西日本新聞

西日本政経懇話会

福岡436回   政府定額給付、効果に疑問 伊藤忠商事 丹羽会長

niwauitirou.jpg

 西日本政経懇話会の12月例会が15日、福岡市・天神の福岡国際ホールで開かれ、伊藤忠商事会長の丹羽宇一郎氏が金融危機の影響などについて講演。日本経済に与える金融危機の影響について「『消費バブル』の米国よりも打撃は軽微」との認識を示した。ただ日本経済は、自動車産業の生産過剰など「輸出に依存した過剰状態」にあり、「危機を乗り越えるには、各国と協調して基軸通貨ドルを支えなければならない」と強調した。

 「企業経営の神髄とリーダーの役割」をテーマに講演した丹羽氏は「不況の時こそ経営者が冷めた目で経済を見通し、経営の原点に返ってどうすべきか考えることが大事」と指摘。「経営トップ最大の仕事の一つは、経営の方向を誤らないこと。信なくして国も会社も立たず、諫(かん)言(げん)する人を左遷するようでは駄目」などと訴えた。

 政府が追加経済対策に盛り込んだ総額2兆円の定額給付金に関しては「食べたら終わりの『魚』のばらまき」と批判。その上で「『釣りざお』を出さなければ効果のある経済支援にはならない」などと、成長産業の育成を釣りざおを出すことに例えながら、政府に「人材」と「技術」への積極投資を求めた。

 また、「地方再生の道は中小企業と農業」と指摘。政府の地方分権改革推進委員長を務める立場から、「国の形を変える」改革に理解を求めた。

=2008/12/16 西日本新聞=

これまでの記事一覧