「筑女」時代の経験が生きました 映画「少女」主演 山本美月さん

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 湊かなえさんのベストセラー小説「少女」が映画化されます。女子校を舞台に、死に興味を持つ少女たちを描いたミステリー。主演はモデルや女優として活躍中の山本美月さんと本田翼さんです。高校時代、福岡市の女子校に通っていた山本さんが、自身の経験を振り返りながら8日公開の作品の見どころを語ってくれました。

 -山本さんが演じた敦子は、由紀(本田さん)を唯一の友達だと思っていたのに、関係がぎくしゃくしてしまう。共感しましたか。

 ★山本 私も筑紫女学園高校出身なんです。あの空間は「少女」の世界観に似ていますね。高校時代にすごく執着している友達がいて、その子のことがすごく好きで。敦子と由紀の関係性と同じ。女友達に疑似恋愛みたいな依存の仕方をして、やきもちを焼いてしまうところに共感しました。

 -どんな高校生活でしたか。

 ★山本 演劇部で役者をしていました。筑女は明るくて、毎日毎日お祭り騒ぎ。東京で会う友達も筑女時代からの友達です。文化祭や修学旅行も楽しかった。クラスマッチも。高校でドッジボールをするんですが、勝手に自分はドッジボールが上手だと思っています。足を狙うんですよ(笑)。

 -映画の敦子は将来有望と期待された剣道での挫折を機に、いじめられてしまう。明るくてキュートなイメージがある山本さんの配役に驚きました。

 ★山本 明るい役の方が自分から遠いと思っています。私、そんなに明るくないし、キャピキャピもしていないので、敦子は寄り添いやすかったです。

 -実際の本田さんとの関係は。

 ★山本 彼女は私と真逆なタイプで壁をつくらない。すごく正直で、不安な時は言ってくれる。最後の2人だけのシーンでは、私が引っ張っていかなきゃっていう気持ちになって、役柄の関係性をうまくつくれました。

 -どんな女優を目指していますか。

 ★山本 25歳の私ができる仕事、年齢を重ねたからこそできることをきちんとやりたい。今回の仕事も、少女時代を経験したからこそ、最後のシーンのセリフを言えました。恋愛ものも意外と経験がないので、年齢に見合った役をやってみたい。高校生役はもうすぐ限界が来るかな。

 -敦子が夏休みにボランティア活動をする老人ホームのスタッフ高雄は女子高生との間で起きた事件で心に傷を負っています。稲垣吾郎さん演じる高雄とのやりとりが印象的でした。

 ★山本 撮影にすごく時間がかかったシーンがありました。大事な場面だったので緊張して、不安もあって、敦子に入りづらくなってしまったんです。何テイクもやったのに、稲垣さんは何も言わずに最後まで付き合ってくれました。カメラが回っていない時も高雄のようでしたね。

 -大先輩を前にプレッシャーを感じたのでは。

 ★山本 大事なお芝居は時間をかけてやりたい。気持ちをつくって、納得できるまでやりたいんです。三島有紀子監督も寄り添ってくれました。スタッフ全員が外に出て、監督と2人だけの時間をつくって集中させてもらいました。監督とは、敦子や由紀の思い、2人の人間性について話し合いました。撮影を終えると、稲垣さんは「大丈夫だよ」って言ってくれました。

 -ところで、リケジョ(理系女子)なんですね。

 ★山本 はい。大学は農学部生命科学科で、病気に強い植物を研究する研究室にいました。祖父が高校の生物教師で、自然の中で育ったこともあり、遺伝子のことを勉強したかったんです。文系で決められたものを学ぶよりも、この世にないものを探す方が楽しいと思ったんです。

 -研究を続けたかったですか。

 ★山本 科学には興味があるし、ヤフーのトップニュースぐらいは見ますが、やっぱり今の仕事の方が楽しいですね。

 -博多弁は話さないんですね。福岡が恋しくなることはありますか。

 ★山本 恋しくなりますよ。山本美月は福岡出身だってもっと知ってほしい。博多弁は敬語の時は出ないです。いつか、リアルな博多弁を話す役もやってみたいですね。

 ▼やまもと・みづき 1991年7月18日生まれ。福岡県出身。2009年から雑誌「CanCam」の専属モデルとして活動。11年、テレビドラマ「幸せになろうよ」で女優デビュー。映画は「桐島、部活やめるってよ」(12年)、「黒執事」(14年)、「女子ーズ」(同)、「貞子VS伽椰子」(16年)などで、来年公開の「ピーチガール」に主演。


=2016/10/02付 西日本新聞朝刊=

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