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'05/10/12 朝刊掲載】
<連載>ここが見どころ 国博探検<1>エントランス 風を感じる総ガラス
 十六日に迫った九州国立博物館(太宰府市)の一般公開。東京、奈良、京都に次ぐ四番目の国立博物館に期待は高まる。国宝の数々をはじめとする展示品の素晴らしさはいうまでもなく、波形の屋根を頂く博物館そのものも魅力十分だ。開館に先立って九州国博と周辺を一足先に探検! 見どころを紹介する。
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 一階のエントランスホールに入ったら、まず天井を見上げることをお薦めする。九州各地から集められた杉の間伐材約四千本が並び、まるで降り注ぐような美しさだ。左右に目を向けると、ガラス窓越しに古都太宰府の空と緑の木々。圧巻の風景だ。

 「天井だけじゃなく、足元にも注目を」と、案内ボランティアの山崎俊治さん(69)。床下に張り巡らされたパイプは、床冷暖房の設備だ。建物の「秘密」はそれだけじゃない。二百三十億円の工費を投じた九州国博には、実にさまざまな工夫が施されている。

 意表をつくのが総ガラス張り。紫外線の影響を嫌う文化財展示施設ではタブーだったが、紫外線カットの特殊ガラスなどで難問をクリア。ガラスは二重構造で、外気の影響を和らげる。「中から外は見えるが、外から中は見えにくいんです」と山崎さん。なるほど。

 空調にも「秘密」がある。屋外の「給気塔」から外気を取り込み、いったん地下パイプに通すことで、地下水のように夏は涼しく、冬は温かく温度調節。「省エネ効果も狙っている」という。

 太陽光発電、雨水の利用、壁を収納してオープンスペースにすることもできる講堂…。挙げれば切りがないほどだ。こうした工夫のほか、一階には、アジアの文化を学び体験できる「あじっぱ」ゾーン、開館記念特別展「美の国 日本」に併せて特別展示されている博多祇園山笠の飾り山など盛りだくさん。

 美術・博物館鑑賞の隠れた楽しみがダイニング。館内のカフェが充実していると魅力も倍増。九州国博では、隣接のレストランを含め、ホテルニューオータニ博多が運営する。

 エントランスホールに立つと、「風」を感じた。ガラス窓越しに見える木々のざわめき、そして館内に満ちた新鮮な空気が、吹くはずのない「風」を起こしたのか。太宰府の新しい「風」に導かれ、さあ、先へ進もう。
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 ▼九州国立博物館 太宰府市石坂。館内案内ボランティアは日本語、英語、中国語、韓国語に対応。無料。ただし、申し込みが殺到し、予約が取りにくい状態という。問い合わせ=092(918)2807。


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杉の間伐材をふんだんに使ったエントランスホール