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■どう守る都市 3・20福岡沖地震=「耐震マンション」もろく 住民憤然「もう住めぬ」 基準満たしても被害甚大 壁に亀裂続々 閉まらぬ玄関
二十日発生した福岡沖地震では、壁の亀裂などマンションの被害も甚大であることが明らかになってきた。福岡市中央区や震源に近い福岡県前原市で目立っているが、特に「新耐震基準」を満たしているはずの築十年未満マンションで被害が大きいようだ。「余震が怖い」「もう住めない」と引っ越す住民もいる。地震で露呈した都市防災の盲点を検証する。
ランプカバーが散乱し、ガラスが飛び散った。大型テレビは床にひっくり返り、食器類は棚ごと倒れ粉々になった。足の踏み場もない。 福岡市中央区今泉の十四階建てマンション(築八年)。地震発生から三時間後に戻った七階の部屋は散々だった。持ち主の女性(57)は、母親(83)と二人暮らし。信頼できる病院が近く天神まで十分。三千万円を超える新築マンションは「終(つい)のすみか」のはずだった。 福岡沖地震で、複数の階で壁に亀裂が走り、玄関のドアも閉まらない。親類宅に身を寄せる人も多い。女性は「次は倒壊するかもしれない。私は出ていく」と引っ越しを決断した。幸い実家があるからいいものの、そうでない人はどうなるのか。ローンを完済したこのマンションは売れるのか。 特定非営利活動法人(NPO法人)「福岡マンション管理組合連合会」によると、地震発生後に受けた大規模被害相談十件のうち九件が中央区の中でも最も都心に近い今泉、大名両地区。多くは宮城県沖地震(一九七八年)を機に、コンクリート強度などを厳しくした「新耐震基準」を満たすはずの築十年未満だった。偶然なのか。 九州産業大学芸術学部の落合太郎教授(都市計画)は「一帯は長い目でみれば埋め立て地。地盤や基礎工事、施工者がどうだったかなどを検証する必要はある」と指摘。「あくまで一般論だが、デザイン優先のため、壁や柱との関係など建物全体のバランスに無理があった可能性もある」と話す。 福岡マンション管理組合連合会の杉本典夫理事長は、住民に「耐震診断」を勧める。費用は十四階建てクラスのマンション全体で五百万―一千万円。福岡市内ではほとんど行われていないという。また自治体による耐震補強工事の助成なども課題として挙げた。 [2005/3/24] |
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