
家族のため我慢に我慢を重ね、それでも家族の歯車が狂ってしまった美恵子(黒木瞳)。夫は家庭に無関心で、ひとり娘は引きこもり中。そんな美恵子の会社時代の後輩で、男好きのかおり(木村多江)。万引常習犯の孤独な主婦、雪見(山崎静代)。正体不明のロックおばさんの新子(真矢みき)。この映画はひょんなことからこの4人がバンドを組み、仲良く喧嘩(けんか)しながら、ディープ・パープルのかの名曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」1曲だけをひっさげて高校の文化祭のステージに立つまでの奮闘を描いている。どうにもならない問題を抱えた中年のおばさんたちがバンドをやる。現実的に考えれば、それでなにかが変わるとは到底思えない。それでも、物語は約束された満願成就、万事大吉に向かって突っ走る。が、これでいいのだ。だってこれはリアルなバンドムービーではなく、浪花節なのだから。