スポーツ界にさんぜんと輝く郷土の星たち。ともに戦い、まぶたに焼き付けた数々のシーンが色あせることはない。
3連敗後の4連勝で巨人を逆転、奇跡と称賛されたプロ野球・西鉄ライオンズの3連覇。稲尾和久が、中西太が、豊田泰光がいた。球団のない寂しさを味わった九州の地に舞い降りた福岡ダイエーホークス。2度の日本一を勝ち取り、王貞治監督が宙に舞った。青畳の戦いで頂点に立った二宮和弘と園田勇、現在も活躍中のYAWARAちゃん・谷亮子。42・195キロを疾駆した君原健二、茂と猛の宗兄弟、谷口浩美、森下広一。水泳の田中聡子、競輪の中野浩一…。さらに甲子園の三池工、佐賀商、都大路の小林、大牟田、筑紫女学園、サッカーの国見など、高校スポーツで爆発させた若い力。まるで満天の星のようだ。
繰り広げられた死闘、五輪や世界選手権の金メダル、ロードやプールで生まれた数々の新記録。世界の厚い壁も知った。スポーツを通して共有した喜び、怒り、哀(かな)しみ、楽しみ。それは、わたしたちの生きる原動力にもなった。
スポーツの魅力を伝え、郷土とともに歩んできた西日本スポーツが21日、創刊50周年を迎える。プロ、アマを問わず、スポーツ界に顕著な足跡を記した九州・山口・沖縄在住の個人、団体、スポーツ界の発展に尽くした功労者を毎年たたえてきた西日本スポーツ賞もことしで50回。1955年2月21日の「西スポ」第1号発刊の1周年を記念して制定され、半世紀にわたる歴代受賞者の顔ぶれは、日本スポーツ界の歴史でもある。
節目となる2004(平成16)年度の受賞者は、7個人と4団体に決まった。
アマチュア関係が、半世紀以上も九州でのサッカー発展を支えた体育功労者の藤井正訓・九州サッカー協会会長(72)、アテネ五輪で金メダルを獲得した柔道の内柴正人(26)=旭化成=と水泳の柴田亜衣(22)=鹿児島・鹿屋体育大=、体操の中野大輔(22)=福岡・九州共立大=の3選手。高校スポーツ界で頂点を極めたボクシングの高慶慶史選手(17)=熊本・九州学院高=、高千穂高校女子剣道部(宮崎)、九州文化学園高校バレーボール部(長崎)、諫早高校陸上部女子駅伝チーム(同)、鹿児島実業高校サッカー部(鹿児島)。
プロフェッショナル関係は、女子プロゴルフでツアー初優勝を含む3勝を挙げた北田瑠衣プロ(23)とプロ野球の三冠王で新生・福岡ソフトバンクホークスをけん引する松中信彦選手(31)。贈呈式は21日、福岡市中央区天神の福岡国際ホール(西日本新聞会館16階)で開かれた。
ことしも日本スポーツ界を代表する顔がそろった。受賞者はこれで、延べ207人と112団体に達し、郷土の宝がまた増える。夢を、感動を、ありがとう―。