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夢のマイホームは欲しい。でもこのご時世、数千万円の借金を背負う覚悟ができるかといえば、簡単にはいかない。新築マンションの募集チラシを前に、頭を抱えている人も多いのでは。福岡市早良区の小沢徹也さん(42)は千四百万円で「理想の家」を手に入れた。
小沢邸を訪ねた。地下鉄駅から徒歩十五分、福岡市住宅供給公社が二十七年前に分譲した団地の中にある。五階建ての棟の四階。年季の入った外観、エレベーターはなく階段は狭い。利便性と、川沿いで緑の多い周辺の環境以外に「理想の家」のイメージは沸いてこない。
ところがドアを開けると別世界。飾り棚のあるげた箱、真っ白い土の壁、杉の無垢(むく)材のフローリング。新築マンションの広告に出てくるようなしゃれた雰囲気だ。「一生を投じるのでなく、もっと気軽にマイホームを手にできたら」と考えていた小沢さんは、この部屋を二年半前に購入し、理想に近づける方法として「リフォーム」を選択した。
杉の床は、玄関からリビングまで続く。このリビングが広い。もともとあった居間と隣の和室を仕切っていた壁を撤去。畳も外して杉板を敷き詰めた空間は、台所も含めると二十畳ある。

杉板のフローリングは台所まで続いている |
玄関右手は洗面、トイレ、浴室。特にトイレは壁にひざが当たるくらい窮屈だったことから、ドアを外し、壁に向いていた便器を九十度回転させた。これでホテルのように浴室、洗面を合わせた一つの空間にした。トイレを使う時は玄関横の入り口にカギをかける。
このほか、押し入れの戸袋を外してクローゼット風に。建材にもこだわり、床下に竹炭を敷き、壁は結露防止や空気清浄の役目を果たす珪藻(けいそう)土を使用した。
リフォームにかかった費用は約四百万円。3LDKの中古住宅の購入費が九百五十万円だったから、合わせても千四百万円弱。「この投資であと十年は住めれば、資産価値が低くても十分でしょう」と小沢さん。
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