一九九九年七月から二〇〇五年六月までの木村建設の売上高は計約六百三十億円で、偽装物件による売り上げは全体の約三分の一以上を占めていた。その割合は年々増加し、〇五年六月期は約六割に達していた。
同社の木村盛好社長(74)は八年前から、利益を水増しする粉飾決算を指示していたことを認めており、警視庁などの合同捜査本部は、資金繰りに窮した木村建設が工期の短い偽装物件を次々に受注する“自転車操業”を続けていたとみている。
合同捜査本部は、同社の経営悪化が下請けの姉歯元建築士への圧力となり、構造計算書偽造の要因になったとの見方を強めており、週明けに建設業法違反容疑で木村社長と元役員らを逮捕し、経営実態の解明を進める。
木村建設が国土交通省に提出した財務資料によると、二〇〇〇年六月期の売上高は約百八億円で、うち姉歯元建築士が構造計算を偽造した建物の売上高は約十一億円。〇五年六月期には、約百二十七億円の売上高のうち約七十五億円を占めていた。
同社は、完成までの期間を短縮するため、「仕事が速い」と評判だった姉歯元建築士への「依存度」を高めていったとみられる。
国交省によると、姉歯元建築士が構造計算を偽造した物件は九十八件で、木村建設が五十六件を施工している。
[2006年4月22日付 朝刊]