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被災マンション解体 福岡沖地震「耐震強度が不足」 福岡市
三月の福岡沖地震で被災した福岡市南区内のマンションで、事業主の建設会社(福岡市)が「建物の一部に構造設計上の耐震強度不足が見つかった」として、解体作業を進めていることが十二日分かった。建築基準法上の耐震基準はクリアしていたが、建設業界で安全性の目安となる基準を下回っていた。同社は「住人の安全を第一に考えた」と解体に踏み切った理由を説明。住人は五月初旬までに退去させた。同地震の被災マンションで解体が明らかになったのは初めて。
同社によると、マンションは築七年で、西鉄天神大牟田線の駅近くにある十三階建てのワンルームタイプ。全三十六室で、投資物件として販売された。福岡沖地震当時は空き部屋はなく、学生などが賃借していた。 同市南区で震度5弱を記録した同地震の際、三―九階の十数室でドアが変形し、開かなくなるなどの被害が出た。一部の住人は外に出られず、ベランダから非常はしごを伝って避難した。 近隣のほかのマンションと比べて被害が大きかったため、同社が専門家に再調査を依頼。その結果、梁(はり)の一部が、建設業界で安全の目安とされる基準(建築基準法の耐震基準の1・25倍)を下回っていた。同社は「安全性に少しでも疑問のある建物は放置できない」と判断、新しく建て替えることを決めた。 同社は、オーナーに対し(1)建て替え後も所有する場合は工事中の家賃収入を補償する(2)売却する場合は購入価格から被災までの家賃収入を引いた額で買い取る―との条件を提示。(1)に二十七室、(2)に九室のオーナーが同意。住人には敷金を全額返還した。建て替えや補償の費用数億円は同社が全額自己資金で賄う。 同社は福岡県内の設計主に設計・監理を発注。構造設計は、さらに別の設計者が担当したとみられる。同社は「なぜマンションの一部だけ耐震強度が少なかったのか分からない」としている。
[2005/12/13]
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