福岡市によると、同市は現在、建築基準法で定めた耐震基準を「不十分」として、同法の基準を原則一・二五倍する東京都の指針をそのまま市内全域に適用。建築確認の際、この指針を下回らないよう指導している。
新たに検討する地域別の耐震指針は、市が本年度作製する「揺れやすさマップ」を基にし、予想される揺れごとに数段階の係数を算出。建築基準法の基準にこの係数を掛ける。実効性を上げるため条例化も検討するが、地価などへの影響が懸念されるため「慎重な判断が必要」(福岡市耐震推進課)としている。
検討の際は、市が設置した「警固断層調査検討委員会」(委員長・磯望西南学院大教授)の議論のほか、不動産業者の意見も参考にする。
「揺れやすさマップ」は地盤の固さや地形、予想される地震の規模や震源からの距離などのデータを基に、五十メートル四方ごとに起こり得る最大の揺れを算出し、数段階に分けて色分けした地図。市は七月ごろから本格的な作製に入り、本年度中の完成を目指している。
自治体独自の耐震指針は東京都のほか、静岡県などが定めている。同県は二〇〇二年まで、東海地震で予想される震源からの距離を基に、県内を三段階に分けた指針を採用していた。東海地震以外の地震の可能性が判明し、県内全域で強い揺れの危険性が指摘されたことから、県内一律の指針に変えた。
[2006年5月4日付 朝刊]