宮崎県代表【日章学園】
2002年8月13日西日本新聞掲載
宮崎県/全国高校野球選手権 日章学園「あと1本」の願い届かず
「いい試合だった」 健闘に惜しみない拍手


 ▼2回戦(第3試合)
興  誠(静岡)040002201=9
日章学園(宮崎)010320020=8
     ◇
 全国高校野球選手権大会県代表の日章学園は12日、初戦の2回戦で興誠(静岡)と息詰まる接戦を繰り広げ、8―9で惜敗した。本塁打2本を含む22安打で強力打線を証明したが、好機にあと1本が出ず涙をのんだ。バス19台を連ねて夜通しで駆けつけた生徒約750人をはじめ、卒業生や関係者など5000人近い大応援団は、初の甲子園で健闘したナインに大きな拍手を送った。

 【四回裏】3点差で迎えたが、渡邊雄太二塁手の適時打に続き、島正計遊撃手の適時二塁打などで1点差に詰め寄った。ブラスバンド部員は汗だくになって演奏を続け、生徒らも総立ちで「かっとばせー」と声援。願いが通じ、その後、二死三塁で平田拓郎右翼手が中前同点打。前夜に激励の電報を打った母の房子さん(46)は「息子も緊張が解けたんでしょう。さあ、これから逆転です」と力を込めた。  【五回裏】二死三塁、安富太祐捕手が大会第8号の本塁打を放って、ついに逆転。スタンドは絶叫に似た歓声に包まれ、飛び上がったり万歳したりする人も。その中で、兄の茂男さん(23)は「うれしい」と、静かに涙をぬぐった。

 【八回裏】再びリードを奪われたが二死二塁、瀬間仲ノルベルト一塁手の右翼本塁打が飛び出し同点に。赤い鉢巻きを締めた応援団長の中村正樹君(17)は「勝つと信じています」と気を引き締めた。

 【九回裏】またも1点先行され、迎えた最後の攻撃。年配の男性らが「意地を見せろ」と勝利を信じ、ゲキを飛ばす。二死一、二塁、打席に入った平田右翼手に「かっとばせー」の大声援。だが、ファウルフライに倒れてシーソーゲームは幕を閉じた。

 スタンドに駆け寄り、深々と頭を下げるナイン。近畿県人会副会長の倉永悦雄さん(70)は「よくやった。いい試合だった」と目に涙を浮かべた。

写真=大接戦の末敗れ、甲子園球場の砂を袋に詰める日章学園ナイン

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