西日本新聞

久留米 454回 「老舗中核に地域活性化を」 後藤俊夫 日本経済大教授 (11年5月)

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 西日本政経懇話会の5月例会が24日、久留米市櫛原町であり、日本経済大学の後藤俊夫教授が「不況に負けない長寿企業の秘訣(ひけつ)」と題して講演した。要旨は次の通り。

 

 日本には創業から100年以上続く「老舗企業」が約5万2千社ある。私が調べたところ、このうち200年以上の「長寿企業」が3937社。日本が突出しており、2位ドイツ(1850社)、3位イギリス(467社)を大きく上回る。

 東日本大震災は長寿企業の秘訣をいみじくも示した。今回の被害は甚大だったが、初めてのものではない。関東大震災では死者10万人超、国内総生産(GDP)の1~2割が失われた。第2次大戦、阪神大震災など、幾多の困難、自然災害や経済環境の変化を乗り越えて存続してきた。

 岩手県のある老舗しょうゆメーカーは、被災して商品出荷ができないなか、在庫のしょうゆを避難所へ無償提供した。生産再開後、まず避難所へ製品を提供する事例は多数あった。企業は、社会とともに発展していくのでなければ長続きしない。顧客や地域を重視する「社会の公器」としての志こそ長寿の秘訣だ。

 こうした老舗企業を中核に地域活性化を考えたい。資料館や研究会などで老舗に学ぶ。経営の近代化、異業種との協働など老舗の活性化も必要。また、観光ツアーやまちづくりで老舗を活用、老舗を主役に頑張るということ。危機は大きなチャンス。構造変化や自社の強みを見極め、欠点を克服してほしい。
 
 =2011/05/25 西日本新聞=

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