量生産商品ばかりだ。 参加者の顔触れは、高校生、主婦、議員、町内会長とさまざま。福岡県内だけでなく、長崎県からも駆けつけ、活発に意見を交わした。 「ごみ問題に風穴を開けたい人たちが、デポジットに期待する思いが伝わってきた」 学習会を主催した市民団体「ワーカーズ・ごみ問題研究会」(事務局・福岡市)の片山純子代表は、会場のムードに手ごたえを感じた。
●入り口で抑制
2000/05/24朝刊掲載
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