北九州 420回 山折氏「日本人のこころ」
西日本政経懇話会の五月例会が二十一日、小倉北区の九州厚生年金会館であり、元国際日本文化研究センター所長の山折哲雄さんが「日本人のこころ―21世紀を生きる」をテーマに講演した。

山折さんは国立歴史民俗博物館教授や白鷗女子短大学長などを歴任。宗教学者として、日本人の宗教意識や精神構造を研究してきた。講演要旨は次の通り。
日本の教育はこの半世紀、「横並び平等主義」を掲げてきた。人々は他人と違った状況に置かれるのは耐えられず、比較するようになった。常に群れで行動し、隣人を監視するようになり、心の病が生じるようになった。
俳人尾崎放哉(ほうさい)の俳句(自由律)に「咳をしても一人」とある。この天地の中でたった一人で生きている。精神の自立を抜きにして、このような俳句は作れない。日本人の魂を表現した言葉が「一人」だ。横並び平等主義は正しい考え方かもしれないが、こうした日本人の伝統的価値観を注入する努力が必要だ。
=2008/05/22 西日本新聞=











