風を裂き追い山疾走 山笠フィナーレ 沿道に90万人 ・・・2002.07.15
▲クライマックスを迎えた博多祇園山笠の追い山で勇壮に境内を回る「千代流」の舁き山=15日午前5時15分すぎ、福岡市博多区の櫛田神社
 博多祇園山笠のクライマックス「追い山」が十五日早朝あり、七流の舁(か)き山が勢い水を浴びながら博多の街を疾走した。沿道には約九十万人(櫛田神社調べ)の見物客が詰めかけ、十五日間の祭典を締めくくる勇壮なドラマに酔いしれた。
 七流の舁き山は福岡市博多区上川端町の櫛田神社わきの土居通りに集結。ちょうちんを持った舁き手たちで通りが埋まり、東の空が白みかけると「櫛田入り」を待つ男たちの緊張は最高潮に達した。
 午前四時五十九分。「ドーン」と響く大太鼓を合図に一番山笠・東流が地鳴りを上げて境内になだれ込み、中央に掲げられた「清道」の旗を半周。重さ約一トンの舁き山を止めて「祝いめでた」を観衆とともに歌い終えると、同区須崎町のゴール「廻(まわ)り止め」まで約五キロのコースを一気に駆け抜けた。
 沿道では、兵庫県明石市で昨年起きた花火大会事故を教訓に、福岡県警が前年の二倍近い約三百五十人態勢で雑踏事故を警戒。「オイサ、オイサ」の勇ましい掛け声を上げる舁き手たちに、観衆は商都復興の願いも込めて勢い水を浴びせかけた。
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追い山 新しい伝統 博多織のえびす様走る
生地制作の讃井さん、5年ぶり舁く 粋の融合を実感
・・・2002.07.15
▲舁き山の前で博多織への思いを語る讃井さん =15日午前6時すぎ、福岡市博多区下呉服町
 博多祇園山笠のフィナーレを飾った十五日早朝の「追い山」。福岡市博多区で博多織会社を営む讃井(さぬい)勝美さん(63)=同市中央区=は、五年ぶりに山を舁(か)いた。讃井さんは西陣織が主流だった山笠人形の衣装に今回初めて使用された地元特産の「博多織」の生地を制作。「悲願だったヤマと博多織の融合を肌で感じることができた」と感無量の表情だった。
 讃井さんは恵比須流の舁き手として活躍してきたが、五年前に体力の限界を感じて引退。今年も当初は参加を見送る予定だったが、「実際にヤマを舁いてみらんと、祭りの粋が織物に出らん」と、舁き手としての“復活”を決意した。
 讃井さんが生地を作った恵比須流の人形は大きなタイを抱え、福々しい笑顔をたたえたえびす様。讃井さんは博多織をまとった人形に一礼すると、若い舁き手たちと一緒に重さ約一トンの舁き山を懸命に舁いた。「オイサ、オイサ」。わずか五十メートルほどで息切れしてヤマから離れたが、最後まで後ろを走り続けた。
 「久しぶりに心地よい汗をかいた」という讃井さんは「山笠の熱気で伝統の博多織も息を吹き返すことができたと思う」と話していた。
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山笠熱気、福博駆ける 集団山見せ ・・・2002.07.14
▲集団山見せで、勢い水を浴びながら福博の街を駆ける六番山笠の土居流 =13日午後4時、福岡市博多区中洲
 博多祇園山笠の「集団山見せ」が十三日夕、福岡市中心部を走る明治通りであり、福博の知名士らを「台上がり」に迎えた七流の舁(か)き山が、祭りの熱気に包まれた福博の街並みを勇壮に駆け抜けた。
 集団山見せは、舁き山が唯一、那珂川を越えて旧博多部から旧城下町の中央区天神に繰り出す山笠行事。各流の舁き山には地元の政財界トップら二十八人が「台上がり」を務めた。
 三番山笠・西流では、昨年のNHK大河ドラマ「北条時宗」で山笠発祥の地・承天寺とゆかりの深い商人役を演じた俳優の北大路欣也さん(59)が台上がり。「オイサ、オイサ」の掛け声とともに通りを駆けると、沿道からは勢い水と一緒に女性ファンの熱烈な声援も上がった。十五日未明の「追い山」で、祭りは最高潮に達し、フィナーレを迎える。
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猛暑博多 涼呼ぶ勢い水 追い山ならし ・・・2002.07.13
▲猛暑の中の追い山ならし。冷たい勢い水に「先走り」の子どもたちも大喜び=12日、福岡市博多区
 博多祇園山笠の「追い山ならし」が十二日夕、福岡市博多区の櫛田神社周辺であり、舁(か)き山七流の男たちが猛暑の街を駆け抜けた。約二十三万人の見物客(同神社調べ)は、勇壮な舁き山の競演を堪能した。
 追い山ならしは十五日未明のクライマックス「追い山」に備えた予行練習。集結した舁き山は境内を回る「櫛田入り」の後、「オイサ、オイサ」の掛け声とともに街なかに繰り出した。櫛田入りを最速で切り抜けたのは四番山笠・千代流。
 福岡県警は、昨夏起きた兵庫県明石市の花火大会雑踏事故を教訓に、従来の二倍近い約三百人態勢で警戒。見物客が巻き込まれる事故はなかったが、舁き手二人が転倒して軽傷を負った。
 山舁き行事は十三日の「集団山見せ」、十四日の「流舁き」と続いて追い山を迎える。
 九州・山口地方はこの日、黄海付近の高気圧に覆われて気温が上昇。最高気温は、福岡県飯塚市、大分県日田市三五・五度▽熊本市三四・九度▽佐賀市三四・七度▽福岡市三二度―などを記録し、今年一番の真夏日となった所が多かった。
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博多山笠いよいよ佳境 きょう追い山ならし ・・・2002.07.12
▲追い山・集団山見せコース
 博多祇園山笠は十一日、他流舁(が)きがあり、山舁(か)き行事もいよいよ佳境に入ってきた。クライマックスの追い山(十五日未明)に向け、十二日の「追い山ならし」、十三日の「集団山見せ」、十四日の最後の「流舁き」と続く各行事の見どころを紹介する。
 【12日・追い山ならし】「追い山」のリハーサル。午後三時五十九分、一番山笠・東流の「櫛田入り」で始まり、七流の舁き山が、追い山より一キロ短い約四キロを駆ける。「走る飾り山」の八番山笠・上川端通は櫛田入りのみ。
 【13日・集団山見せ】午後三時半、福博の地名士ら二十八人が台上がりした七流の舁き山が福岡市博多区の呉服町交差点を出発。約一・二キロのコースを走り、同市中央区の福岡市役所を目指す。舁き山が那珂川を越え、旧城下町・福岡に繰り出すのはこの日だけ。三番山笠・西流では俳優の北大路欣也さん(五九)も台上がりを務める。
 【14日・流舁き】半日後に迫った追い山への最後の調整。東、千代流を除く五流が、各流の地域を舁く。中洲、恵比須流は午後四時、西、土居、大黒流は同五時に各山小屋を出発する。
 【15日・追い山】午前四時五十九分、太鼓の合図に合わせて一番山笠・東流が櫛田入りし、「祝いめでた」を歌う。二番山笠以降も五分おきに舁き出し、八番山笠以外の七流の舁き山が同区須崎町の廻(まわ)り止めまで約五キロを疾走する。
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疾走 ヤマの男の心意気 勇壮 流舁き ・・・2002.07.11
▲勢い水を浴びながら町内を走る恵比須流の流舁き=10日午後6時すぎ、福岡市博多区下呉服町
 博多祇園山笠は十日夕、舁(か)き山七流が初めて地元町内に繰り出す「流舁き」があった。街角を彩る飾り山の「静」で始まった山笠。流舁きを皮切りに、街角を駆ける舁き山の「動」に移った。

 五番山笠・恵比須流は午後六時、福岡市博多区下呉服町にある山小屋前を「ヤァー」の掛け声とともに出発。約一トンの山をかつぐ舁き手は、たちまち汗びっしょり。勢い水を浴びながら、「オイサ、オイサ」と駆け巡った。

 山笠行事は十一日朝の「朝山」、同日夕の「他流舁き」、十二日の「追い山ならし」、十三日の「集団山見せ」と続き、十五日未明の「追い山」でクライマックスを迎える。

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カクテルで山笠表現 追い山スタートをイメージ グランド・ハイアット 14日まで販売 ・・・2002.07.9
▲飾り山を見ながら楽しむことができるグランド・ハイアット・福岡の“山笠カクテル”
 博多祇園山笠にちなんで毎年新しい“山笠カクテル”を作っている福岡市博多区住吉のホテル「グランド・ハイアット・福岡」内の「バー フィズ」が、今年は「4:59」(フォー・フィフティーナイン)を作った。十四日までの期間限定で味わえる。

 「4:59」は十五日午前四時五十九分の追い山スタートの時間をイメージした。日本酒や抹茶リキュール、リンゴジュースなどがベースのすっきりした味で直前の緊張感を出し、真っ赤なチェリーを沈めて内に秘めた男たちの熱い魂を表現しているという。価格は千三百円。考案したバーテンダーの矢野峰子さん(26)は「目の前に飾り山を見ながら、博多の夏をおしゃれに楽しんでみてはいかが」と話している。

 “山笠カクテル”は同ホテルが一九九七年から毎年、新作を発表。一方、都ホテル(同区博多駅東)のバー「ブロンズ」でも、日本酒をベースにした「朝焼け459」と「筥崎サンセット」が楽しめ、人気の高さからこちらは通年で味わえる。

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三味線の音で山笠盛り上げ 上川端で「夕べ」 ・・・2002.07.7
 博多祇園山笠を盛り上げようと、「走る飾り山」として知られる「八番山笠上川端通」の商店主らは六日、博多区上川端町の上川端商店街で「三味線の夕べ」を開き、邦楽愛好家や買い物客を楽しませた。
 夕べでは、今年の「博多町人文化勲章」受章者の岡部定一郎さん(71)が会長を務める古民謡保存グループ「博多那能津会」や、一昨年の受章者で日舞・花柳流師範の広松博子さん(58)が出演。三味線を抱えた商店主らと息の合った長唄や踊りを披露した。
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山笠Tシャツ 人気は上々! 水法被姿をデザインに 博多区の服飾会社 ・・・2002.07.6
 博多祇園山笠で水法被姿の男たちの後ろ姿を切り絵風にデザインしたTシャツが、福岡市博多区の服飾会社「エム・ユー・エス」から発売されている。
 絵柄は一番山笠東流から七番山笠大黒流まで、全七種類。同市在住の切り絵作家こにしかずよしさん(44)の作品をプリントした。
 こにしさんは県外の人に山笠の魅力を伝えようと、今年から山笠をモチーフにした切り絵に挑戦。作品を見た服飾会社が、デザインの面白さと制作意図に共感、Tシャツづくりを持ちかけた。評判は上々で、すでに追加生産している。
 サイズは大人用のLと女性・子ども用のSの二種類。価格は税込み三千円。問い合わせ、注文は同社=0120(000)335まで。
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「博多の絵師」しのび追善山 山笠中洲流
役員OB以外で異例 10日夕に実施 西島さん 山は忘れんばい
・・・2002.07.2
▲勇壮な追い山の様子を描いた西島さんの作品
 博多祇園山笠の二番山笠・中洲流は祭り期間中の十日、昨年九月に亡くなったグラフィックデザイナー、西島伊三雄さんをしのぶ追善山を行う。追善山は、総務や町総代などの役員経験者を対象にするのが通常。西島さんは役員OBではないが、山笠を題材に多くの作品を描き、祭りを全国にアピールした「博多の絵師」の功績をたたえようと特例で実施する。
 西島さんの追善山は、十日午後四時すぎから福岡市博多区中洲の中洲ふくや駐車場であり、中洲流全町(五カ町)から約八百人が参加。遺影が飾られた祭壇や遺族に向かい舁(か)き山を止め、役員らが焼香した後に法被姿の男衆全員が「祝いめでた」を歌う。
 西島さんは、同市中央区の自宅を拠点に、古き良き時代の博多を舞台にした童画作品を次々に創作。戦後、山笠には欠かさず参加し、中洲二丁目の町内に所属していた。中洲流の扇子や手ぬぐいをデザイン、山笠を描いた絵はがきや作品も広く知られている。
 亡くなった後、流の中から「役員、非役員を区別する『手のごい』を超えて功績をたたえよう」との声が上がり、今回の実施を決めた。同流の柴田義弘総務(55)は「酒が好きで中洲を愛した西島さんには、祭りの場でも流の気持ちを一つにしてもらった。その感謝を表したい」と話している。
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祭り駆け足お汐井とり 博多祇園山笠 ・・・2002.07.02
 博多祇園山笠が幕を開けた一日、舁(か)き山七流の当番町による「お汐(しお)井とり」があった。午前中から降っていた雨も夕方には上がり、福岡市東区の箱崎浜周辺には「オッショイ」の掛け声が響き、山笠ムードを一段と盛り上げた。
 当番町お汐井とりは、午後五時ごろから集中。箱崎浜には、各流ごとに法被姿の男たちが次々に現れ、祭り期間中に身を清める海砂を採取。七番山笠・大黒流の当番町「須崎町二区」は、全身汗びっしょりの役員ら約六十人が「てぼ」と呼ばれる竹かごを手に浅瀬にひざ下までつかり、海砂をすくっていた
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きょうから飾り山公開 博多祇園山笠 夕刻にはお汐井とり ・・・2002.07.01
 福博の街に本格的な夏の訪れを告げる伝統の博多祇園山笠が一日、開幕する。街角を華麗に彩る飾り山がこの日午前、福岡市内の各所で公開されるほか、夕方には舁(か)き山七流の各当番町による「お汐(しお)井とり」が行われ、ムードを盛り上げる。
 舁き山七流による山笠行事は、この日の当番町お汐井とりを皮切りに▽全流お汐井とり(九日)▽流舁き(十、十四日)▽朝山(十一日)▽追い山ならし(十二日)▽集団山見せ(十三日)▽追い山(十五日未明)と続く。
 祭りのクライマックスとなる追い山では、昨夏の兵庫県明石市の花火大会事故を教訓に、博多祇園山笠振興会や県警博多署などが昨年の二倍近い警備態勢で臨む。同振興会の後藤久義会長(70)は「山笠は健康に夏を乗り切るための奉納行事。厳重な警備態勢で無事故を達成し、祭りを成功させたい」としている。
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人形絵巻勇壮に 博多山笠 飾り山公開 ・・・2002.07.01
▲一般公開が始まった「飾り山」 =1日正午すぎ、福岡市博多区のキャナルシティ博多
 福博の街に夏の訪れを告げる博多祇園山笠が一日始まり、福岡市内の各所で飾り山が公開された。同市博多区住吉のキャナルシティ博多の飾り山は、八月中旬から、台湾・台北市のショッピングセンターに展示される予定。この日の神事には、台湾からの関係者も参加し、高さ約十二メートルの勇壮な人形絵巻を見上げていた。
 キャナルシティの飾り山は表、見送りともに人形師、置鮎(おきあゆ)琢磨さん(73)=福岡市東区水谷=の制作。標題「乾坤(けんこん)一矢(いっしの)誉(ほまれ)」の表飾りは、屋島の合戦で那須与一が船べりの扇を射抜く場面を表現した。
 同飾り山は、福岡市と台湾の文化交流を広げるきっかけにしようと、台北市の商業施設「ブリーズセンター」に初めて展示される。台北市の関係者らは「台湾から福岡に来たいという観光客が増えるのではないか」と話していた。飾り山の展示は十五日まで。
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