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認定NPO 法人制度
改正求める声高まる 寄付優遇税制生かされず
実態に合わぬ要件、手続き 制定3年でわずか25法人
2004.12.24掲載
 
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各党の担当者を招いて改正を訴えた集会
=東京都新宿区の日本青年館

 NPO法人への寄付を促進するために設けられた「認定NPO法人制度」を、より使いやすい制度にしてほしいと、全国のNPO関係者が声を上げている。制定されて三年になるのに、認定を得たNPOは全国でわずか二十五団体。運営の実情に合わない基準や煩雑な手続きが問題だとして、早期改正を目指す集会が各地で開かれている。

 ●受け取れぬ1千万円
 新潟県上越市で活動するNPO法人「くびき野NPOサポートセンター」に十一月中旬、「一千万円を寄付したい」という申し出が地元企業からあった。新潟中越地震の被災者支援のために、ふだんから信頼関係のある同センターを通じて、有効に使ってもらおうと考えたからだ。
 被災者の支援に当たる現地の市民団体は、どこも資金不足。大変ありがたい申し出だったが、常勤理事の秋山三枝子さんは「ほかの社会福祉法人に寄付してくださいと、断らざるを得なかった」と残念そうに話す。
 同センターに寄付をする団体や個人は税制面の優遇を受けられず、寄付金も課税対象となってしまうためだ。
 認定NPO法人や社会福祉法人などは「公益団体」と位置づけられ、寄付した分は課税対象の所得から控除される「損金算入」ができる。同センターでも以前、認定NPO法人の取得を検討したが▽寄付金の割合が総収入の20%以上▽寄付金の70%以上を単年度で使う―といった項目をとてもクリアできず、断念したという。

 ●計算式の“壁”厚く
 今年十月末時点でNPO法人の数は一万九千百五十五団体。その中で認定を受けられたのは二十五法人と全体の0・13%にとどまる。認定要件はこれまで二回緩和されたものの、認定の増加につながっていない。
 認定要件でもっとも大きな問題点が「パブリックサポートテスト」と呼ばれる計算式。「広く一般から支持されていること」を法人の公益性の基準として、総収入に占める寄付金の割合が20%以上あるかを調べる。
 ところが現状の計算式では、育児や介護などで事業活動をしたり、行政からの補助金や財団の助成金を受けたりすると、この基準を満たすことはまずできない。
 「大半の団体は、この計算式を試算するだけで申請をあきらめている。要件と手続きがNPOの実態に合っていない」と「シーズ=市民活動を支える制度をつくる会」事務局長の松原明さんは強調する。
 単年度で受け入れた寄付金の七割以上を使わねばならないという「単年度主義」も、市民活動の実情に合わず、認定の妨げになっているという。

 ●申請書類の厚さ7センチ
 申請書類が膨大で、小さな団体には負担が大きすぎるのも問題だ。
 アジアの子どもへの支援活動に取り組むNPO法人「カスパル」(大阪府)は昨年三月に認定を受けた。代表の近藤美津枝さんは「認定のための書類づくりが大変で、本来の活動ができない。これでは何のために活動をしているのかが分からない」と苦労を語る。
 別のNPO法人が申請書類を作ったところ、書類の厚さが七センチにもなったという。さらに、認定期間が二年と短く、更新制度もないため、まったく同じ書類を再び用意しなければならない。「書類を簡単にして、少なくとも認定期間を五年にしてほしい」と近藤さん。
 こうした問題を抱える制度を変えようと、シーズが事務局を務める「NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会」は全国で改善を求めるキャンペーンを開いている。
 「形式的には支援税制ができたが、役に立っていない」―。十一月十七日、東京都内で開いた「認定NPO法人制度改正を求める東京決起集会」。年末の税制改正大綱の作成を前に、NPOを担当する与野党の国会議員五人を招き、全国各地のNPO関係者が実態を訴えた。
 集会に参加した熊代昭彦衆院議員(自民)は「寄付文化を育てるためにも、条件を緩和していきたい」と意欲を見せていた。

 ●メモ
 ▼認定NPO法人 NPO法人(特定非営利活動法人)のうち、一定の要件を満たしていると国税庁長官が認めた法人が、税制上の優遇措置が受けられる。優遇措置は大きく分けて三つ。(1)寄付した個人、法人は所得から寄付金額を一定の割合まで控除できる(2)個人が相続財産を寄付した場合、寄付した分の相続税がかからない(3)課税対象の収益事業で得た収益の20%までを、本来の事業に繰り出しでき、その分の課税が軽減できる(みなし寄付金制度)。


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