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リビング
 
 
ぬくもり・彩りを手作りの演出
 
  2004年03月30日
■ベランダで春を感じて
春風も心地よく感じられるようになり、バルコニーでお茶する機会も増えそうだ(左が横田さん)
 いよいよ春本番。ベランダに立ち、風を感じたくなる季節になった。しかし、せっかくのくつろぎ空間が、手が行き届かず、物置きのようになっているケースも多いのではないだろうか。ちょっとした空間だからこそ、100円ショップの小物や日曜大工でぬくもりや彩りが加わる。自然志向派の中には、ビオトープ(小さな生態系循環)のこだわり空間を楽しむ人もいる。

 眼下には都心の森が広がっている。福岡市中央区の護国神社に近いマンション八階。横田京子さん宅のベランダはウッドデッキ仕立て。モダンな雰囲気が漂っている。
 ベランダに立つと、護国神社から近くの大濠公園にかけ、都心の緑が覆い重なるように広がっている。横田さんは三年前に引っ越してきた当初から、この眺望を取り込み、四季を感じるベランダづくりを進めている。
「今、次のデザインを思案中なんです」と話す石井さん
 日曜大工が得意な友人に頼み、ホームセンターで仕入れた材料で仕上げた。ペンキは自分たちで塗った。手すり壁には格子状の木製トレリスを並べ、エアコンの室外機も木枠で覆った。手づくり、木のぬくもりにあふれている。
 テーブルではよく遅い朝食をとる。「春から初夏にかけて、若葉が茂るころが一番好きな季節」。こんがり焼いたトーストとコーヒーの味わいが増す。  福岡市南区のマンション一階に住む主婦、石井康子さんのベランダは赤や黄、紫色の花や草木に覆われている。まるで花畑にでもいるような華やいだ気持ちになる。
 園芸を趣味にする石井さんは十六年前から、草花をかごに寄せ植える「ハンギングバスケット」に興味を持った。園芸技術や草花の知識など勉強を重ね、今では日本ハンギングバスケット協会の九州支部長を務める。子どもたちが幼いころから、一緒にベランダで土いじりを楽しんだ。
【左】これまでの作品1。初夏には華やかに【右】これまでの作品2。和風にこだわった秋の作品
 よく見るとベランダの手すりから、草木がはみ出している。「マンションQ&A」にもあるように、ベランダには制約もあるので気を付けたい。石井さんの場合は、たまたま一階だったので、はみ出した草木が落下しても危険がないとして、管理会社やマンションのオーナーが許可してくれたという。
 「今は、ちょうど初夏のデザインを思案中。五月ごろに開花がピークを迎えるよう、植え付けをを始める」。四季の彩りを自分の好みで設計し、浸る。石井さんにとってのベランダはそんな空間だ。
 東京都在住の南孝彦さんは自宅ベランダに、〇・六平方メートルのプラスチック池をつくった。これがビオトープのベランダ版だ。ホテイアオイが浮かび、ヤゴ、メダカが生息する。他人はどう思うかは分からないが、南さんの目には「小さな地球」に映る。
 水槽やプランターは百円ショップで購入した。水は川や池からくんできた。空気やプランクトン、微生物を含め生物の営みが補完し合いし、循環してゆく姿を見ていると、心がなごむ。
 「自然の営みをベランダで観察できるんです。おもしろいと思いませんか」と南さん。詳しいつくり方は南さんのホームページ「虫メガネ研究所」(http://www32.ocn.ne.jp/~ecol/)に詳しい。
 日差しが強まるこれからは、涼風がそよぐ日陰の演出もおもしろそうだ。